到達目標
1. 立体化学を理解し,表記法により正しく表示できる。
2. アルケンとアルキンについて命名できる。
3. アルケンとアルキンの付加反応について,電子の流れを巻矢印で書ける。
4. 芳香族求電子置換反応の反応機構が書ける。
5. 求核置換反応と脱離反応について,反応機構が書ける。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1
(到達目標1) | R-S表示,Fisher投影式が書ける | R-S表示,Fisher投影式がほとんど書ける | R-S表示,Fisher投影式が書けない |
評価項目2
(到達目標2) | アルケンとアルキンに命名でき,名称より構造が書ける | アルケンとアルキンに命名できる | アルケンとアルキンに命名できない |
評価項目3
(到達目標3) | アルケンとアルキンの付加反応について,電子の流れを巻矢印で書いて説明できる | アルケンとアルキンの付加反応について,電子の流れを巻矢印で書ける | アルケンとアルキンの付加反応について,電子の流れを理解できない |
評価項目4
(到達目標4) | 芳香族求電子置換反応の反応機構が書ける | 芳香族求電子置換反応の反応機構がほとんど書ける | 芳香族求電子置換反応の反応機構が書けない |
評価項目5
(到達目標5) | 求核置換反応と脱離反応について,反応機構を書ける | 求核置換反応と脱離反応について,反応機構をほとんど書ける | 求核置換反応と脱離反応について,反応機構が書けない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
2年次に引き続き,有機化学の基礎(共役と電子の非局在化、カルボニル化合物、ハロゲン化アルキル、立体化学)について学習する。
さらに演習問題を解くことによって理解を深める。
授業の進め方・方法:
予備知識:1年次の「化学」における電子配置,イオン,共有結合,電気陰性度,酸・塩基について復習しておく。
講義室:3C教室
授業形式:講義,演習
学生が用意するもの:教科書,ノート
注意点:
自己学習の指針:教科書本文中の問題および章末問題を解いておくこと。授業中に解答者を指名するので,担当者は解答を板書すること。自己学習時間を1時間以上確保する。
オフィスアワー:随時
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
アルケン・アルキンの命名法、電子構造 |
アルケン、アルキンについてIUPAC命名法に基づき、命名することができる。
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2週 |
シス-トランス異性体、順位則;E, Z命名法 |
cis-trans, E-Z表記を使って幾何異性体を指定できる。
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3週 |
有機反応の種類、反応機構 |
4つの有機反応が説明できる。
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4週 |
極性反応の機構 |
極性反応の機構を書くことができる。
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5週 |
有機反応の機構;エテンへのHClの付加 |
付加反応の機構を書くことができる。
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6週 |
反応の記述;遷移状態と中間体、触媒 |
反応エネルギー図を用いて遷移状態、反応中間体、活性化エネルギーが説明できる。
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7週 |
アルケンとアルキンに関する演習 |
これまでの学習内容に関する演習問題を解くことができる。
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8週 |
中間試験 |
これまでの内容に関する問題を解くことができる。
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2ndQ |
9週 |
ハロゲン化水素化、付加反応の配向性(Markovnikov則) |
求電子付加反応の機構を書くことができる。付加反応の配向性を説明できる。
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10週 |
カルボカチオンの構造と安定性、水和、ハロゲン化 |
安定なカルボカチオンについて説明できる。
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11週 |
水素化、ヒドロキシ化と開裂、ポリマー |
アルケンの酸化・還元について説明できる。
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12週 |
共役ジエン、Diels-Alder反応、共鳴 |
共役ジエンの1,2-付加、1,4-付加について説明できる。
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13週 |
共鳴形の書き方と説明、アルキンとその反応 |
共鳴構造を書くことができる。アルキンの付加反応について説明できる。
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14週 |
アルケンとアルキンの反応に関する演習(1) |
これまでの学習内容に関する演習問題を解くことができる。
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15週 |
アルケンとアルキンの反応に関する演習(2) |
これまでの学習内容に関する演習問題を解くことができる。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
ベンゼンの構造、芳香族化合物の命名法 |
ベンゼン誘導体を命名できる。
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2週 |
芳香族求電子置換反応、Friedel-Crafts反応 |
ベンゼンの求電子置換反応の機構を書くことができる。
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3週 |
置換基効果、酸化と還元 |
芳香族求電子置換反応の配向性について説明できる。
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4週 |
非ベンゼン環および多環式化合物の芳香族性 |
ベンゼン以外の芳香族化合物について芳香族性を説明できる。
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5週 |
有機合成 |
置換芳香族化合物の合成法が説明できる。
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6週 |
立体化学と四面体炭素、分子の対掌性 |
鏡像異性体と対掌性について説明できる。
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7週 |
光学活性、比旋光度、立体配置表示のための順位則 |
キラル中心のR配置、S配置を決定することができる。
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8週 |
中間試験 |
これまでの内容に関する問題を解くことができる。
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4thQ |
9週 |
鏡像異性体とジアステレオマー、メソ化合物 |
鏡像異性体とジアステレオマーの関係を説明できる。
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10週 |
ラセミ体と鏡像異性体の分割、異性現象の要約、自然界におけるキラリティー |
生成物の立体化学を予測することができる。各種異性体について、違いが説明できる。
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11週 |
ハロゲン化アルキルの命名法と製法 |
IUPAC命名法に基づき、ハロゲン化アルキルを命名できる。
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12週 |
Grignard試薬、求核置換反応 |
Grignard試薬の合成法を説明できる。置換反応の生成物を予測できる。
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13週 |
置換:SN2反応、SN1反応 |
置換反応の生成物を予測できる。
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14週 |
脱離:E2反応、E1反応、E1cB反応 |
脱離反応の生成物を予測できる。
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15週 |
反応性のまとめ:SN1, SN2, E1, E1cB, E2 |
反応機構を予測することができる。
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16週 |
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評価割合
| 試験 | 演習 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 100 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |