知的システム基礎

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 知的システム基礎
科目番号 0084 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 イラストで学ぶ ロボット工学 (木野仁,谷口忠大)
担当教員 前田 貴信

到達目標

1.機械工業においてその自動化を検討できる.
2.ロボット工学の基本的な概念を理解できる.
3.ロボット制御のための基本的な力学、ロボットの自由度と座標系の概念を説明できる.
4.ロボットの運動学を説明できる.
5.ロボットの自動化に必要なセンサー技術・コンピュータ技術について説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(到達目標1)機械工業における自動化とそのためのロボットの導入を説明できる.機械工業における自動化とそのためのロボットの導入をある程度理解できる.機械工業における自動化とそのためのロボットの導入を理解できていない.
評価項目2(到達目標2,3)ロボット工学の基本的な概念とその力学系を正しく理解し,説明できる.ロボット工学の基本的な概念とその力学系をある程度理解できる.ロボット工学の基本的な概念を理解できておらず,その力学系も理解していない.
評価項目3(到達目標2,4,5)ロボットの自由度と座標系の概念を理解し,運動学を解くことができる.ロボットの自由度と座標系の概念をある程度理解し,運動学を説明できる.ロボットの自由度と座標系の概念を理解できていない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
生産技術はロボット技術を始めとした知的システムの代表例である。そこで、知的システムの基本的な要素技術としてロボットを題材に扱い、基本的な概念,力学系,座標系,運動学、センサー技術、コンピュータ制御技術について学ぶ.
授業の進め方・方法:
予備知識:工学実験(2年次)で行った機械加工実習で行った事項.数学,物理,化学の基礎.
講義室:教室
授業形式:講義
学生が用意するもの:電卓
注意点:
評価方法:レポート(20%),および定期試験2回(80%)を行い,60点以上を合格とする.
自己学習の指針:教科書をよく読み,内容をよく理解するとともに,重要な項目を自身でまとめる.また,関連分野について積極的に調べ,知識を蓄積する.おおよそ授業時間と同時間程度の予習・復習を実施することが望ましい.
オフィスアワー:金 16:00-17:00

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 概要説明,ロボット工学の基礎知識 機械工業におけるロボットの役割とその要素技術を理解できる.
2週 シーケンス制御・並進系の力学:微分と積分 生産現場で利用されるシーケンス制御の概要を説明できる。力学解析のための微分・積分を扱うことができる.
3週 並進系の力学:微分・積分と速度・加速度 微分および積分を用いて,並進系における物体にはたらく力や運動の速度・加速度を求めることができる.
4週 並進運動における制御 並進運動における力学を踏まえた,物体の運動制御を説明できる.
5週 回転系の力学と制御 回転系における物体にはたらく力や運動の速度・加速度を求めることができ、物体の運動制御を説明できる.
6週 物体の運動を計測するセンサー技術 並進運動・回転運動の物理量を計測するセンサーの原理や使い方を説明できる.
7週 AD/DA変換 センサーの値をコンピュータに取り込むAD/DA変換の原理を説明できる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 自由度の概念:並進系と回転系 並進系と回転系の自由度を理解できる.
10週 手先自由度と関節自由度 マニピュレータの関節自由度の概念を理解できる.
11週 関節と手先の座標系 関節数と冗長性,および手先の座標系を理解できる.
12週 運動学の概念・順運動学 順運動学と逆運動学の違いを理解でき、順運動学の計算ができる
13週 逆運動学 逆運動学の概念を理解し,計算できる.
14週 ロボットシステムの知能化 コンピュータでロボットを制御するシステムの概要を説明できる.
15週 総合演習 ロボットシステムの基礎について理解し,説明できる.
16週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000