通信工学

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 通信工学
科目番号 0095 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 通信技術(羽場光俊ほか コロナ社)
担当教員 兼田 一幸

到達目標

1.通信システムの構成を記述できる。 (A4)
2.多重通信の原理を理解できる。(A4)
3.データ通信システムの構成を描くことができる。(A4)
4.データ伝送の基礎的なシステムを把握できる。(A4)
5.電波の発生原理を理解できる。(A4)
6.AM、FMの原理を理解できる。(A4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 達成目標1通信システムの構成を記述でき、各々の構成要素を説明することができる。通信システムの構成の概形を記述できる通信システムの構成を記述できない
評価項目2 達成目標2多様な多重通信の原理を説明できる。1つの多重通信の原理を説明できる。多重通信の原理がわからない
評価項目3 達成目標3データ通信システムの構成を描くことができる。データ通信システムの構成を描くことができる。データ通信システムの構成が描けない。
"評価項目4 達成目標4" データ伝送の基礎的なシステムを把握できる。 データ伝送の基礎的なシステムを大まかに把握できる。 データ伝送の基礎的なシステムがわからない。
"評価項目5 達成目標5" 電波の発生原理を理解し、電磁気とのつながりがわかる。 電波の発生原理を理解できる。 電波の発生原理がわからない。
"評価項目6 達成目標6" AM、FMの原理を理解できる。 AM、FMの原理をある程度理解できる。 AM、FMの原理がわからない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる
JABEE b 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる
JABEE e 説明 閉じる

教育方法等

概要:
有線通信や無線通信における基本的な事柄について学習し,実際に活用できる能力を養う.データ伝送システム,無線通信システムの構成方法や電波伝搬特性を理解する。また,画像通信における基礎的な事項を学習する.
授業の進め方・方法:
予備知識:電気回路や電子工学、電気磁気学の応用として,通信工学は成り立っているので,三角関数や微積など基礎的な数学や、電気回路の電圧・電流の計算や,トランジスターなどの電子回路の動作を習得していることが必要である。
講義室:4S教室
授業形式:講義と演習 (この科目は学修単位科目のため,事前・事後学習としてレポートやオンラインテスト等を実施します.)

学生が用意するもの:ノート、必要に応じて電卓
注意点:
評価方法・評価基準:中間・定期試験により評価し、60点以上を合格とする。
自己学習の指針:復習を中心として講義の内容を確実に把握してください。授業の前後の予習復習をテキストを中心に行ってください。その際に用語の把握と共に章末の問題に取り組んでください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 通信の歴史。FF、波形操作の原理 通信の歴史を知る.FFの回路の動作を把握する
2週 マルチバイブレータ、通信システムの概要、電話網の構成 通信システムのブロック図を説明できる
3週 変調方式、単側波帯通信、パルス符号化変調の原理と特徴 変調方式、単側波帯通信、パルス符号化変調の特徴を説明できる.
4週 周波数分割多重の原理、多段変調法 周波数分割多重の原理を理解し、多段変調で帯域が移動出来ることを説明できる.
5週 時分割多重の原理と特徴 時分割多重の原理を理解する
6週 電話器の原理、送話器の原理、受話器の原理、電話機の回路 電話器の原理諸問題を説明できる
7週 電話交換機の機能、構成.電子交換機、ディジタル交換機 交換機の基本的動作を理解する
8週 中間試験
2ndQ
9週 伝送線路の特性、特性インピーダンス 代表的な伝送線路の構造を説明できる.
10週 伝送路上の進行波と反射波、漏話、ケーブルの種類と構造 伝送路上のケーブルの特性インピーダンスを計算できる.
11週 データ通信システムの構成、回線交換、パケット交換の原理 データ通信システムの構成を説明できる.パケット交換の原理を説明できる.
12週 データ通信の伝送方式、同期方式、伝送速度 トランジスターを用いた交流信号増幅の原理を理解し、利用できる.
13週 モデムの変調方式、網制御装置,情報量の求め方 モデムの変調方式を説明ができる.情報量の考え方が理解できる
14週 通信路符号化の例 通信路符号化の例を説明できる
15週 情報源符号化の例 情報源符号化の例を説明できる
16週
後期
3rdQ
1週 光通信の原理、光ファイバー伝送方式 光通信の原理を理解する.
2週 無線通信システム、電磁波の発生、電波の種類 電磁波(電波)の発生原理を説明することが出来る.
3週 電離層、電波伝搬の諸現象 電離層を用いた電波伝搬を理解する.
4週 アンテナの動作原理、アンテナの指向性、放射抵抗 アンテナの指向性を理解する.
5週 アンテナの実例、共振給電線、非共振給電線 アンテナの実例を理解し,波長とアンテナ長の関係を理解する
6週 アナログ変調、振幅変調AM、SSBとDSB アナログ変調の振幅変調AMを理解する.単一波で変調した場合の,周波数スペクトルを計算できる.
7週 周波数変調FM、FM信号の側波帯、占有帯域幅 FMのスペクトルの考え方を理解する.占有帯域を説明することが出来る.
8週 中間試験
4thQ
9週 AM、FM送信機、PLL発信器、FM送信機の構成 AMの原理,FMの原理を理解する.
10週 プリエンファシスとディエンファシス、FM変調器 FM変調器におけるプリエンファシスとディエンファシスの効果を説明できる.
11週 SSB送信機の構成、送信機の性能 SSB送信機のシステムを理解できる.
12週 AM受信機の構成、スーパーヘテロダイン検波 通信の受信器の構成を理解する.スーパーヘテロダインのシステムを説明できる
13週 AM復調器、同期検波器、周波数変換器 AMの復調器(検波)器を理解できる.周波数変換の方法を理解できる.
14週 FM復調器、SSB受信機の構成 FM復調の原理を理解できる.
15週 衛星通信システム、TVの誤り制御の方法 衛生通信のシステムを理解する.TV信号に用いられている符号化,信号処理方法を理解する.
16週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他レポート合計
総合評価割合900000010100
基礎的能力300000010 40
専門的能力6000000060
分野横断的能力00000000