電気磁気学Ⅱ

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電気磁気学Ⅱ
科目番号 0067 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 3
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:2
教科書/教材 基礎電磁気学(改訂版)(オーム社)
担当教員 嶋田 英樹

到達目標

1.ビオ・サバールの法則,アンペアの周回積分則を用いて磁界の計算ができる.(A3)
2.磁界中を移動する荷電粒子,導体,磁界中を流れる電流に働く力を計算できる.(A3)
3.自己インダクタンス,相互インダクタンスの計算ができる.(A3)
4.磁界,磁束,磁束密度,磁力線ならびに磁性体の境界面における磁界,磁束密度の境界条件を説明できる.(A3)
5.ベクトルを用いてガウスの法則,アンペアの周回積分則,ファラデーの法則を表現できる.(A3)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(到達目標1)ビオ・サバールの法則,アンペアの周回積分則を説明でき,これらの法則を用いて磁界の計算ができる.ビオ・サバールの法則,アンペアの周回積分則を用いて磁界の計算ができる.ビオ・サバールの法則,アンペアの周回積分則を用いて磁界の計算ができない.
評価項目2(到達目標2)磁界中を移動する荷電粒子,導体,磁界中を流れる電流に働く力を説明でき,これらの働く力を計算できる.磁界中を移動する荷電粒子,導体,磁界中を流れる電流に働く力を計算できる.磁界中を移動する荷電粒子,導体,磁界中を流れる電流に働く力を計算できない.
評価項目3(到達目標3)自己インダクタンス,相互インダクタンスを説明でき,これらの計算ができる.自己インダクタンス,相互インダクタンスの計算ができる.自己インダクタンス,相互インダクタンスの計算ができない.
評価項目4(到達目標4)磁界,磁束,磁束密度,磁力線の関係を理解し,説明できる.また,磁性体の境界面における磁界,磁束密度の境界条件を説明できる.磁界,磁束,磁束密度,磁力線ならびに磁性体の境界面における磁界,磁束密度の境界条件を説明できる.磁界,磁束,磁束密度,磁力線ならびに磁性体の境界面における磁界,磁束密度の境界条件を説明できない.
評価項目5(到達目標5)マクスウェルの方程式に関連した,ガウスの法則,アンペアの周回積分則,ファラデーの法則をベクトルを用いて表現できる.ベクトルを用いてガウスの法則,アンペアの周回積分則,ファラデーの法則を表現できる.ベクトルを用いてガウスの法則,アンペアの周回積分則,ファラデーの法則を表現できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電磁界の基本的な考え方を学習する.授業は,磁界における法則等の説明,例題を示しながら解説を行う.また,前期の週1コマにおいては,電磁気学に必要な勾配,発散,回転等のベクトル演算,マクスウェルの方程式に関して学び,電磁気学をベクトル解析の観点から説明する.
授業の進め方・方法:
予備知識:微分積分の物理的意味理解し,簡単な演算が行えること.特に,線積分,面積分,体積分について理解しておくこと.また,3年次に学んだ静電界の内容を復習しておくこと.
講義室:4S教室
授業形式:講義・演習
学生が用意するもの:特になし
注意点:
評価方法:4回の試験(前期中間・前期定期・後期中間・後期定期)の平均80%,演習課題等を20%で評価し,60点以上を合格とする.
自己学習の指針:予習,復習時間は2時間以上が望ましい.また,試験前には,授業中に説明した例題等の内容を理解できていること.
オフィスアワー:月曜日,金曜日 16:00~17:00
※到達目標の( )内の記号はJABEE学習・教育到達目標

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 磁気現象,様々な座標系・ベクトルの基本演算 磁気現象の説明ができる.様々な座標系へ座標変換,基本演算ができる.
2週 磁力線,磁束,一次独立・一次従属 磁力線,磁束の性質を説明できる.ベクトルの一次独立・一次従属の判断ができる.
3週 ビオ・サバールの法則(1),位置ベクトル・単位ベクトル 無限長電流が作る磁界の計算ができる.位置ベクトル・単位ベクトルを計算できる.
4週 ビオ・サバールの法則(2),スカラ積 円形電流が作る磁界の計算ができる.スカラ積の計算ができる.
5週 ビオ・サバールの法則(3),ベクトル積 ソレノイドが作る磁界の計算ができる.ベクトル積の計算ができる.
6週 アンペアの周回積分則(1),三重積 無限長電流が作る磁界の計算ができる.ベクトル三重積の計算ができる.
7週 アンペアの周回積分則(2),ベクトル演習 環状ソレノイドが作る磁界の計算ができる.ベクトルの証明問題,計算問題ができる.
8週 中間試験 これまでの内容を理解できていること.
2ndQ
9週 磁位,磁気双極子,ベクトルの微分 磁気,磁気双極子を説明できる.
10週 磁界中の電流に働く力,勾配 磁界中の電流に働く力の計算ができる.ベクトルの微分,勾配を計算できる.
11週 磁界中の電子に働く力,コイルに働く力,ベクトルの発散 磁界中の電子の運動,コイルに働く力を説明できる.ベクトルの発散を計算できる.
12週 ホール効果,ベクトルの回転 ホール効果を説明できる.ベクトルの微分ができる.ベクトルの回転を計算できる.
13週 電磁力による仕事,マクスウェルの方程式 電磁力による仕事の計算ができる.マクスウェルの方程式を記述できる.
14週 ファラデーの法則,波動方程式 ファラデーの法則を説明できる.波動方程式を説明できる.
15週 交流の発生原理,平面波 交流の発生原理を説明できる.平面波を説明できる.
16週 定期試験 これまでの内容を理解できていること.
後期
3rdQ
1週 電気機械エネルギー変換 電気機械エネルギー変換原理を説明できる.
2週 渦電流,演習問題 渦電流を説明できる.
3週 自己インダクタンス,相互インダクタンス 自己インダクタンス,相互インダクタンスを説明できる.
4週 インダクタンスの計算(1) 自己インダクタンスの計算ができる.
5週 インダクタンスの計算(2) 相互インダクタンスの計算ができる.
6週 電磁エネルギー 電磁エネルギーを用いて自己インダクタンスを計算できる.
7週 過渡現象 過渡現象の計算ができる.
8週 中間試験 これまでの内容を理解できていること.
4thQ
9週 磁性体 磁性体の種類を説明できる.ストークスの定理を説明できる.
10週 磁化率,透磁率 磁化率,透磁率を説明できる.
11週 磁化曲線,臨界温度 磁化曲線,臨界温度を説明できる.
12週 磁化エネルギー 磁化エネルギーを説明できる.
13週 ヒステリシス環線,ヒステリシス損失 ヒステリシス環線,ヒステリシス損失を説明できる.
14週 磁気回路 磁気回路の計算ができる.
15週 磁性体の境界条件 磁性体の境界条件を説明できる.
16週 定期試験 これまでの内容を理解できていること.

評価割合

試験演習課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000