電子工学

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電子工学
科目番号 0087 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 電子デバイス工学【第2版】(古川静二郎 他,森北出版)
担当教員 前田 貴信

到達目標

1.原子や電子の性質を説明できる.(A4)
2.結晶構造を理解し、説明できる.(A4)
3.電子のエネルギー帯構造を説明できる.(A4)
4.半導体の構造と動作原理に説明できる.(A4)
5.電子工学の応用分野の動作原理が説明できる.(A4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1原子や電子の性質を十分に説明できる原子や電子の性質を説明できる原子や電子の性質を説明できない
評価項目2電子のエネルギー帯構造を十分に説明できる.結晶構造を理解し、説明できる.結晶構造を理解し、説明できない
評価項目3電子のエネルギー帯構造を十分に説明できる電子のエネルギー帯構造を説明できる結晶内の電子のエネルギー帯構造を十分に説明できない
評価項目4半導体の構造と動作原理を十分に説明できる半導体の構造と動作原理に説明できる半導体の構造と動作原理を説明できない
評価項目5電子工学の応用分野の動作原理が十分に説明できる電子工学の応用分野の動作原理が説明できる電子工学の応用分野の動作原理が説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電子現象と電子回路(3年次開講)で学んだ半導体の動作原理を電子力学的観点から理解を深める.また,半導体素子の応用分野に関して,原理・特性を理解する.
授業の進め方・方法:
予備知識:3年次開講の電子回路で学んだダイオード・トランジスタに関する静特性や化学・物理の基礎知識を十分に理解しておくこと.また,基本的な微分方程式,積分の問題を解くことができること.
講義室:教室
授業形式:講義形式
学生が用意するもの:なし
注意点:
評価方法:中間・定期試験を80%,演習,宿題等を20%で評価し,60点以上を合格とする.ただし,提出物の総数が規定の6割未満の場合,59点以下と評価する.
自己学習の指針:予習・復習・授業時に提示する問題を独力で取り組むこと.試験前には,ノートの内容や演習問題を十分に理解すること.
これらの自己学習時間は,半期で15時間以上を確保することが望ましい.
オフィスアワー:水曜日、木曜日の16:20~17:00
※到達目標の( )内の記号はJABEE学習・教育到達目標

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電子工学の位置付け・歴史的背景 電子工学の位置付けを理解できる.
2週 電子と結晶・価電子と結晶 原子の構成要素と電子の振る舞いについて理解し、説明できる.
3週 電子と結晶・結晶と結合形式 結晶中の電子の振る舞いと周期律表の関係が理解できる.
4週 エネルギー帯と自由電子・エネルギー準位 電子の持つエネルギーの原理を理解し、説明できる。
5週 エネルギー帯と自由電子・エネルギー帯の形成 エネルギー帯が形成される原理を理解し、説明できる。
6週 半導体・金属・絶縁物のエネルギー帯構造 真性半導体の構造とキャリアの振る舞いを説明できる。
7週 半導体とキャリア・真性半導体のキャリア 外因性(不純物)半導体の構造とキャリアの振る舞いを説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 半導体とキャリア・外因性半導体のキャリア キャリア密度とフェルミ準位について説明できる。
10週 半導体とキャリア・外因性半導体のキャリア キャリア密度の理論式を導出でき、数式を解くことができる.
11週 キャリア密度とフェルミ準位・キャリア密度とフェルミ準位 キャリア密度の理論式を導出でき、数式を解くことができる.
12週 半導体の電気伝導・ドリフト電流 半導体の電流(ドリフト電流)が生じる原理を説明できる。
13週 半導体の電気伝導・拡散電流 半導体の電流(拡散電流)が生じる原理を説明できる。
14週 pn接合 pn接合の構造を理解し説明できる。
15週 pn接合とダイオード ダイオード、トランジスタなどの半導体デバイスの構造を理解し説明できる。
16週 前期末定期試験

評価割合

試験発表課題合計
総合評価割合80020100
基礎的能力0000
専門的能力80020100
分野横断的能力0000