電気回路Ⅰ

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電気回路Ⅰ
科目番号 3S2730 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 基礎からの交流理論 電気学会
担当教員 志久 修

到達目標

1.瞬時値、フェーザ、複素数を用いて、交流回路の計算ができる。(A4)
2.交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。(A4)
3.相互誘導回路、理想変成器の説明と計算ができる。(A4)
4.キルヒホッフの法則、重ねの理、テブナンの法則等を説明し、これらを交流回路の計算に用いることができる。(A4)
5.対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。(A4)
6.Z行列、Y行列、F行列の考え方を説明し、計算に用いることができる。(A4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 到達目標1瞬時値、フェーザ、複素数を用いて、交流回路の計算ができる。瞬時値、フェーザ、複素数を用いて、交流回路の計算が概ねできる。瞬時値、フェーザ、複素数を用いて、交流回路の計算ができない。
評価項目2 到達目標2交流電力と力率を説明し、瞬時値、フェーザを計算できる。交流電力と力率を説明し、瞬時値、フェーザを計算が概ねできる。交流電力と力率を説明し、瞬時値、フェーザを計算できない。
評価項目3 到達目標3相互誘導回路、理想変成器の説明と計算ができる。相互誘導回路、理想変成器の説明と計算が概ねできる。相互誘導回路、理想変成器の説明と計算ができない。
"評価項目4 到達目標4" キルヒホッフの法則、重ねの理、テブナンの法則等を説明し、これらを交流回路の計算に用いることができる。 キルヒホッフの法則、重ねの理、テブナンの法則等を説明し、これらを交流回路の計算に用いることが概ねできる。 キルヒホッフの法則、重ねの理、テブナンの法則等を説明し、これらを交流回路の計算に用いることができない。。
"評価項目5 到達目標5" 対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。 対称三相回路の電圧・電流・電力の計算が概ねできる。 対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができない
"評価項目6 到達目標6"Z行列、Y行列、F行列の考え方を説明し、計算に用いることができる。Z行列、Y行列、F行列の考え方を説明し、計算に用いることがほとんどできるZ行列、Y行列、F行列の考え方を説明し、計算に用いることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
2年で学んだ電気工学をさらに発展させ、4年で学ぶ電気回路(交流回路理論)へとつなぎ、特に交流回路に関する基礎的な定理、回路素子の特性、各種電気回路の特性等を学ぶ。
授業の進め方・方法:
予備知識:基礎電気工学(1年)、電気工学(2年)で学習した基礎的な回路素子、複素数表示等の知識があること。また、電気回路に用いる記号、単位等を理解していること。
講義室:3S教室
授業形態:講義と演習(授業の後半に、学習内容の演習、例題を解く)
学生が用意するもの:関数電卓
教科書:電気回路の基礎(西巻正郎他 森北出版)
注意点:
評価方法:試験(前期中間・前期定期・後期中間・後期定期)の平均点を80%、演習・課題を20%で評価し、60点以上を合格とする。
自己学習の指針:授業後の復習をしっかり行い,授業中に出題する演習問題を必ず自分で解くこと.また,試験前には,授業中に説明した例題,演習問題等の内容を理解できていること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 講義の目的、概要、進め方等 直流回路 RLCの基本的性質を理解し、合成抵抗や分圧・分流を説明し、直流回路の計算に用いることができる
2週 正弦波交流のフェーザ表示と複素数表示 正弦波交流の瞬時値表示、フェーザ表示、複素数表示を説明し、計算できる。交流波形の実効値を計算できる。
3週 回路素子のインピーダンス・アドミタンス インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる
4週 回路素子の直列接続と並列接続 フェーザと複素数を用いて、簡単な交流回路の計算ができる
5週 交流回路要素における直列接続、インピーダンスとアドミタンス表示 フェーザと複素数を用いて、簡単な交流直列回路の計算ができる。
6週 交流回路要素における並列接続、インピーダンスとアドミタンス表⽰ フェーザと複素数を用いて、簡単な交流並列回路の計算ができる。
7週 演習問題 簡単な交流回路の計算ができる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 共振回路(1) 直列共振回路の計算ができる
10週 共振回路(2) 並列共振回路の計算ができる
11週 交流電力 複素交流電力と力率を説明し、計算ができる。
12週 有効電力、無効電力、力率、力率改善 有効電力、無効電力、力率の計算ができ、力率改善の方法を理解する。
13週 結合回路(1) 相互誘導について説明ができる。
14週 結合回路(2) 相互誘導回路の計算ができる
15週 演習問題 共振回路、交流電力、相互誘導回路の計算ができる。
16週 定期試験
後期
3rdQ
1週 結合回路(3) 理想変成器について説明ができ、計算ができる
2週 結合回路(4) 理想変成器について計算ができる
3週 交流回路網の計算(1) 重ね合わせの理、テブナンの定理、ノートンの定理を説明し、これを使って交流回路の計算ができる
4週 交流回路網の計算(2) 最大電力伝達定理を説明し、計算ができる
5週 交流回路網の計算(3) 網目電流法・節点電位法を用いて交流回路の計算ができる
6週 三相交流回路(1) 三相交流における相電圧、線間電圧、線電流を説明できる
7週 演習問題 結合回路、交流回路網、三相交流回路の計算ができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 三相交流回路(2) 電源及び負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。
10週 三相交流回路(3) 対称三相回路の電圧、電流、電力の計算ができる。
11週 四端子回路(1) インピーダンス行列、アドミタンス行列、F行列を説明し、計算に用いることができる。
12週 四端子回路(2) インピーダンス行列、アドミタンス行列、F行列を説明し、計算に用いることができる。
13週 四端子回路(3) 四端子回路列の直列接続、並列接続、縦続接続を説明し、計算することができる。
14週 四端子回路(4) 四端子回路列の直列接続、並列接続、縦続接続を説明し、計算することができる。
15週 演習問題 三相交流回路、四端子回路の計算ができる。
16週 定期試験

評価割合

試験課題・レポートその他合計
総合評価割合80200100
基礎的能力0000
専門的能力80200100
分野横断的能力0000