工業計測学

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 工業計測学
科目番号 0017 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 複合工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 木村, 吉田, 村田, 「計測システム工学」, 朝倉書店
担当教員 貞弘 晃宜

到達目標

1. 計測器の基本事項・静特性・動特性について理解すること。(A-4)
2. ある対象に対して適切な計測法および計測器を選択できるようになること。(A-4)
3. 計測した電気信号の処理法について理解すること。(A-4)
4. 誤差の取り扱いができること。(A-4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 (到達目標1)計測器の動特性について、数理的な意味での理解をしている。計測器の基本事項・静特性・動特性について理解している。計測器の基本事項・静特性・動特性について理解していない。
評価項目2 (到達目標2)広く一般的な対象に対して、適切な計測法および計測器を選択できる。機械工学的な対象に対して適切な計測法および計測器を選択できる。機械工学的な対象に対して適切な計測法および計測器を選択できない。
評価項目3 (到達目標3)自らで電気信号の処理を行う回路やプログラムを作成できる。計測した電気信号の処理法について理解している。計測した電気信号の処理法について理解していない。
評価項目4 (到達目標4)自らがもつ実際のデータに対し、誤差の取り扱いを行うことで、そのデータの評価ができる。統計的な意味で。誤差の取り扱いができる。統計的な意味で、誤差の取り扱いができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
計測や計測器とは何かを理解し、その基礎的処理法について身につけることを目的とする。
授業の進め方・方法:
予備知識:(1)システム的な理解のため線形代数、制御工学の知識が必要である。, (2)各計測器の原理を知るため、電気工学、電磁気学(一般物理)、材料力学、熱力学、流体力学の知識があることが望ましい。
講義室:専攻科ゼミ室
授業形式:講義
学生が用意するもの:関数電卓
注意点:
評価方法:下記評価割合により 60点以上を合格とする。
自己学習の指針:毎回の授業で予習復習を行いのぞむこと。これらのための時間を最低 2時間確保することが望ましい。また毎回のレポートには積極的に取り組むこと。
オフィスアワー:木曜日 16:00-17:00

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバスの説明, 計測システムの基礎 計測システムとは何か説明できる。偏位法・零位法について説明できる。
2週 計測システムの静特性と動特性 計測システムの静特性と動特性について説明できる。
3週 静的な計測方式(1) 機構運動学の利用, 材料力学の利用 静的な機構運動学・材料力学を利用した計測器について原理を説明できる。
4週 静的な計測方式(2) 流体力学の利用, 光・音響学の利用 静的な流体力学・光・音響学を利用した計測器について理解する。
5週 動的な計測方式(1) 機械力学の利用 動的な機械力学を利用した計測器について原理を説明できる。
6週 動的な計測方式(2) 電磁気学の利用 動的な電磁気学を利用した計測器について理解する。
7週 動的な計測方式(3) 光・音響学の利用 動的な光・音響学を利用した計測器について理解する。
8週 アナログ信号処理, A-D変換 ノイズ対策について理解する。A-D変換について理解し、その処理ができる。
4thQ
9週 D-A変換, デジタル信号処理(1) D-A変換について理解する。デジタル信号処理とは何か理解する。
10週 デジタル信号処理(2) フーリエ変換 フーリエ変換について理解し、その取り扱いができる。
11週 デジタル信号処理(3) Z変換 Z変換について理解し、簡単な計算ができる。
12週 デジタル信号処理(4) デジタルフィルタ Z変換や双一次変換によりデジタルフィルタの設計ができる。
13週 計測データの統計的取り扱い(1) 基礎の統計学と誤差 誤差の取り扱いについて理解し、最小二乗法・相関係数を得ることができる。
14週 計測データの統計的取り扱い(2) 不規則信号の取り扱い 不規則性信号の取り扱いについて理解する。
15週 計測データの統計的取り扱い(3) 不確かさの解析 不確かさの解析について理解し、不確かさの計算ができる。
16週 期末試験

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合5050100
基礎的能力000
専門的能力5050100
分野横断的能力000