反応工学

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 反応工学
科目番号 0018 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:1
教科書/教材 自作資料,草壁克己・増田隆夫著「反応工学」(三共出版)
担当教員 長田 秀夫

到達目標

1.化学反応式より反応速度式の候補を提示できる。
2.実験データを用いて一次や二次の反応速度を解析できる。
3.併発反応や逐次反応等の複合反応の基本的な解析ができる。
4.平衡反応や体積変化を伴う反応の基本的な解析ができる。
5.回分式反応器、管型反応器および槽型反応器との特性の差を説明し、基本設計ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1化学反応式より反応速度式の候補を提示できる。化学反応式より反応速度式の候補をある程度提示できる。化学反応式より反応速度式の候補を提示できない。
到達目標2実験データを用いて一次や二次の反応速度を解析できる。実験データを用いて一次や二次の反応速度をある程度解析できる。実験データを用いて一次や二次の反応速度を解析できない。
到達目標3併発反応や逐次反応等の複合反応の基本的な解析ができる。併発反応や逐次反応等の複合反応の基本的な解析がある程度できる。併発反応や逐次反応等の複合反応の基本的な解析ができない。
到達目標4平衡反応や体積変化を伴う反応の基本的な解析ができる。平衡反応や体積変化を伴う反応の基本的な解析がある程度できる。平衡反応や体積変化を伴う反応の基本的な解析ができない。
到達目標5回分式反応器、管型反応器および槽型反応器との特性の差を説明し、基本設計ができる。回分式反応器、管型反応器および槽型反応器との特性の差を説明し、ある程度基本設計ができる。回分式反応器、管型反応器および槽型反応器との特性の差を説明できず、基本設計もできない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
反応工学の基礎である熱力学について詳しく学習する。反応速度解析の基礎および反応方程式の構築法を理解する。さらに、基本的な反応系の反応解析を行い、管型反応器・槽型流通反応器の装置設計の基礎知識を修得する。
授業の進め方・方法:
予備知識:物理化学で勉強した反応速度に関する基礎(反応速度式、Arrhenius式)を復習しておくこと。微積分の基礎、常微分方程式の解法、についても復習しておくこと。
講義室:5C教室
授業形式:通常授業
学生が用意するもの:教科書,ノート,筆記用具,電卓
注意点:
評価方法:課題プリント提出率が70%以上あること、2回の試験(中間試験、期末試験)の平均点が60点以上であること、以上の2つを全て満足すれば合格とする。
自己学習の指針:練習問題として演習や宿題を出すのでそれらを理解できるようになること。毎週自学自習を行い、演習問題、総合演習問題を通して授業内容の理解に努めること。
オフィスアワー:月曜日,木曜日 16:00~17:00(ただし、会議日は除く)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 反応速度式 反応速度における反応次数や反応速度定数の意味および温度依存性について理解し、説明できる。
2週 反応場と反応速度(その1) 反応の違いによる反応速度の違いを理解し、説明できる。
3週 反応場と反応速度(その2) 触媒反応および酵素反応の速度式が導出できる。
4週 反応率について モル分率と反応率について理解し、説明できる。
5週 反応に伴う濃度変化(その1) 液相反応に伴う各成分の濃度変化を定量的に説明できる。
6週 反応に伴う濃度変化(その2) 気相反応に伴う各成分の濃度変化を定量的に説明できる。
7週 1〜6週の内容の総合演習問題 これまでの学習内容に関する問題をテキスト等を参考にして解ける。
8週 中間試験 これまでの学習内容に関する問題を解ける。
4thQ
9週 反応を伴う物質収支 反応を伴う物質収支式を理解し、説明できる。
10週 回分反応器の設計 回分反応器の基礎設計式について理解し、説明できる。
11週 管型反応器の設計 管型反応器の基礎設計式について理解し、説明できる。
12週 連続槽型反応器の設計 連続槽型反応器の基礎設計式について理解し、説明できる。
13週 反応器の比較 反応器の違いによる設計方程式の違いが定量的に説明できる。
14週 反応速度解析 回分反応器,管型反応器および連続槽型反応器による反応速度解析ができる。
15週 9〜14週の内容の総合演習問題 これまでの学習内容に関する問題をテキスト等を参考にして解ける。
16週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000