情報通信

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 情報通信
科目番号 0064 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 インターネット/加藤とし彦(コロナ社)、ネットワーク技術の基礎【第2版】/宮保憲治 他(森北出版)
担当教員 唐沢 俊一

到達目標

・現在の情報通信ネットワークの核である、インターネットの原理を学ぶ。具体的には、インターネットを実現する各種プロトコル(イーサネット、PPP、IP、TCPなど)について理解できるようにする。 (A3)
・携帯電話ネットワークについても、その原理を学ぶ。具体的には、CELP, QAM, OFDM/A, MiMo,CA,HetNetなどの技術について理解できるようにする。(A3)
・固定電話のネットワーク構成についても理解できるようにする。(A3)
・パケット交換と回線交換の違いについて理解させる。(A3)
・ICT技術全般について、適用領域、課題、新技術について理解できるようにする。(A3)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
インターネットの網構成について理解できること。できる。部分的にできる。できない。
通信プロトコルの概念、OSI参照モデルについて理解できる事。できる。部分的にできる。できない。
インターネットプロトコルについて理解できること。できる。部分的にできる。できない。
電話網(固定、携帯)について理解できること。できる。部分的にできる。できない。
LAN、WANについて理解できること。できる。部分的にできる。できない。
LTE、WiMAX、WSN、無線LAN、地上波ディジタル放送について理解できること。できる部分的にできる。できない。
情報通信(ICT)と社会インフラ(スマートグリッド、ITS、スマートコミュニティ)について理解できること。できる。部分的にできる。できない。
ICTの新技術、現在の課題について理解できること。できる。部分的にできる。できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
インターネットのプロトコルおよび、インターネットのネットワーク構成について学習する。
固定電話ネットワークについても、その構成について学習する。
音声や画像の情報符号化、QAM変調、OFDM/Aなどの、現在のディジタル通信の基礎となる技術を学習する。
ICT技術全般に関する概要を学習する。現状の課題、将来の新技術についても学習する。
授業の進め方・方法:
予備知識:自分の周りの情報通信環境(利用している環境)についてまとめておくこと。
講義室:教室
授業形式:情報通信産業全般の理解を目標として学生の理解を確認しつつ進める。適宜プリントを配布し教科書の補完とする。
注意点:
評価方法: ノート・課題・演習を30%で評価。試験は70%で評価。 ノートは各試験前に提出すること。
自己学習の指針:予習・復習を確実行うこと。
オフィスアワー: 水、金 16:00~17:00

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.前期講義内容(前期:インターネット)、進め方、目標、インターネット概説 インターネットの概要、OSI参照モデルについて理解できること。
2週 2.インターネット・ネットワークアーキテクチャ LAN、バックボーン、アクセスネットワーク、光通信、PONについて理解できること。
3週 3.イーサネット イーサネットの原理について理解できること。
4週 4.無線LAN 無線LANの各種方式の特徴。一番最初の規格である802.1bの原理を理解できること。
5週 5.IPバージョン4 IPv4アドレス、クラス、IPプロトコルのヘッダフォーマット、各種パラメータが理解できること。
6週 5.IPバージョン4 ルーティングやアドレス解決プロトコルについて理解できること。
7週 6.ICMPバージョン4 概要、宛先到達付加、エコー要求/応答、Ping、時間超過とtraceroute機能、ルートダイレクトについて理解できること。
8週 中間試験
2ndQ
9週 7.IPネットワークを支える関連プロトコル DHCP、プライベートネットワークとNAT、PPP、ルーティングプロトコルの概要について理解できること。
10週 8.UDPとDNS フォーマット、通信手順、通信例
11週 9.HDLC ITU X.25 LAPBの概要を学び誤り制御、フローコントロールの基本を理解する。
12週 10.TCP ヘッダーフォーマット、コネクションの確立と解放データの送信と受信確認、フロー制御
13週 10.TCP 再送制御、輻輳制御、TCPオプションについて理解できること。
14週 11.アプリケーションプロトコル 電子メール(SMTP、POP3)、ウェブサーバーアクセス、SIPなどの概要について理解できること。
15週 12.インターネットの課題、解決策 IPv4アドレス枯渇、光資源の枯渇問題と
とり得る対策について理解できる。
16週 13.期末試験再現演習
後期
3rdQ
1週 14.ICTの現状と将来(技術、適用領域) どのような技術がどのような分野に使用されており、また将来、どのような技術が開発・実用化されるのかについて理解できる。
2週 15.情報源符号化 音声、静止画像(FAX)、MP4(地上波ディジタル放送)、携帯電話などに使用されている情報源符号化技術について理解できる。
3週 16.ネットワーク技術概要 固定系 FDM,TDM,WDM,SDH
ATM, NGN, xDSL, 光通信, FTTH, PONについて理解できる。
4週 17.ネットワーク技術概要 無線系 IEEE02.11a/b/g/n/ac, WiMax, CDMA, LTE
LTE-Advancedについて理解できる。
5週 18.ネットワーク技術 無線系 CDMA, LTE, MiMo,OFDM/A, QAMの原理について理解できる。
6週 19.固定電話ネットワーク 固定電話ネットワークについて理解できる。
7週 20.携帯電話ネットワーク 携帯電話ネットワークについて理解できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 20.モバイル通信技術の発展 LTE-Advanced キャリアアグリゲーション、MiMo/AMの高度化、HetNetなどの新技術について理解できる。
10週 21.アクセスネットワーク HDLC、ADSL、FTTH、光アクセス、PON、光通信の原理・課題・将来動向について理解できる。
11週 22.LAN、WAN、および新技術(NFV:Network Function Virtualization、SDN:Software Defined Network) 有線/無線ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、およびNFV、SDNなどの新技術についても理解できる。
12週 22.マルチメディアネットワーク 地上波ディジタル放送、P2P、IPマルチキャストについて理解できる。
13週 23.ネットワークセキュリティ 暗号/認証方式、IPsec、ファイアウォール、IDS/IPS(Intrusion Detection/Prevention System)について理解できる。
14週 24.新しいネットワーク技術 ATMとMPLS、IP-VPN、アドホックネットワーク、センサーネットワーク、ROADM(reconfigurable optical add/drop multiplexer)について理解できる。
15週 24.新しいネットワーク技術 IoT(Internet of Things), Smart Grid, Smart Community, ITS(Intelligent Transportation System), WSN(Wireless Sensor Network)などへのICTの適用について理解できる。
16週 25.通信ネットワーク設計 待ち行列理論の基礎、通信トラフィックの解析とネットワーク設計への応用ができる。

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他ノート、課題・演習合計
総合評価割合700000030100
基礎的能力700000030100
専門的能力00000000
分野横断的能力00000000