基礎線形代数

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 基礎線形代数
科目番号 0041 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 電子制御工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 「線形代数」森北出版,「線形代数問題集」森北出版
担当教員 大浦 龍二

到達目標

1. ベクトルの概念が理解でき,平面・空間と図形の関係が理解できる.
2. 行列の概念が理解でき,連立方程式の問題を行列を使って考えることができる.
3. 4次以下の行列式の計算ができる.
4. 行列によって,拡大,対称変換や原点のまわりの回転が表せることを理解できる.
5. 行列の固有値の意味が理解でき,3次以下の行列の対角化の計算ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ベクトルの概念が理解でき,平面・空間と図形の関係が理解できる.ベクトルの概念が理解でき,平面・空間と図形の関係がほぼ理解できる.ベクトルの概念が理解でき,平面・空間と図形の関係が理解できない.
評価項目2行列の概念が理解でき,連立方程式の問題を行列を使って考えることができる.行列の概念が理解でき,連立方程式の問題を行列を使って考えることがほぼできる.行列の概念が理解でき,連立方程式の問題を行列を使って考えることができない.
評価項目34次以下の行列式の計算ができる.4次以下の行列式の計算がほぼできる.4次以下の行列式の計算ができない.
評価項目4行列によって,拡大,対称変換や原点のまわりの回転が表せることを理解できる.行列によって,拡大,対称変換や原点のまわりの回転が表せることをほぼ理解できる.行列によって,拡大,対称変換や原点のまわりの回転が表せることを理解できない.
評価項目5行列の固有値の意味が理解でき,3次以下の行列の対角化の計算ができる.行列の固有値の意味が理解でき,3次以下の行列の対角化の計算がほぼできる.行列の固有値の意味が理解でき,3次以下の行列の対角化の計算ができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
工学上重要な概念であるベクトルと行列について学ぶ.
授業の進め方・方法:
予備知識:1年生の代数・幾何の知識
講義室:2S教室
授業形式:講義と演習
学生が用意するもの:講義用と課題用ノート
注意点:
評価方法:中間試験・定期試験(70%),実力試験もしくは課題テスト(20%),課題(10%)により評価し、60点以上を合格とする.ただし,状況によっては上と変わることがあるが,そのときは担当者が指示する.
自己学習の指針:毎回の授業で課題を出すので,次回の授業までに解いておくこと.
オフィスアワー:授業担当者が明示する.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ベクトルの概念とその演算 与えられたベクトルの和・差・スカラー倍を図示できる
2週 ベクトルの成分表示・大きさ 成分表示されたベクトルの和・差や大きさが計算できる
3週 方向ベクトルと直線の関係 直線を3つの方法で表すことができる
4週 ベクトルの内積とその性質 内積を用いてベクトルの大きさ,なす角を計算できる
5週 直線・平面の方程式 方向・法線ベクトルで,平行や垂直を述べることができる
6週 円・球面の方程式 両端の座標から球面の方程式を求めることができる
7週 中間試験範囲の演習 座標空間における問題をベクトルを用いて解ける
8週 中間試験
2ndQ
9週 行列とその演算,逆行列 与えられた行列の和・積・逆行列(2次の場合)を計算できる
10週 連立2元1次方程式,クラメルの公式 行列を用いて連立2元1次方程式を解くことができる
11週 3次正方行列の行列式 クラメルの公式を用いて連立3元1次方程式を解ける
12週 n次正方行列の行列式とその性質 行列式の定義とその性質を理解できる
13週 基本変形による行列式の計算 基本変形を用いて4次正方行列の行列式を計算できる
14週 行列式の展開,余因子と逆行列 展開を用いて4次正方行列の行列式を計算できる
15週 定期試験範囲の演習 簡単な行列のn乗の計算ができる
16週
後期
3rdQ
1週 ベクトルの外積 ベクトルの外積の意味を理解し,実際に計算できる
2週 基本変形による連立1次方程式の解法 基本変形を用いて連立3元1次方程式を解くことができる
3週 基本変形による逆行列の計算 基本変形を用いて3次正方行列の逆行列を計算できる
4週 行列の階数と連立方程式 行列の階数と連立方程式の解の関係を理解できる
5週 ベクトルの線形独立と線形従属 3次元ベクトルの線形独立と線形従属の判定ができる
6週 線形変換と表現行列 線形変換の定義が理解でき,表現行列を計算できる
7週 中間試験範囲の演習 文字を含んだ簡単な行列式の計算ができる
8週 中間試験
4thQ
9週 合成変換と逆変換 合成と逆変換の定義が理解でき,表現行列を計算できる
10週 直交行列とその変換 直交変換の性質が理解できる
11週 2次正方行列の固有値と対角化 2次正方行列の対角化ができる
12週 3次正方行列の固有値と対角化 3次正方行列の対角化ができる
13週 対角化できない正方行列の固有値と固有ベクトル 正方行列が対角化可能であるか否か判定できる
14週 行列の対角化の応用 行列のn乗,2次形式の標準形が計算できる
15週 定期試験範囲の演習 線形変換に関する様々な問題を解くことができる
16週

評価割合

中間・定期試験実力試験課題合計
総合評価割合702010100
基礎的能力702010100
専門的能力0000