生物化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 生物化学Ⅱ
科目番号 0078 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 基礎からしっかり学ぶ生化学、山口雄輝編、成田央著、羊土社
担当教員 野坂 通子

到達目標

生命科学の基本となる生体物質の基礎知識を確認し、それらの代謝について説明できる(A3)。 酵素の特性を説明できる(A)。生物が自然界からエネルギーをどの様に獲得しているか。エネルギー生産と収率に関して反応式と数値を用いて説明できる(A3)。物質の生体内輸送、情報伝達に関して説明できる(A3)。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1糖の代謝と生合成を制御も含め十分説明できる。糖の代謝と生合成をある程度説明できる。糖の代謝と生合成を説明できない。
評価項目2タンパク質の生合成と代謝を十分説明できる。タンパク質の生合成と代謝をある程度説明できる。タンパク質の生合成と代謝を説明できない。
評価項目3脂質の代謝と生合成について十分説明できる。脂質の代謝と生合成についてある程度説明できる。脂質の代謝と生合成について説明できない。
評価項目4核酸の生合成と代謝を十分説明できる。核酸の生合成と代謝をある程度説明できる。核酸の生合成と代謝を説明できない。
評価項目5酵素の特性を、制御を含め十分説明できる。酵素の特性を、制御を含めある程度説明できる。酵素の特性を、制御を含め説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
生物化学 I で学習した生化学的基礎知識をの基礎を基にして糖、脂質、タンパク質、核酸の代謝を中心として学び、より全体的な生物化学の理解を深める。
授業の進め方・方法:
予備知識:生物学や生化学 I 等で学習した事、化学全般の基礎知識
講義室:5C教室
授業形式:座学
学生が用意するもの:教科書、ノート、筆記具、英語の辞書
注意点:
評価方法:定期試験(中間と期末)100%で評価する。60点を合格とする。クラス全体が基準に満たない場合、課題を与えて結果を基礎点とする。追試はノート20頁分の学習を確認後に一回のみ行う。試験の素点が10点以下では追試を受験できない。
自己学習の指針:予め、教科書を読んで概要をノートに記しておく。授業時に、隙間に重要と思われる事をメモする。参考書:コーンスタンプの生化学(田宮、八木共訳、東京化学同人)
オフィスアワー:木曜日の16時から17時
*到達目標の()内の記号はJABEE学習・教育到達目標

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業の進め方とノート作成法、生化学的視点から捉えた生物のDesign ノート作成法について考える。生命の定義、多様性について説明できる。
2週 タンパク質の構造と機能 タンパク質の材料と特性を説明でき、構造と機能の関係を説明できる。
3週 酵素の温度とpHの影響、機能活性と立体構造の関係、酵素分類 酵素の温度とpHの影響、酵素の機能活性と立体構造の関係について分子論的に説明でき、六つの酵素分類を示して説明できる。
4週 タンパク質に関する演習 タンパク質とアミノ酸に関する演習問題を解ける。
5週 核酸の構造と機能 核酸の材料物質の構造式を示し、核酸の特性と研究方法を説明できる。
6週 遺伝子と核酸、相補性 核酸と遺伝の関係、相補性を説明でき、演習問題を解く事ができる。
7週 酵素に関するこれ迄の授業に対する質問受付 自分の理解を確認し、更に深める。
8週 前期中間試験 これまでの学習内容に関する問題を解ける。
2ndQ
9週 試験問題解説と書き直し 自分の実力を確認し、更に深める。
10週 糖の構造と機能 糖の構造と機能更に化学的特性を説明できる。
11週 脂質の構造と機能 脂質の構造と機能更に説明できる。
12週 酵素の反応速度論 、ミカエリスメンテン式
酵素の反応の特性を説明できる。ミカエリスメンテン式を説明できる。
13週 酵素の制御(リン酸化等の化学修飾、アロステリック酵素) 酵素の制御(リン酸化等の化学修飾、アロステリック酵素)について、意義と意味を説明できる。
14週 糖の代謝 I 解糖系とその逆反応を化学式を用いて説明できる。
15週 糖の代謝 II (五炭糖リン酸回路) 五炭糖リン酸回路を化学反応式を用いて説明し、その意義を説明できる。
16週 前期期末試験 これまでの学習内容に関する問題を解ける。
後期
3rdQ
1週 試験問題解説と書き直し 自分の実力を確認し、更に深める。
2週 糖の代謝 III (TCA回路と電子伝達系) 好気呼吸の全体像、アセチルCo-A生産を説明できる。TCA回路と電子伝達系を説明できる。
3週 糖代謝に関する演習 糖代謝に関する演習問題を解く事ができる。
4週 光合成 I 明反応とそのエネルギー収支を説明できる。
5週 光合成 II 暗反応とそのエネルギー収支を説明できる。
6週 光合成に関する演習 光合成に関する演習問題を解く事ができる。
7週 糖と光合成に関する質問受付 理解を確認し、更に深める。
8週 後期中間試験 これまでの学習内容に関する問題を解ける。
4thQ
9週 試験問題解説と書き直し 学習した内容を深め、正確に理解する
10週 脂質代謝:分解とATP 脂肪酸と中性脂肪の分解を説明できる。
11週 脂質代謝:生合成 脂肪酸と中性脂肪の合成を説明できる。
12週 アミノ酸の代謝 アミノ酸代謝をの全体を理解し説明できる。
13週 ヌクレオチドの代謝 ヌクレオチド代謝を理解し説明できる。
14週 遺伝情報の維持と発現 遺伝情報の全体像を理解し説明できる。
15週 章末の演習、質問受付 実力を認識し理解を深める。
16週 学年末試験 これまでの学習内容に関する問題を解ける。

評価割合

試験100%発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000