化学工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 化学工学Ⅰ
科目番号 0070 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 解説「化学工学」改訂版 竹内雍、松岡正邦他著、培風館
担当教員 古川 信之,城野 祐生

到達目標

・ 化学工学量論(単位、物質収支等)、および単位操作の基本的内容について理解し、各種の計算ができること。(A4)
・ 流体輸送や反応器など、化学プラントにおける基本的な装置や単位操作を理解するための基礎を理解していること。(A4)
・ 熱交換器の基本的な構造と熱の取り扱いに関する基本的な計算方法を理解していること。(A4)
・ 化学工学でのデータ解析に用いるグラフや数値計算法について理解し、計算ができること。(A4)
・ 代表的な流量測定法について理解し、原理を説明できること。(A4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1化学工学量論(単位、物質収支等)、および単位操作の基本的内容について理解し、各種の計算ができること。 化学工学量論(単位、物質収支等)、および単位操作の基本的内容について理解し、各種の計算がほとんどできること。 化学工学量論(単位、物質収支等)、および単位操作の基本的内容について理解し、各種の計算ができない。
評価項目2流体輸送や反応器など、化学プラントにおける基本的な装置や単位操作を理解するための基礎を理解していること。 流体輸送や反応器など、化学プラントにおける基本的な装置や単位操作を理解するための基礎をほとんど理解していること。 流体輸送や反応器など、化学プラントにおける基本的な装置や単位操作を理解するための基礎を理解していない。
評価項目3熱交換器の基本的な構造と熱の取り扱いに関する基本的な計算方法を理解していること。 熱交換器の基本的な構造と熱の取り扱いに関する基本的な計算方法をほとんど理解していること。 熱交換器の基本的な構造と熱の取り扱いに関する基本的な計算方法を理解していない。
評価項目4代表的な流量測定法について理解し、原理を説明できること。代表的な流量測定法について理解し、原理をほとんど説明できること。代表的な流量測定法について理解できず、原理を説明できない。
評価項目5化学工学でのデータ解析に用いるグラフや数値計算法について理解し、計算ができること。 化学工学でのデータ解析に用いるグラフや数値計算法についてほとんど理解し、計算ができること。 化学工学でのデータ解析に用いるグラフや数値計算法について理解できず、計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学工学の基礎(SI単位、物理量、次元解析、対数グラフ、図積分、試算法)、流動、伝熱に関する講義・演習を通して、化学プラントにおける機械的エネルギー収支・熱エネルギー収支を検討するための能力、流体輸送・伝熱装置を設計するための基礎知識を修得する。
授業の進め方・方法:
予備知識:前期;基本的な物理量の物理的意味及び単位に関する基礎知識。基本的な微積分に関する基礎知識。
講義室:3C教室
授業形式:講義中心であるが、総合演習を講義に組み込んで理解を深めるように進める。また、補助教材として、教員自作の資料、演習問題を用いて講義を進める。
学生が用意するもの:教科書、配布資料、ノート、計算機
注意点:
評価方法:<前期:城野>中間試験と期末試験の平均点で9割、平常の取組(ノート、提出物)を1割で評価し、100点満点での評価を算出。
     <後期:古川>中間試験と期末試験の平均点から100点満点での評価を算出。
     前期と後期の評価を平均し、100点満点で60点以上を合格とする。
自己学習の指針:講義を受ける前の予習と講義後の復習をしっかり行うこと。講義内で演習をする時間は限られるので、教科書の章末問題や参考書等で自主学習、演習に取り組むこと。授業時間と同じ程度の自主学習、演習を行うこと。
オフィスアワー:月曜日16:00~17:00(教員室),金曜日 16:00~17:00(教員室)
※到達目標の( )内の記号はJABEE学習・教育到達目標
佐世保高専教育目的 2)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 化学工学とは、物質収支、熱収支、収支計算、単位換算 物質収支、熱収支について説明できる。収支計算、単位換算を理解し、単位換算の計算ができる。
2週 誤差、対数グラフ 対数グラフについて理解し、グラフの読み書きができる。
3週 最小二乗法 最小二乗法にの原理を理解している。
4週 最小二乗法の計算 最小二乗法の計算ができる。
5週 図積分 図積分について理解し、計算ができる。
6週 流動について、ニュートンの粘性法則 流体の性質について理解し、説明できる。流体の粘性に関する法則について理解している。
7週 レイノルズ数、層流、乱流 レイノルズ数を計算でき、層流、乱流の判断ができる。
8週 中間試験 これまでの学習内容に関する問題を解ける。
2ndQ
9週 試験解説、連続の式 流量と平均流速および連続の式を使った計算ができる。
10週 流量、マノメーター マノメーターについて理解し、計算ができる。
11週 ベルヌーイの式 ベルヌーイの式 (エネルギー収支式)を使った計算ができる。
12週 直管内流れの摩擦損失 円管内の摩擦損失について説明できる。
13週 拡大・縮小損失 拡大・縮小損失について説明できる。
14週 オリフィスメーター、ベンチュリーメーター、ピトー管、堰 流量計の原理について理解し、説明ができる。
15週 総合演習 これまでの学習内容を説明でき、計算ができる。
16週 前期末試験 これまでの学習内容に関する問題を解くことができる。
後期
3rdQ
1週 フーリエの法則と熱伝導度 熱伝導に関する法則を理解し、説明できる。
2週 平行平板間の伝導伝熱 熱伝導に関する基本的な計算方法を理解できる。
3週 平行平板間の伝導伝熱に関する計算 熱伝導に関する基本的な計算ができる。
4週 円管壁・多重壁における伝導伝熱 円管壁および多重壁の計算を理解できる。
5週 円管壁・多重壁における伝導伝熱に関する計算 円管壁および多重壁の計算ができる。
6週 対流伝熱の機構、 対流伝熱について理解し、説明できる。
7週 境膜伝熱係数の実験式(ヌッセルト数、無次元数、次元解析)、総合演習 境膜伝熱係数について理解し、実験式を用いた計算ができる。
8週 中間試験 これまでの学習内容に関する問題を解ける。
4thQ
9週 総括伝熱係数の求め方 総括伝熱係数について理解できる。
10週 総括伝熱係数の計算 総括伝熱係数について計算できる。
11週 対流伝熱装置 対流伝熱装置について説明できる。
12週 二重管型熱交換器の温度差 二重管熱交換器の温度分布について説明できる。
13週 二重管型熱交換器の熱収支式 二重管熱交換器の熱収支式を理解し、式を用いた計算ができる。
14週 実験式、熱交換器の設計、相変化を伴う伝熱 二重管熱交換器の設計の基礎について理解している。
15週 放射伝熱の基礎式、総合演習 放射伝熱について理解し、説明できる。
16週 学年末試験 これまでの学習内容に関する問題を解ける。

評価割合

試験演習相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90100000100
基礎的能力90100000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000