有機化学Ⅲ

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 令和07年度 (2025年度)
授業科目 有機化学Ⅲ
科目番号 4C3130 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 マクマリー有機化学 第9版(中、下)、John McMurry著、伊東他訳、東京化学同人
担当教員 越村 匡博

到達目標

1.アルコール、フェノール、エーテル、アミンおよびカルボニル化合物を命名することができる。(A4)
2.アルデヒドとケトンの求核付加反応機構が書ける。(A4)
3.エノラートイオンを経由する反応の反応機構が書ける。(A4)
4.主要な人名反応の反応機構が書ける。(A4)
5.アミンのジアゾ化反応機構が書ける。(A4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 (到達目標1)IUPAC命名法に従って、複数の官能基を有する有機化合物を命名することができる。IUPAC命名法に従って、官能基を有する有機化合物を命名することができる。IUPAC命名法に従って、官能基を有する有機化合物を命名することができない。
評価項目2 (到達目標2、3)カルボニル化合物の求核付加反応機構を書き、説明することができる。カルボニル化合物の求核付加反応機構を書くことができる。カルボニル化合物の求核付加反応機構を書くことができない。
評価項目3 (到達目標4)アルドール縮合、クライゼン縮合について、反応機構を書き、説明することができる。アルドール縮合、クライゼン縮合について、反応機構を書くことができる。アルドール縮合、クライゼン縮合について、反応機構を書くことができない。
評価項目4 (到達目標5)アミンのジアゾ化反応機構を書き、説明することができる。アミンのジアゾ化反応機構を書くことができる。アミンのジアゾ化反応機構を書くことができない。

学科の到達目標項目との関係

DP 6 生活を豊かにする物質をうみだす応用化学,およびバイオテクノロジーに関連する知識・理論を課題解決に利用できる。

教育方法等

概要:
アルコール、フェノール、エーテル、アミン、およびカルボニル化合物(アルデヒド、ケトン、カルボン酸とその誘導体)の反応について学習する。有機合成において重要なエノラー トイオンとその反応、そして、有機電子論の基礎を学ぶ。
授業の進め方・方法:
予備知識:2・3年次の「有機化学」全般、および「物理化学」の中の「反応速度論」を理解すること。
講義室:4C教室
授業形式:講義、演習
学生が用意するもの:演習ノート
注意点:
評価方法:授業毎に行う小テスト(80%)と演習(20%)により評価し、60点以上を合格とする。
自己学習の指針:有機化学は問題を解くことで理解が深まる。自学自習において、教科書本文中の問題、および章末問題を解いておくこと。予習では教科書を繰り返し読み、疑問点を持って講義に臨み、よく復習すること。試験では教科書中の問題が解けることを前提に出題する ので、理解しておくこと。なお、1回の講義に対し1時間以上の自己学習を確保すること。
オフィスアワー:月曜日16:20~17:30
※到達目標の( )内の記号はJABEE学習・教育到達目標

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 アルコールの命名法 IUPACの命名法に基づき、アルコールの構造から名前、名前から構造の変換ができる。
2週 アルコールとフェノールの性質 アルコールとフェノールの酸性度の違いについて説明できる。
3週 アルコールの合成:還元 カルボニル化合物からのアルコールの合成について説明できる。
4週 アルコールの合成:Grignard反応 Grignard反応によるアルコールの合成について説明できる。
5週 アルコールの反応 アルコールのE1反応・E2反応・SN2反応機構が説明できる。
6週 アルコールの酸化 アルコールの酸化反応について説明できる。
7週 フェノールの反応
エーテルの反応
エーテル開裂の反応機構が説明できる。
8週 エポキシドの合成と反応
チオールとスルフィド
エポキシドの開環反応機構が説明できる。
2ndQ
9週 アルデヒドとケトンの命名法、合成、酸化 IUPACの命名法に基づき、アルデヒドとケトンの構造から名前、名前から構造の変換ができる。アルデヒドとケトンの合成法を説明できる。
10週 アルデヒドとケトンの求核付加反応 求核付加反応の機構を書くことができる。
11週 ヒドリド試薬とGrignard試薬の求核付加 ヒドリド還元とGrignard反応の機構を書くことができる。
12週 水の求核付加
アセタールの生成
アセタール生成の反応機構を書くことができる。
13週 イミンの生成
Wittig反応
イミン生成とWittig反応の機構を書くことができる。
14週 共役求核付加反応 1,4-付加の反応機構を書くことができる。
15週 アルデヒドとケトンに関する演習 これまでの学習内容に関する演習問題を解くことができる。
16週
後期
3rdQ
1週 カルボン酸とその誘導体の命名法 IUPACの命名法に基づき、カルボン酸とその誘導体の構造から名前、名前から構造の変換ができる
2週 ニトリルとその反応 ニトリルの加水分解反応の機構を書くことができる。
3週 カルボン酸の物性と合成 カルボン酸の酸性度と合成法について説明できる。
4週 求核アシル置換反応
求核アシル置換反応の生成物を予測することができる。
5週 カルボン酸とその反応 Fischerエステル化反応の機構を書くことができる。
6週 酸ハロゲン化物とその反応
酸無水物とその反応
酸塩化物からエステルに変換する反応の機構を書くことができる。
7週 エステルとその反応 エステルからアルコールを合成する反応機構を書くことができる。
8週 アミドとその反応 アミドからアミンを合成する反応機構を書くことができる。
4thQ
9週 ケト-エノール互変異性体、ケト-エノール相互変換 ケト-エノール相互変換の反応機構を説明できる。
10週 α水素の酸性度 α水素が強塩基によって引き抜かれることを説明できる。
11週 エノラートイオンのアルキル化 エノラートイオンはα炭素上でアルキル化させることを説明できる。
12週 アルドール付加 アルドール付加反応機構を説明できる。
13週 アルドール縮合 アルドール付加生成物からの脱水反応機構を説明できる。
14週 クライゼン縮合 クライゼン縮合反応機構を説明できる。
15週 アミンの反応 ジアゾ化の反応機構を書くことができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。4前1,前5
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。4前1,前3,前4
σ結合とπ結合について説明できる。4前5
混成軌道を用い物質の形を説明できる。4前2
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。4前5
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。4前7
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。4前5,後6
共鳴構造について説明できる。4前9,前10,後6
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。4前5
芳香族性についてヒュッケル則に基づき説明できる。4前9,後4
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。4前7
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。4前7
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。4前7
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。4前1,前3,前4,前5
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前11
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。4前9,前13,前14,前15,後9,後10,後11,後12,後13
高分子化合物がどのようなものか説明できる。4前6
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。4前6
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。4前6
高分子の熱的性質を説明できる。4前6
重合反応について説明できる。4前6
重縮合・付加重合・重付加・開環重合などの代表的な高分子合成反応を説明でき、どのような高分子がこの反応によりできているか区別できる。4前6
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の反応を説明できる。4前6,後2
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の特徴を説明できる。4前6,後2
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,後5,後6,後10,後11,後12,後13,後14,後15
反応機構に基づき、生成物が予測できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前13,前14,前15,後1,後3,後5,後6,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

小テスト演習合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000