有機化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 有機化学Ⅰ
科目番号 0014 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 有機化学 改訂2版、奥山格・石井昭彦・箕浦真生著、丸善出版
担当教員 平山 俊一

到達目標

1. イオン結合と共有結合の違いを説明できる。
2. σ結合とπ結合を説明できる。
3. 混成軌道の概念を用いて単結合を説明できる。
4. アルカンの構造式を書き、命名することができる。
5. シクロアルカンの立体配座を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 (到達目標1、2)有機化学で主に扱う結合(共有結合、イオン結合)について理解し、違いが説明ができる。σ結合とπ結合について軌道図を用いて説明できる。有機化学で主に扱う結合(共有結合、イオン結合)について説明ができる。σ結合とπ結合が説明できる。有機化学で主に扱う結合(共有結合、イオン結合)について説明ができない。σ結合とπ結合が説明できない。
評価項目2 (到達目標3)原子軌道の混成を理解し、メタン・エテン・エチンの結合を混成軌道で説明できる。原子軌道の混成を理解し、単結合・二重結合・三重結合の違いが説明できる。原子軌道の混成を理解できない。
評価項目3 (到達目標4)IUPAC命名法に基づいて、複雑なアルカン・アルケン・アルキンが命名できる。IUPAC命名法に基づいて、基本的なアルカン・アルケン・アルキンが命名できる。IUPAC命名法に基づいて、アルカン・アルケン・アルキンが命名できない。
評価項目4 (到達目標5)シクロアルカンの環ひずみを理解し、最も安定な立体配座が説明できる。シクロヘキサンの代表的な二つの立体配座が説明できる。シクロアルカンの環ひずみを理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
有機化合物の結合、混成軌道、構造と命名法について学習する。演習問題を解くことによって有機化学の基礎を理 解する。
授業の進め方・方法:
予備知識:一年次の「化学」における電子配置、イオン、共有結合、電気陰性度、酸・塩基について復習しておく。
講義室:2C教室
授業形式:講義、演習
学生が用意するもの:
注意点:
評価方法:試験(前期中間、前期定期、後期中間、後期定期)により評価し、60点以上を合格とする。
自己学習の指針:教科書本文中の問題および章末問題を解いておくこと。自己学習時間を1時間以上確保する。
オフィスアワー:水曜日 16:00~17:00 金曜日 16:00~17:00

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 有機化学の歴史と領域 有機物が炭素骨格を持つ化合物であることが説明できる。
2週 原子構造、原子軌道、電子配置、原子のLewis表記 原子における電子の配置について理解し、説明できる。
3週 イオンの生成、イオン結合と共有結合、極性結合と双極子 イオン結合および共有結合について理解し、説明できる。
4週 Lewis構造式の書き方・例、共鳴構造、分子の表し方 ルイス構造を書くことができる。
5週 中間試験 第1章の内容に関する問題を解くことができる。
6週 官能基、炭化水素の命名 IUPACの命名法に基づき、炭化水素の構造から名前、名前から構造の変換ができる。
7週 酸素化合物、ハロアルカン、窒素化合物、カルボニル化合物 代表的な官能基を有する化合物を分類することができる。
8週 IUPAC命名法、分子間相互作用と物理的性質 代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。
2ndQ
9週 分子のかたち、共有結合の軌道モデル σ結合とπ結合について説明できる。
10週 原子軌道の混成、メタンの結合 混成軌道を用い物質の形が説明できる。
11週 エテンの結合、エチンの結合 σ結合とπ結合の違いが分子軌道を使い説明できる。
12週 構造異性体と立体異性体 構造異性体、幾何異性体、鏡像異性体などが説明できる。
13週 中間試験 第3章の内容に関する問題を解くことができる。
14週 アルカンの立体配座 アルカンの立体配座を理解し、Newman投影式を書くことができる。
15週 シクロアルカン 分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について理解できる。
16週 二置換シクロアルカン、シクロアルカンの燃焼熱とひずみ 化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。
後期
3rdQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000