生物化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 生物化学Ⅰ
科目番号 0016 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 基礎からしっかり学ぶ生化学、山口雄輝編、成田央著、羊土社
担当教員 野坂 通子

到達目標

1.炭水化物(糖)に関する生化学的物性を理解し基本的な構造式が書ける。(A3) 2.タンパク質及び構成成分であるアミノ酸の生化学的物性を理解し、基本的な構造式が書ける。(A3) 3.脂質等の生体物質について説明できる 。(A3) 4.核酸成分の構造式が書け遺伝との関係を説明できる。(A3) 5.補酵素に関する生化学的物性と生理的作用を理解し、基本的な構造式が書ける。(A3)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1主要な単糖の構造式が全て書ける。主要な単糖の構造式がある程度書ける。主要な単糖の構造式が殆ど書けない。
評価項目2タンパク質の構成アミノ酸の構造式と物性を判り易く説明できる。タンパク質の構成アミノ酸の構造式と物性をある程度説明できる。タンパク質の構成アミノ酸の構造式と物性を説明できない。
評価項目3主要な脂質の化学構造式と物性を十分説明できる。主要な脂質の化学構造式と物性をある程度説明できる。主要な脂質の化学構造式と物性を説明できない。
評価項目4核酸の構造式と化学的性質等について十分説明できる 。核酸の構造式と化学的性質等についてある程度説明できる 。核酸の構造式と化学的性質等について説明できない 。
評価項目5補酵素の化学構造式と物性について十分説明できる。補酵素の化学構造式と物性についてある程度説明できる。補酵素の化学構造式と物性について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
生物体を構成する高分子について、有機化学的、物理化学的な基本知識を学び、生物が物質をどのように活用しているかを理解する。
授業の進め方・方法:
予備知識:有機化学、物理化学、無機化学等基礎専門化学の基礎知識
講義室:5C教室
授業形式:座学
学生が用意するもの:教科書、ノート、英語の辞書等
注意点:
評価方法:定期試験(中間と期末)100%で評価する。60点を合格とする。追試はノート20頁分の学習を確認した後一回のみ行う。書き直しで平常点を与える事がある。
自己学習の指針:予習として教科書の該当項目部分に目を通しておき、理解した事不明な事等をノートにメモし授業中と後で充実させると良い。
オフィスアワー:火・木 16:00~17:00
*到達目標の()内の記号はJABEE学習・教育到達目標

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業の進め方とノート作成法、糖(炭水化物)の分類
ノート作成法について考える。糖(炭水化物)の分類を理解する。
2週 単糖類の化学構造式、変旋光他の単糖類の物性 単糖類の化学構造式が書ける。変旋光他の単糖類の物性が説明できる。
3週 糖の酸化還元、糖の修飾 糖の酸化還元、糖の修飾について説明できる。
4週 ニ糖類、多糖類、その他の糖化合物 主要なニ糖類多糖類について構造式が書ける。その他の糖化合物についてもある程度特性と構造式が説明できる。
5週 糖に関する生化学的問題の演習 糖に関する生化学的問題の演習が十分にできる。
6週 タンパク質の機能、アミノ酸の旋光性、両性イオン構造 タンパク機能、アミノ酸の物性、両性イオン構造について、説明できる。
7週 これ迄の授業に対する質問受付 自分の理解を確認し、更に深める。
8週 前期中間試験 これまでの学習内容に関する問題を解ける。
2ndQ
9週 試験問題解説と書き直し 自分の実力を確認し、更に深める。
10週 タンパク質を構成する20種類のアミノ酸の構造式、ペプチド結合 タンパク質を構成する20種類のアミノ酸の構造が書け、ペプチド結合を説明できる。
11週 タンパク質の化学修飾、タンパク質構成成分以外のアミノ酸 タンパク質の化学修飾、タンパク質構成成分以外のアミノ酸について説明できる。
12週 アミノ酸の解離、活性ペプチド、等電点 アミノ酸の解離、活性ペプチド、等電点を説明できる。
13週 タンパク質の立体構造、階層構造、保持力 タンパク質の立体構造、階層構造、保持力について説明できる。
14週 たんぱく質構造の代表的な実例とその構造-機能の関係 たんぱく質構造の代表的な実例とその構造-機能の関係について、説明ができる。
15週 アミノ酸とタンパク質に関する演習質問受付 アミノ酸とタンパク質に関する実力を理解し更に高める。
16週 期末試験


これまでの学習内容に関する問題を解ける。
後期
3rdQ
1週 試験問題解説と書き直し 自分の実力を確認し、更に深める。
2週 単純脂質と複合脂質 単純脂質と複合脂質についての種類や役割、構造式と物性について説明できる。
3週 中性脂質とリポタンパク質 中性脂質とリポタンパク質の種類や物性、役割を構造式を用いて説明できる。
4週 細胞膜(原核生物と真核生物, 植物, 動物) 細胞膜とについて構成成分の物性と特徴を説明できる。
5週 細胞骨格 細胞骨格の役割と構成成分を説明できる。
6週 細胞内オルガネラ 細胞内オルガネラの意義、夫々の構造と役割について説明できる。
7週 脂質等に関する質問受付 脂質と細胞に関する自分の理解を確認し、更に深める。
8週 後期中間試験 様々な脂質の構造と物性について理解し、細胞の特性等を説明できる。
4thQ
9週 試験問題解説と書き直し 自分の実力を確認し、更に深める。
10週 補酵素の構造式と物性, 機能(ビタミンB6, リポ酸, ビオチン) ビタミンB6, リポ酸, ビオチンの構造式と物性, 機能について、説明できる。
11週 補酵素の構造式と物性, 機能 (葉酸, ビタミンB12, パントテン酸) 葉酸, ビタミンB12, パントテン酸の構造式と物性, 機能について, 説明できる。
12週 補酵素の構造式と物性, 機能 (ビタミンC, ビタミンA) ビタミンC, ビタミンAの構造式と物性, 機能を説明できる。
13週 補酵素の構造と物性, 機能 (脂溶性ビタミンD, K, E) 脂溶性ビタミンD, K, Eの構造と物性, 機能 を説明できる。
14週 脂溶性補酵素の由来、酵素と金属の関係 脂溶性補酵素の由来、酵素と金属の関係を説明できる。
15週 これ迄の学習事項について質問受付 自分の実力を認識し更に深める。
16週 学年末試験 自分の実力を確認する。

評価割合

試験100%発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000