到達目標
1. イオン結合と共有結合の違いを説明できる。
2. σ結合とπ結合を説明できる。
3. 混成軌道の概念を用いて単結合を説明できる。
4. 酸および塩基の強さとpKaについて説明できる。
5. アルカンの構造式を書き、命名することができる。
6. シクロアルカンの立体配座を説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1
(到達目標1、2) | 有機化学で主に扱う結合(共有結合、イオン結合)について理解し、違いが説明ができる。σ結合とπ結合について軌道図を用いて説明できる。 | 有機化学で主に扱う結合(共有結合、イオン結合)について説明ができる。σ結合とπ結合が説明できる。 | 有機化学で主に扱う結合(共有結合、イオン結合)について説明ができない。σ結合とπ結合が説明できない。 |
評価項目2
(到達目標3) | 原子軌道の混成を理解し、メタン・エテン・エチンの結合を混成軌道で説明できる。 | 原子軌道の混成を理解し、単結合・二重結合・三重結合の違いが説明できる。 | 原子軌道の混成を理解できない。 |
評価項目3
(到達目標4) | 置換基が及ぼす電子効果について説明できる。 | pKaを用いて酸と塩基の強さについて説明できる。 | 酸と塩基の強さについて理解できない。 |
評価項目4
(到達目標5) | IUPAC命名法に基づいて、複雑なアルカン・アルケン・アルキンが命名できる。 | IUPAC命名法に基づいて、基本的なアルカン・アルケン・アルキンが命名できる。 | IUPAC命名法に基づいて、アルカン・アルケン・アルキンが命名できない。 |
評価項目5
(到達目標6) | シクロアルカンの環ひずみを理解し、最も安定な立体配座が説明できる。 | シクロヘキサンの代表的な二つの立体配座が説明できる。 | シクロアルカンの環ひずみを理解できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
有機化合物の結合、混成軌道、構造と命名法について学習する。演習問題を解くことによって有機化学の基礎を理解する。
授業の進め方・方法:
予備知識:一年次の「化学」における電子配置、イオン、共有結合、電気陰性度、酸・塩基について復習しておく。
講義室:2C教室
授業形式:講義、演習
学生が用意するもの:分子模型
注意点:
評価方法:定期試験(後期中間、後期期末)により評価し、60点以上を合格とする。
自己学習の指針:教科書本文中の問題および章末問題を解いておくこと。自己学習時間を1時間以上確保する。
オフィスアワー:随時
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
原子の構造 |
原子における電子の配置について理解し、有機物が炭素骨格を持つ化合物であることが説明できる。
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2週 |
原子の構造:電子配置、化学結合論の発展、化学結合の性質 |
イオン結合および共有結合について理解し、説明できる。Lewis構造式とKekule構造式を書くことができる。
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3週 |
共有結合の生成:原子価結合法、sp3混成軌道とメタンの構造、sp3混成軌道とエタンの構造 |
混成軌道を用い物質の形が説明できる。
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4週 |
他の種類の混成軌道:sp2とsp |
混成軌道を用い物質の形が説明できる。σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使って説明できる。
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5週 |
極性共有結合:電気陰性度 |
電気陰性度を説明でき、結合の極性を予測できる。
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6週 |
酸と塩基:ブレンステッド-ローリーの定義 |
pKaとpHについて説明でき、酸の構造がpKa値に与える影響について理解できる。
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7週 |
有機酸と有機塩基 |
有機酸と有機塩基について電子対の動きを理解できる。
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8週 |
後期中間試験 |
これまでの内容に関する問題を解くことができる。
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4thQ |
9週 |
中間試験の解説 官能基 |
一般的な官能基の構造を説明できる。
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10週 |
アルカンとアルキル基 |
IUPAC命名法に従い、直鎖アルカンおよび直鎖アルキル基を命名することができる。
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11週 |
分枝アルカンの命名法 |
IUPAC命名法に従い、分枝アルカンを命名することができる。
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12週 |
アルカンの性質、エタンの立体配座 |
アルカンの性質を説明できる。エタンの三次元的な構造がイメージできる。アルカンの立体配座を理解し、Newman投影式を書くことができる。
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13週 |
化学構造の表し方 |
骨格構造という書き方を説明できる。
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14週 |
シクロアルカン、シクロアルカンにおけるシスートランス異性 |
IUPAC命名法に従い、シクロアルカンを命名することができる。シクロアルカンのシスートランス異性を説明できる。
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15週 |
種々のシクロアルカンの立体配座、シクロヘキサンのアキシアル結合とエクアトリアル結合、シクロヘキサンの配座の動きやすさ |
シクロヘキサンの配座異性体が説明できる。
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16週 |
後期定期試験 |
これまでの学習内容に関する演習問題を解くことができる。
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評価割合
| 試験 | 演習 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 20 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |