有機化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 有機化学Ⅱ
科目番号 0018 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 ハート基礎有機化学 培風館
担当教員 越村 匡博

到達目標

1. アルケンとアルキンの付加反応について,電子の流れを巻矢印で書ける。
2. 芳香族化合物について命名できる。
3. 芳香族求電子置換反応の反応機構が書ける。
4. 立体化学を理解し,表記法により正しく表示できる。
5. 求核置換反応と脱離反応について,反応機構が書ける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 (到達目標1)アルケンとアルキンの付加反応について,電子の流れを巻矢印で書いて説明できるアルケンとアルキンの付加反応について,電子の流れを巻矢印で書けるアルケンとアルキンの付加反応について,電子の流れを理解できない
評価項目2 (到達目標2)芳香族化合物に命名でき,名称より構造が書ける芳香族化合物に命名できる芳香族化合物を命名できない
評価項目3 (到達目標3)芳香族求電子置換反応の反応機構が書ける芳香族求電子置換反応の反応機構がほとんど書ける芳香族求電子置換反応の反応機構が書けない
評価項目4 (到達目標4)R-S表示,Fisher投影式が書けるR-S表示,Fisher投影式がほとんど書けるR-S表示,Fisher投影式が書けない
評価項目5 (到達目標5)求核置換反応と脱離反応について,反応機構を書ける求核置換反応と脱離反応について,反応機構をほとんど書ける求核置換反応と脱離反応について,反応機構が書けない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
2年次に引き続き,有機化学の基礎(アルケン,アルキン,芳香族化合物,ハロゲン化アルキル)について学習する。
さらに演習問題を解くことによって理解を深める。
授業の進め方・方法:
予備知識:1年次の「化学」における電子配置,イオン,共有結合,電気陰性度,酸・塩基について復習しておく。
講義室:3C教室
授業形式:講義,演習
学生が用意するもの:教科書,ノート
注意点:
自己学習の指針:教科書本文中の問題および章末問題を解いておくこと。授業中に解答者を指名するので,担当者は解答を板書すること。自己学習時間を1時間以上確保する。
オフィスアワー:随時

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 アルケン,アルキンの命名法 アルケン、アルキンについてIUPAC命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。
2週 π結合,アルケンのcis-trans異性,付加反応と置換反応の比較,極性付加反応 π結合について理解し、説明出来る。
3週 求電子付加反応機構,Markovnikov則 求電子付加反応の反応機構が理解できる。
4週 反応における平衡と反応速度,水素の付加 反応における平衡と反応速度について理解できる。
5週 共役系への付加,アルケンの酸化 共役系への付加、アルケンの酸化について理解できる。
6週 アルキンの付加反応,アルキンの酸性度 アルキンの付加反応について理解しできる。
7週 まとめと演習問題 これまでの学習内容に関する演習問題を解くことができる。
8週 中間試験 これまでの内容に関する問題を解くことができる。
2ndQ
9週 ベンゼンの構造、芳香族化合物の命名法 芳香族化合物についてIUPAC命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。
10週 芳香族求電子置換反応1 芳香族化合物の求電子置換反応の機構について理解し、説明できる。
11週 芳香族求電子置換反応2 Friedel-Crafts反応について理解できる。
12週 置換基効果 芳香族求電子置換における置換基効果について理解できる。
13週 多環式芳香族化合物 多環式芳香族化合物について理解し、説明できる。
14週 まとめと演習問題1 これまでの学習内容に関する演習問題を解くことができる。
15週 まとめと演習問題2 これまでの学習内容に関する演習問題を解くことができる。
16週 前期定期試験 これまでの内容に関する問題を解くことができる。
後期
3rdQ
1週 キラリティと対掌体,不斉中心 鏡像異性体について説明することができる。
2週 R-S表示法,E-Z表示法 立体異性体について表記法により正しく表示できる。
3週 偏光と光学活性,対掌体の性質,Fischer投影式 分子の三次元的な構造をイメージし正しい投影式を書くことができる。
4週 ジアステレオマー,メソ化合物 2つ以上の不斉中心を持つ化合物について理解できる。
5週 立体化学と化学反応性,光学分割 立体化学と反応性、光学分割について理解できる。
6週 まとめと演習問題1 これまでの学習内容に関する演習問題を解くことができる。
7週 まとめと演習問題2 これまでの学習内容に関する演習問題を解くことができる。
8週 中間試験 これまでの内容に関する問題を解くことができる。
4thQ
9週 求核置換反応 求核置換反応について理解できる。
10週 SN2反応の機構 SN2反応の機構について理解できる。
11週 SN1反応の機構 SN1反応の機構について理解できる。
12週 脱離反応(E2反応,E1反応) 脱離反応について理解できる。
13週 置換反応と脱離反応の競合 置換反応と脱離反応の競合について理解できる。
14週 まとめと演習問題1 これまでの学習内容に関する演習問題を解くことができる。
15週 まとめと演習問題2 これまでの学習内容に関する演習問題を解くことができる。
16週 後期定期試験 これまでの学習内容に関する演習問題を解くことができる。

評価割合

試験演習合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000