通信工学

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 通信工学
科目番号 4S2630 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 通信技術(羽場光俊ほか コロナ社)
担当教員 兼田 一幸

到達目標

1.通信システムの構成を記述できる。 (A4)
2.多重通信の原理を理解できる。(A4)
3.データ伝送の基礎的なシステムを把握できる。(A4)
5.電波の発生原理を理解できる。(A4)
6.AM、FMの原理を理解できる。(A4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 達成目標1通信システムの構成を記述でき、各々の構成要素を説明することができる。通信システムの構成の概形を記述できる通信システムの構成を記述できない
評価項目2 達成目標2多様な多重通信の原理を説明できる。1つの多重通信の原理を説明できる。多重通信の原理がわからない
評価項目3 達成目標3データ通信システムの構成を描くことができる。データ通信システムの構成を描くことができる。データ通信システムの構成が描けない。
"評価項目4 達成目標4" データ伝送の基礎的なシステムを把握できる。 データ伝送の基礎的なシステムを大まかに把握できる。 データ伝送の基礎的なシステムがわからない。
"評価項目5 達成目標5" 電波の発生原理を理解し、電磁気とのつながりがわかる。 電波の発生原理を理解できる。 電波の発生原理がわからない。
"評価項目6 達成目標6" AM、FMの原理を理解できる。 AM、FMの原理をある程度理解できる。 AM、FMの原理がわからない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる
JABEE b 説明 閉じる
JABEE d 説明 閉じる
JABEE e 説明 閉じる

教育方法等

概要:
有線通信や無線通信における基本的な事柄について学習し,実際に活用できる能力を養う.データ伝送システム,無線通信システムの構成方法や電波伝搬特性を理解する。また,画像通信における基礎的な事項を学習する.
授業の進め方・方法:
予備知識:電気回路や電子工学、電気磁気学の応用として,通信工学は成り立っているので,三角関数や微積など基礎的な数学や、電気回路の電圧・電流の計算や,トランジスターなどの電子回路の動作を習得していることが必要である。
講義室:4S教室
授業形式:講義と演習 (この科目は学修単位科目のため,事前・事後学習としてレポートやオンラインテスト等を実施します.)

学生が用意するもの:ノート、必要に応じて電卓
注意点:
評価方法・評価基準:中間・定期試験により評価し、60点以上を合格とする。
自己学習の指針:復習を中心として講義の内容を確実に把握してください。授業の前後の予習復習をテキストを中心に行ってください。その際に用語の把握と共に章末の問題に取り組んでください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 通信の歴史。FF、波形操作の原理 ,マルチバイブレータ 通信の歴史を知る.FFの回路の動作を把握する。マルチバイブレータの動作原理を理解する。
2週 通信システムの概要、変調方式、単側波帯通信、パルス符号化変調の原理と特徴 通信システムのブロック図を説明できる。変調方式、単側波帯通信、パルス符号化変調の各々の特徴を説明できる.
3週 周波数分割多重の原理、時分割多重の原理と特徴、多段変調法 周波数分割多重の原理を理解することができる。時分割多重方式の原意を理解する事が出来る。多段変調により伝送帯域が移動出来ることを説明できる.
4週 交換機の発展、ディジタル交換機の原理 交換機の発展を理解できる。ディジタル交換機の原理を説明できる。
5週 伝送路上の進行波と反射波、漏話、ケーブルの種類と構造 代表的な伝送線路の構造を説明できる.伝送路上のケーブルの特性インピーダンスを計算できる.
6週 データ通信システムの構成、回線交換、パケット交換の原理 データ通信システムの構成を説明できる。回線交換、パケット交換の原理と基本的動作を説明できる。
7週 情報量の計算方法、情報伝送システムの構成、符号化の役割 確率と情報量の関係を説明できる。基本的な情報伝送システムが理解出来る、符号化の意義を説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 通信路符号化の例(ハミング符号、パリティ符号、CRC符号等) 通信路符号化を例を挙げて説明することができる。通信路符号化の役割や能率を計算できる。
10週 情報源符号化(シャノン-ファノ符号化、ハフマンの符号化、ランレングス符号化) 情報源符号化を例を挙げて説明することができる。符号化能率を計算する事が出来る。
11週 電磁波の発生、電波伝搬の諸現象、アンテナの動作原理、アンテナの種類と指向性、放射抵抗 電磁波の発生原理を説明できる。高周波に対する回路素子の影響を説明できる。電磁波アンテナの種類と指向性を説明できる。
12週 アナログ振幅変調(AM)、周波数変調(FM)の原理、PLL発信器、AM送信機 アナログ周波数AM、周波数変調(FM)の原理を説明できる。AM送信機のブロック図を説明できる。AM信号の周波数スペクトルを説明できる。
13週 スーパーヘテロダイン検波の仕組み、FM変復調器、FM信号の側波帯、占有帯域幅 スーパーヘテロダイン検波の仕組みを説明できる。FM変調器の仕組みが説明できる。FM信号の周波数スペクトルを説明できる。
14週 衛星通信システム 衛星通信システムを理解出来る.
15週 ディジタル変調方式(PAM、PSK、FSK、QAM)、TVの誤り制御の方法 ディジタル変調方式(PAM、PSK、FSK、QAM)を説明できる。TVの誤り制御の方法を理解できる。
16週 期末試験

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他レポート合計
総合評価割合900000010100
基礎的能力30000001040
専門的能力6000000060
分野横断的能力00000000