位相数学

科目基礎情報

学校	佐世保工業高等専門学校	開講年度	令和02年度 (2020年度)
授業科目	位相数学
科目番号	0026	科目区分	専門 / 必修
授業形態	講義	単位の種別と単位数	学修単位: 2
開設学科	複合工学専攻	対象学年	専1
開設期	前期	週時間数	2
教科書/教材	はじめての集合と位相　太田春外　日本評論社
担当教員	濵田 裕康

到達目標

1. 集合や写像の基本事項を理解し，重要な定義を述べることができる． (A1)
2. 可算集合と非可算集合の違いを定義や複数の例を述べて説明できる． (A1)
3. 距離空間，位相空間，開集合，閉集合の定義を記述でき，それらの複数の例を列挙できる．(A1)
4. 連続写像を理解し，同相の定義とその複数の例を列挙できる． (A1)
5. コンパクト空間や連結空間の定義と例，および点列収束を，視覚的に説明できる． (A1)

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	集合や写像の基本事項を理解し，重要な定義を説明できる．	集合や写像の基本事項を理解し，重要な定義を述べることができる．	集合や写像の基本事項を理解できず，重要な定義を述べることができない．
評価項目2	可算集合と非可算集合の違いを定義，複数の例，証明を述べて説明できる．	可算集合と非可算集合の違いを定義や複数の例を述べて説明できる．	可算集合と非可算集合の違いを定義や複数の例を述べて説明できない．
評価項目3	距離空間，位相空間，開集合，閉集合の定義，それらの複数の例を説明できる．	距離空間，位相空間，開集合，閉集合の定義を記述でき，それらの複数の例を列挙できる．	距離空間，位相空間，開集合，閉集合の定義を記述できず，それらの複数の例を列挙できない．
評価項目4	連続写像，同相の定義とその複数の例を説明できる．	距離空間，位相空間，開集合，閉集合の定義を記述でき，それらの複数の例を列挙できる．	距離空間，位相空間，開集合，閉集合の定義を記述できず，それらの複数の例を列挙できない．
評価項目5	コンパクト空間や連結空間の定義と例，および点列収束を，視覚的にかつ論理的に説明できる．	コンパクト空間や連結空間の定義と例，および点列収束を，視覚的に説明できる．	コンパクト空間や連結空間の定義と例，および点列収束を，視覚的に説明できない．

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-1 （数学（微分積分学、線形代数、微分方程式、確率・統計など）と自然科学（物理、化学など）の基礎知識を身につけて、工学的諸問題の解決に応用できること）

JABEE c （数学及び自然科学に関する知識とそれらを応用する能力）

教育方法等

概要:

集合，距離空間，位相空間の基本事項について学ぶ．

授業の進め方・方法:

予備知識：本科で学んだ数学の知識．
講義室：専攻科ゼミ室
授業形式：講義
学生が用意するもの：配布プリント保存用のファイル，課題用ノート

注意点:

評価方法：中間試験50点（A1），定期試験50点（A1）で評価し，60点以上を合格とする．
自己学習の指針：授業後はプリントをもう一度見直し，わからない部分を理解すること．演習課題はじっくり時間をかけて取り組むこと．
オフィスアワー：月曜日　16:00～17:00　金曜日　16:00～17:00

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	集合，集合演算	集合や集合演算の記法を自在に使うことができる
		2週	直積集合，写像	直積集合や写像の記法を自在に使うことができる
		3週	全射，単射，全単射，同値関係	全射，単射，全単射，同値関係の定義を述べることができ，それらの複数の例を列挙できる
		4週	商集合，可算集合，非可算集合	商集合，可算集合，非可算集合の定義を述べることができ，それらの複数の例を列挙できる 自然数の集合と実数の集合が対等でないことを理由を述べて説明できる
		5週	距離空間	距離空間の定義を述べることができる
		6週	距離空間の例	距離空間の複数の例を列挙できる
		7週	点列収束	実数列の収束することを，εN論法を用いて厳密に証明することができる 点列収束の意味を視覚的に説明できる
		8週	中間試験
	2ndQ
		9週	位相空間	位相空間や開集合の定義を述べることができる
		10週	位相空間の例	位相空間や開集合の複数の例を列挙できる
		11週	内部，閉包	閉集合，内部，閉包の定義を述べることができ，定義に基づいてそれらを求めることができる
		12週	連続写像	連続写像の定義を述べることができ，実数の場合に連続関数の定義と同等なことが理解できる
		13週	同相写像	同相写像の定義を述べることができ，同相である位相空間の複数の例を列挙できる
		14週	コンパクト空間	コンパクト空間の定義を述べることができ，視覚的に説明できる コンパクト空間の複数の例を列挙できる
		15週	連結空間	連携空間の定義を述べることができ，視覚的に説明できる 連結空間の複数の例を列挙できる
		16週

評価割合

	試験	課題	合計
総合評価割合	70	30	100
基礎的能力	70	30	100