電子回路Ⅱ

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電子回路Ⅱ
科目番号 4S2670 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 配布資料(印刷物もしくは電子ファイル)
担当教員 前田 貴信

到達目標

1.トランジスタおよびFETを用いた増幅回路について説明できること.(A4)
2.アナログフィルタ-の特性について説明できること.(A4)
3.A/D,D/A変換回路の特性について説明できること.(A4)
4.負帰還回路および発振回路について説明できること.(A4)
5.波形整形回路について説明できること.(A4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(到達目表1,2)トランジスタおよびFETを用いた増幅回路,フィルタ特設について回路方程式を求め計算できること.トランジスタおよびFETを用いた増幅回路,フィルタ回路について回路方程式を導き説明ができること.トランジスタおよびFETを用いた増幅回路,フィルタ回路について説明ができない.
評価項目2(到達目標3)A/D,D/A変換回路について説明ができ,回路方程式を求め出力電圧等を計算で求めることができる.A/D,D/A変換回路について説明ができること.A/D,D/A変換回路について説明ができない.
評価項目3(到達も表4,5)負帰還増幅回路および発振回路,波形整形回路について回路方程式等を用いた計算ができること.負帰還増幅回路および発振回路,波形整形回路について動作説明および回路方程式を導くことができること.負帰還増幅回路および発振回路,波形整形回路について説明できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる
JABEE b 説明 閉じる
JABEE d 説明 閉じる
JABEE e 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電子回路(3年開講)で学んだダイオード,トランジスタ,オペアンプなどの能動素子を用いた実用的な各種回路の用途、原理、特性を理解する。本科目は企業で電子回路設計を担当していた教員がその経験を活かし、トランジスタの等価回路、A/D変換回路、インバータ回路等について、講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
予備知識:電子回路(3年開講)で学んだ能動素子の基本特性およびキルヒホッフの法則を理解していること.また,簡単な線形微分方程式の解法が可能なこと.
この科目は学修単位科目のため,事前・事後学習としてレポートやオンラインテスト等を実施します.
講義室:4S教室
授業形式:講義と演習,演習レポート
学生が用意するもの:電卓を持参すること
注意点:
評価方法:試験(中間・定期)を80点、課題・レポートなどを20点で評価し,60点以上を合格とする.
自己学習の指針:課題プリントを配布するので自己学習を通して理解すること.また、授業を進めるには、以前の知識が基盤になるので、その都度、授業内容の理解に努めること。これらの学習時間は2時間以上が望ましい.
オフィスアワ-:水曜日、木曜日の16:00~17:00

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 講義内容・到達目標の説明と電子回路の役割など、FETの等価回路,トランジスタの等価回路 産業界の中での電子回路の重要性が説明できる.FETおよびトランジスタなどの半導体素子の等価回路を理解し,回路図を作成できる.
2週 増幅回路1
・増幅特性を低域,中域,高域にわける、中域,高域の等価回路とその特性
周波数の違いにより増幅特性が変わることが説明できる.
3週 増幅回路2
・帯域幅Bと増幅度GおよびGB積、帯域増幅回路の特性/小テスト
増幅回路のGB積の特性を理解し,説明できる.
4週 アナログとデジタル1
・A/D・D/A変換回路の種類と精度、D/A変換回路の動作原理と基本回路
A/D,D/A変換回路の利用分野などが説明できる.D/A変換回路の種類と基本回路が説明できる.
5週 アナログとデジタル2
・A/D変換回路の動作原理と基本回路
A/D変換回路の種類と基本回路が説明できる.
6週 増幅回路3
・負帰還増幅回路の理論・原理
負帰還増幅回路の理論と原理が説明できる.
7週 増幅回路4
・負帰還増幅回路の特徴と安定判別
負帰還増幅回路の種類とその特徴および負帰還増幅回路の安定性判別について説明できる.
8週 中間試験
4thQ
9週 フィルター回路1
・フィルターの種類と特性
フィルタ-回路の意義と簡単な回路を設計できる.
10週 発振回路1
・発振回路の用途・種類と発振条件
発振回路の用途、および発振回路の原理が説明できる.
11週 発振回路2
・LC発振回路の基本回路、ハートレー回路、コルピッツ回路
LC発振回路を理解し基本回路が描ける.ハートレー回路、コルピッツ回路を理解し基本回路が描ける.
12週 発振回路3
・RC発振回路の基本回路、位相形RC発振回路、ターマン発振回路・ウイーンブリッジ発振回路/小テスト
RC発振回路を理解し基本回路が描ける.位相形RC、ターマン発振回路を理解し基本回路が描ける.ウイーンブリッジ発振回路を理解し基本回路が描ける.
13週 発振回路4
・パルス回路の種類と特徴、波形整形回路(クリップ回路、クランプ回路)
パルス回路の種類と特徴が説明できる.クリップ回路、クランプ回路を理解し基本回路が描ける.
14週 発振回路5
・トランジスタパルス回路(インバータ回路)、マルチバイブレータ
インバータ回路およびマルチバイブレータのの動作を理解し基本回路が描ける.
15週 総合演習問題(波形整形回路) 各種波形整形回路の理解と設計ができる.
16週 定期試験

評価割合

試験課題・レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力02020
専門的能力80080