電気工学

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電気工学
科目番号 0040 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 電気基礎(上)(下)(コロナ社)
担当教員 兼田 一幸,唐沢 俊一

到達目標

1.クーロンの法則・電界と電位が説明できること。(A2)
2.コンデンサの直並列回路を解けること。(A2)
3.複素数を用いて交流回路の計算ができること。(A2)
4.重ね合わせの理,テブナンの定理が理解できること。(A2)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 (到達目標1) クーロンの法則・電界と電位が説明および、計算ができる。クーロンの法則・電界と電位が説明でき、簡単な計算がほぼできる。クーロンの法則・電界と電位が説明および、計算ができるない。
評価項目2 (到達目標2)コンデンサの直並列回路の問題を解ける。コンデンサの簡単な直並列回路の問題を解ける。コンデンサの直並列回路の問題が解けない。
評価項目3 (到達目標3)複素数を用いて交流回路の計算ができる。複素数を用いて簡単な交流回路の計算がほぼできる。複素数を用いて交流回路の計算ができない。
評価項目4 (到達目標4)キルヒホッフ、重ね合わせの理,テブナンの定理が理解でき、計算ができる。キルヒホッフ、重ね合わせの理,テブナンの定理が理解でき、簡単な回路の計算ができる。重ね合わせの理,テブナンの定理が理解できず、また、計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
直流回路の拡張としての交流回路を学ぶ.複素数を道具として使い,位相,実効値,インピーダンスを学ぶ.また,複素数を使って簡単な交流回路の計算を行う.更に,回路の諸法則(重ね合わせの理,鳳テブナンの定理等)を学ぶ.
授業の進め方・方法:
予備知識:基礎電気(1年開講)で学んだオームの法則,キルヒホッフの法則を理解していること.また,抵抗の合成,簡単な直流回路の計算,複素数の和,差,積,除の計算ができること.
講義室:教室
授業形式:講義と演習
学生が用意するもの:ノート、電卓
注意点:
評価方法:4回の試験を70%,演習・課題等を30%で評価し,60点以上を合格とする
自己学習の指針:毎回の授業で自習課題を課すので、自分で解けるようにすること。試験時には、例題及び自習課題を理解できていること。
オフィスアワー:兼田(火,金 午後4-5時)   唐沢(木,金 午後4-5時 )

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 はじめに(講義の進め方,到達目標の
説明、静電気について)
静電気の特徴を理解している
2週 3.1 静電力 クーロンの法則,静電誘導,静電遮蔽を理解できること。
3週 3.2 電界1 電界の強さ、電界内の電荷の受ける力、電束と電束密度が理解できること。
4週 3.2 電界2 電位と電位差、平等電界内の電位差、等電位面が理解できること。
5週 3.3 コンデンサ、静電容量 コンデンサの構造/性質、静電容量、および静電容量を求める式の導出も理解できること。
6週 3.3 コンデンサの接続、蓄えられるエネルギー コンデンサの直列,並列接続の式が理解でき,演習問題ができること。またコンデンサーに蓄えられる静電エネルギーについても理解できること。
7週 まとめ1 演習問題ができること。
8週 中間試験
2ndQ
9週 3.4 放電現象 絶縁破壊、火花放電、コロナ放電、グロー放電、アーク放電、放電現象の応用について理解できること。
10週 4.1 正弦波交流 直流と交流の違い、整流と脈動電流、正弦波交流について理解できること。
11週 4.1 正弦波交流の取扱い 瞬時値、最大値、平均値、実効値、ピークピーク値、周期と周波数、弧度法と角周波数、角周波数による瞬時式の表現、位相と位相差について理解できること。
12週 4.1 交流の発生原理 交流の発生原理,最大値,周波数,角速度,角周波数が理解できること。
13週 4.2 正弦波交流とベクトル 正弦波交流をベクトルを用いて表すことが可能であり、位相差の計算について理解できること。
14週 4.2正弦波交流のベクトルの表示方法 直交座標表示と極座標表示が理解できること。
15週 4.2 正弦波交流について まとめ2 交流における各法則がわかり,演習問題ができること
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 4.3 交流回路の計算 抵抗、インダクタンス、静電容量だけの3回路のリアクタンス、電流の実効値、電流の瞬時値などの計算ができること。
2週 4.3 交流回路の計算 R,L,C直列回路のインピーダンス、各部分の電圧のベクトル表記、位相差の計算ができること。
3週 4.3 交流回路の計算 R,L,C並列回路のインピーダンス、各部の電流のベクトル表記、位相差の計算ができること。
4週 4.3 共振回路 R-L-C直列回路、R-L-C並列回路の直列/並列共振回路について理解できること。また、共振周波数を計算できること。
5週 4.4 交流電力 抵抗、インダクタンス、静電容量だけの3回路、およびインピーダンスZの回路における電力を理解し計算できること。
6週 4.4 交流電力 皮相電力、有効電力、力率、無効電力について理解し計算できること。
7週 交流回路のまとめ、演習 4.3、4.4をカバーする演習が解けること。
8週 中間試験
4thQ
9週 5.1 交流回路の複素数表示 複素数のベクトル表示、極座標表示、複素数の積・商などの基本的演算が解けること。
10週 5.2 記号法による交流回路の計算 R,L,Cだけの基本回路で電流Iと瞬時式iを求めることができること。
11週 5.2 R-L-C直列回路における記号法による交流回路の計算 より複雑なR-L-C直列回路における各部の電圧を複素数で求めることができること。複素インピーダンスも理解できること。
12週 5.2 R-L-C並列回路における記号法による交流回路の計算 より複雑なR-L-C並列回路における各部の電流を複素数で求めることができること。複素インピーダンスおよびアドミタンスも理解できること。
13週 5.3 キルヒホッフの法則 複素数とキルヒホッフの法則を用いて回路網の計算ができること。
14週 5.3 重ね合わせの理 重ね合わせの理に基づき回路網の計算を行い、キルヒホッフと同一の結果になることを確認できること。
15週 5.4 テブナンの定理および5.1-5.4のまとめ テブナンの定理の定理を回路網に適用し計算を行い、キルヒホッフと同一の結果になることを確認できること。
16週 期末試験

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他課題・演習合計
総合評価割合700000030100
基礎的能力700000030100
専門的能力00000000
分野横断的能力00000000