物理化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 物理化学Ⅱ
科目番号 0012 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 物理化学/渡辺 啓 著
担当教員 野尻 能弘

到達目標

内部エネルギー、エントロピー、平衡論、反応速度、拡散、電池等、物理化学で必要な考え方を習得する

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安到達レベルの目安(可)
評価項目1 熱力学実際の熱機関に関する熱力学的な説明ができる定圧比熱と定積比熱の差の意味を理解できるエントロピーとエンタルピーを説明できる
評価項目2 平衡論、速度論平衡論や速度論を理解し、任意の反応の変化を予測できる平衡論や速度論を使い、得られた反応の結果を理解できる速度論及び平衡論を説明できる
評価項目3 電池等酸化還元反応と電池電圧の関係を説明できる電池電圧の計算ができる電池の構成要素等を説明できる

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
熱力学、平衡論、速度論、電池、原子の構造に関する講義を行う。
授業の進め方・方法:
教科書を使用して講義を行う。また、演習は講義の後に行う。必要に応じて、実際の現象を例に示しながら講義を進める。
注意点:
予習を行うこと。特に例題や演習問題を解いておくこと

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明
熱と仕事
熱力学の第一法則の定義と適用方法を説明できる。
2週 体積変化の仕事
理想気体と内部エネルギーと温度
温度の定義を理解できる
3週 エンタルピー定積比熱と定圧比熱 エンタルピーの定義と適用方法を説明できる。
4週 理想気体のモル比熱
理想気体の断熱体積変化
内部エネルギー、熱容量の定義と適用方法を説明できる。
5週 反応熱と生成熱
原子化熱と結合エネルギー
反応熱の温度依存性
化合物の標準生成エンタルピーを計算できる。
6週 気体の膨張と不可逆変化
カルノーサイクル
熱力学の第二・三法則の定義と適用方法を説明できる。
7週 熱力学第二法則
熱力学的温度と絶対温度
エントロピー
エントロピーの計算
熱力学の第二・三法則の定義と適用方法を説明できる。純物質の絶対エントロピーを計算できる。
8週 前期中間試験 これまでの内容を理解している
2ndQ
9週 エントロピーの分子論的意味
熱力学第三法則と残留エントロピー
標準エントロピー
化学反応でのエントロピー変化を計算できる。
10週 不可逆変化とエントロピー増大則
自由エネルギーと束縛エネルギー
化合物の標準生成自由エネルギーを計算できる。
11週 平衡条件
自然変数とマクスウェルの関係式
平衡の記述(質量作用の法則)を説明できる。
12週 ギブスエネルギーの圧力・温度による変化
純物質の液体と蒸気の平衡
均一および不均一反応の平衡を説明できる。
13週 固体の融解と昇華・相図 二元系相図を説明できる
14週 開放系の熱力学・化学ポテンシャル
理想気体の化学ポテンシャル
化学ポテンシャルについて説明できる
15週 ギブスの相律
理想溶液と実在液体
蒸気圧降下、沸点上昇より、溶質の分子量を計算できる
16週 希薄溶液の熱力学的性質
実在溶液と活量係数
凝固点降下と浸透圧より、溶質の分子量を計算できる。
後期
3rdQ
1週 二成分系の平衡・拡散 相律の定義を理解して、純物質、混合物の自由度(温度、圧力、組成)を計算し、平衡状態を説明できる。
2週 電解質 電解質に求められる性質について説明できる
3週 弱酸・弱塩基の溶液とpH 電池反応と電気分解を理解し、実用例を説明できる。
4週 溶解度積 溶解度積について説明できる
5週 電解質の活量 電解質の活量が電池反応に与える影響について説明できる
6週 電池 電池の構成要素と反応について説明できる
7週 標準電極電位 起電力と平衡定数 標準電極電位を説明できる
化学平衡の変化と起電力の関係を説明できる
8週 後期中間試験 これまでの内容を理解している
4thQ
9週 pHの測定 pHと開回路起電力について説明できる
10週 原子核 原子核について説明できる
11週 放射能と放射性元素 放射線の種類と性質を説明できる。
12週 水素原子のスペクトルとエネルギー量子 水素原子のスペクトルを説明できる
13週 原子構造 ボーア模型 ボーアの水素モデルを説明できる。
14週 物質の波動性とシュレディンガー方程式 1次元波動方程式を解くことができる。
15週 水素原子 ボーアの水素モデルを説明できる。
16週 電子配置と周期律 電子配置と周期律の関係を理解している

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力600000060
専門的能力400000040
分野横断的能力0000000