知的システム基礎

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 知的システム基礎
科目番号 3S3080 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 配布資料(PDF)
担当教員 前田 貴信

到達目標

1. 機械工業においてその自動化・知能化およびセンサー技術・コンピュータ技術について説明できる.
2. Python言語によるプログラム作成ができる
3. ロボットの基本的な力学、運動学について説明でき、 ロボットの開発環境ROS(Robot Operating System)およびLinuxコマンド操作ができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1. 機械工業においてその自動化・知能化およびセンサー技術・コンピュータ技術について説明できる.十分に説明できる.ある程度説明理解できる.説明できない.
2. Python言語によるプログラム作成ができる十分に説明できる.ある程度理解できる.説明できない.
3. ロボットの基本的な力学、運動学について説明でき、 ロボットの開発環境ROS(Robot Operating System)およびLinuxコマンド操作ができる十分に説明できる.ある程度理解できる.説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
生産技術はロボット技術を始めとした知的システムの代表例である。そこで、知的システムの基本的な要素技術としてロボットを題材に扱い、基本的な概念,力学系,座標系,運動学、センサー技術、コンピュータ制御技術について学ぶ.ここでは、人工知能のプログラムでよく利用されるPython言語によるプログラム技術、ロボットの基礎知識、ロボットシステムの開発環境ROS(Robot Operationg System)とLinuxシステムの利用法を学ぶ.
授業の進め方・方法:
予備知識:工学実験(2年次)やCADシミュレーションの授業で学習した事項.数学,物理,化学の基礎.
講義室:電子制御工学科・実験室(電子制御B棟またはA棟、都度指示)
授業形式:講義と演習
学生が用意するもの:電卓
注意点:
評価方法:レポート(20%),および定期試験2回(80%)を行い,60点以上を合格とする.
自己学習の指針:教科書をよく読み,内容をよく理解するとともに,重要な項目を自身でまとめる.また,関連分野について積極的に調べ,知識を蓄積する.おおよそ授業時間と同時間程度の予習・復習を実施することが望ましい.
オフィスアワー:金 16:00-17:00

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、知能化システムとロボット
 ・シーケンス制御1
知能化システムやロボットの役割とその要素技術を理解できる・シーケンス制御の目的を説明できる(COMPASS5.0・ロボット分野の動画教材を利用)
2週 工場・ロボットの自動化技術1・
 ・シーケンス制御2・光センサ
生産現場で利用されるシーケンス制御と関連する光センサの概要を説明できる(COMPASS5.0・セキュリティ「PLC」教材のテキストを利用)
3週 工場・ロボットの自動化技術2
 ・物体の運動を計測するセンサー技術(距離センサ、ロータリエンコーダほか)
ロボットに関する物理量を計測するセンサーの原理や使い方を説明できる(回路系シミュレーションを利用)
4週 Pythonプログラミング1
 ・構文と配列・リスト・条件分岐と繰り返し
知能化システムの開発に欠かせないPython言語によるプログラム作成の基礎:構文と配列・リスト・条件分岐と繰り返し
5週 Pythonプログラミング2
 ・関数・ライブラリ(数学とグラフ)
知能化システムの開発に欠かせないPython言語によるプログラム作成の基礎:関数
6週 Pythonプログラミング3
 ・画層処理
知能化システムの開発に欠かせないPython言語によるプログラム作成の基礎:OpenCVによる画像処理
7週 工場・ロボットの自動化技術3
 ・ロボットマニピュレータの関節と手先の座標系・運動学の概念
ロボットマニピュレータの運動学を理解でき、順運動学および逆運動学の計算をプログラムで行うことができる
8週 中間試験
2ndQ
9週 Pythonプログラミング4
 ・機械学習
機械学習の基礎をPythonプログラムで実行できる
10週 ロボットシステムの知能化1
 ・ROSによるロボットシステムの開発1・コンテとLinuxの使い方、
コンテナ技術を利用できる。Linuxのコマンドを利用できる。Linux上でPythonプログラムの作成と実行ができる。
11週 ロボットシステムの知能化2
 ・ROSによるロボットシステムの開発2・
ROSによるロボットシステムの開発手法(分散システム)を説明できる
12週 ロボットシステムの知能化3
 ・ROSによるロボットシステムの開発3
分散システムでの情報伝達について説明できる
13週 ロボットシステムの知能化4
 ・LiDARによる計測
LiDARによる計測原理を説明できる
14週 ロボットシステムの知能化5
 ・SLAMによる地図作成と自己位置推定
SLAMによる地図作成と自己位置推定の原理を説明できる
15週 総合演習
16週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000