電気回路特論

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気回路特論
科目番号 0012 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 複合工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 各自、本科で用いた電気回路、電子回路、実験等の教材を必要に応じて準備する。
担当教員 寺村 正広

到達目標

電気回路を限られた条件の下でデザインし性能を予測した上で製作、評価し性能報告書を作成する。(A-4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
回路のデザイン参考図書を元に独自性のある回路をデザインできる。参考図書を参照しながら類似の回路をデザインできる。電気回路をデザインできない。
回路の動作予測回路の動作を理論的に推定してデザインを改善できる。回路の動作を理論的に推定できる。回路の動作を理論的に推定できない。
回路の実装部品の選定やレイアウト等に配慮しながら回路を製作できる。部品を適切に選択し回路を製作できる。回路を製作できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる
JABEE b 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる
JABEE e 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気回路を製作する全ての工程を総合的に学習することにより、デザイン力やマネジメント能力、ハンドスキル、修正能力等を涵養する。具体的には、制約条件の範囲で①自由に電気回路をデザインし、②回路の動作特性を推定し③部品を選定・調達し④ブレッドボード上で動作試験した後⑤ユニバーサル基板上に実装する。その後、⑥完成した回路を試験する手法を調査・選定し⑦特性試験を行い推定結果と比較する。以上の結果を性能報告書として取りまとめる。
授業の進め方・方法:
授業の進め方:各自デザインする回路が異なるため個々に作業を進めるが、必要に応じて教員による教授を行う。
学生が用意するもの:筆記用具、ノート、実習服、ノートパソコン(データ集計、報告書、データシート作成)
自己学習の指針:各自がデザインした回路とその検証に必要な部品や計測器、測定技術に関する調査が必要となるので、 各自自己学習として調査をおこなうこと。
注意点:
評価方法:回路演習の製作物(50点)と報告書(50点)を100点満点で評価し、合計得点が60点以上であれば合格とする。
注意:回路製作にハンダコテ等の電気工具を用いるため、それらを安全に取り扱える必要がある。
オフィスアワー:原則として授業実施日の放課後1時間とする。実施不可能な場合、別途指定した時間帯に振り替える。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 本授業の目的を説明できる。
2週 データシートと素子の特性 英文のデータシートから素子の特性を理解できる。
3週 LED の特性とスイッチング回路設計 LED の特性を理解し,スイッチング回路を設計できる。
4週 特性の測定や動作の検証 設計製作した回路の動作を検証し,適切な計測器で特性を測定できる。
5週 BCD コードと 7 セグメント表示 BCD コードと 7 セグメント表示の関係を説明できる。
6週 バイナリーコードと BCD コード バイナリーコードと BCD コードの関係を説明できる。
7週 7 セグメントドライバーと 7 セグメント LED 表示器 7 セグメントドライバー回路を用いて 7 セグメント LED 表示器を正しく動作させることができる。
8週 プルアップとプルダウン プルアップおよびプルダウンを適切に利用して,回路の誤動作を防止できる。
2ndQ
9週 10 進カウンター回路 10 進カウンター回路で正しくパルス数をカウントできる。
10週 チャタリングとその防止回路 チャタリングの発生に対して適切に対処し,回路の誤動作を防止できる。
11週 フリップフロップ フリップフロップでカウンターやチャタリング防止回路を設計できる。
12週 赤外 LED と赤外線センサー 赤外 LED と赤外線センサーの特性を測定し,正しく動作させることができる。
13週 シュミットトリガとノイズによる誤動作防止 シュミットトリガ素子を利用して,センシング信号に含まれるノイズに対処し,誤動作を防止できる。
14週 センサーを通過した回数の表示回路の設計 これまでに学んだ内容の総まとめとして,センサーの前を通過した回数の表示回路を設計する。
15週 通過回数の表示回路の動作確認 通過回数の表示回路が正しく動作し,正確に計数できることを確認する。
16週

評価割合

報告書製作回路相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力0000000
専門的能力50500000100
分野横断的能力0000000