ディジタル回路

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 ディジタル回路
科目番号 3S1110 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 スライド資料を配布する (参考書:富川武彦著『例題で学ぶ論理回路設計』森北出版)
担当教員 松田 朝陽

到達目標

1.任意の2進、8進、10進、16進の変換計算が自由にすることができる。
2.ブール代数による論理演算を解くことができる。
3.カルノー図表による論理式の簡単化をすることができる。
4.フリップフロップを用いた回路やカウンタ回路の論理式、動作を説明および初歩的な回路を設計できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 達成目標1任意の2進、8進、10進、16進の変換計算が自由にすることが十分にできる。任意の2進、8進、10進、16進の変換計算をある程度行える。任意の2進、8進、10進、16進の変換計算が行えない。
評価項目2 達成目標2ブール代数による論理演算を解くことができ、論理式の簡単化も十分に行える。主要なブール代数による論理演算をほとんど理解でき、カルノー図表を読み取れる。ブール代数による論理演算およびカルノー図表の意味が理解できない。
評価項目3 達成目標3フリップフロップを用いた回路やカウンタ回路の論理式、動作を説明することが十分にできる。 フリップフロップを用いたカウンタ回路の動作の概要をほとんど説明することができる。フリップフロップを用いた回路やカウンタ回路の論理式、動作を説明するできない。
"評価項目4 達成目標4" 簡単なディジタル論理回路の組み合わせ論理回路および順序回路を設計することが十分にできる。 簡単なディジタル論理回路の組み合わせ論理回路および順序回路を殆ど理解することできる。 簡単なディジタル論理回路の組み合わせ論理回路および順序回路を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
計算機・コンピュータやシーケンス制御等の理解の基礎となる情報の表現方法と解析手法、ならびに目的とする論理を満足する回路の設計手法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
予備知識:2年次の情報処理(データの型やビット、2進数)
講義室:3S教室
授業形式:講義と演習
学生が用意するもの:ノート
注意点:
評価方法・評価基準:中間、定期試験(計4回)により評価し、60点以上を合格とする。
自己学習の指針:授業で出題する演習問題を自分で解けるようになること(復習)。 情報処理技術者試験などの過去問を参考に資格試験取得を目標に自学すること。
オフィスアワー:月曜日夕方

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 講義の目的、アナログ技術とディジタル技術の歴史 ディジタル回路・論理回路の概要を説明できる。
2週 情報の2進表現、2進数、8進数、16進数表現 整数・小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。
3週 任意の基数の2進表現と各種符号化、負数の2の補数表現と加減算 基数が異なる数の間で相互に変換できる。
4週 2進数における実数の表現 整数・小数をコンピュータのメモリー上でディジタル表現する方法を理解している。
5週 集合論と演算、命題算 集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。
6週 ブール代数の公理と定理 ブール代数に関する基本的な概念を説明できる
7週 双対性、標準展開 論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 排他的論理和 論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。
10週 CMOS 電子回路素子による論理代数の動作原理を説明できる。
11週 簡単化の必要性とブール代数による簡単化 基本的な論理演算を行うことができる。
12週 カルノー図表の原理 カルノー図表による論理式の簡単化の概念を説明できる。
13週 カルノー図表を用いた論理式の簡単化 カルノー図表を用いて論理式の簡単化ができる。
14週 クワインマクラスキーの方法の簡単化 クワインマクラスキーの方法の簡単化の概念を説明できる。
15週 最小論理和形の導出 一般的な論理関数の形式を説明できる。
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 順序回路の基礎 フリップフロップの動作原理を説明できる。
2週 様々な種類のフリップフロップ 様々な種類のフリップフロップの名称と機能を説明できる。
3週 非同期式順序回路 非同期式の順序回路について例示および性質を説明できる。
4週 同期式順序回路 同期式の順序回路について例示および性質を説明できる。
5週 順序回路の設計1 任意の特性を持った単純な順序回路の設計ができる。
6週 順序回路の設計2 任意の特性を持った複雑な順序回路の設計ができる。
7週 演習 問題演習により知識の定着を図る。
8週 中間試験
4thQ
9週 有限オートマトン 有限オートマトンの概要を説明できる。
10週 有限オートマトンの設計 任意の挙動を満たす有限オートマトンの設計ができる。
11週 有限オートマトンによるモデル化 制御機構の具体例を提案し、オートマトンによる表現ができる。
12週 回路設計演習 シミュレーターを用いて順序回路を設計できる。
13週 問題演習1 ブール代数に関する問題が解けるようになる。
14週 問題演習2 順序回路設計に関する問題が解けるようになる。
15週 総まとめ 講義全体を通じた復習により知識の定着を図る。
16週 期末試験

評価割合

試験発表相互評価態度レポートその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000