現代制御論

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 現代制御論
科目番号 0036 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 複合工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 制御工学技術者のための理論・設計から実装まで (豊橋技科大高専制御教育連携PJ,実教出版)
担当教員 中浦 茂樹

到達目標

1. システムを状態空間において状態方程式として表現できる.(A-4)
2. システムの可制御性と可観測性が説明できる.(A-4)
3. システムの応答と安定性が説明できる.(A-4)
4. 状態フィードバックと出力フィードバックによりシステムを安定化できる.(A-4)
5. 制御系CADが利用できる.(A-4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(到達目標1)やや複雑なシステムを状態方程式として表現できる.簡単なシステムを状態方程式として表現できる.簡単なシステムでも状態方程式として表現できない.
評価項目2(到達目標2,3,5)やや複雑なシステムの可制御性と可観測性を計算・説明でき,それらのシステムの応答と安定性を計算・説明できる.簡単なシステムの可制御性と可観測性を計算・説明でき,それらのシステムの応答と安定性を計算・説明できる.簡単なシステムの可制御性と可観測性を計算・説明できず,それらのシステムの応答と安定性を計算・説明できない.
評価項目3(到達目標4,5)やや複雑なシステムに対する状態フィードバックと出力フィードバックを説明でき,それらを用いてシステムを安定化するための計算ができる.簡単なシステムに対する状態フィードバックと出力フィードバックを説明でき,それらを用いてシステムを安定化するための計算ができる.簡単なシステムに対する状態フィードバックと出力フィードバックを説明できずそれらを用いてシステムを安定化するための計算ができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
状態空間においてシステムを表現・解析し,状態フィードバックによりシステムを安定化する,現代制御理論の基礎的内容を学習する.
授業の進め方・方法:
予備知識:微積分や行列論などの解析学の基礎的な知識,及び古典制御理論である4,5年の制御工学の知識
講義室:専攻科講義室①
授業形式:講義,演習,実験
学生が用意するもの:ノート,関数電卓,ノートパソコン(可能であれば)
注意点:
評価方法:試験(前期中間,前期定期)を100%により評価し,60点以上を合格とする.
自己学習の指針:授業前の予習,及び授業後の復習をしっかりと行う.これらの自己学習時間は,授業毎に2時間以上を確保することが望ましい.試験前には,教科書および章末問題の内容を本質的に理解する.
オフィスアワー:月曜日と金曜日の17:00~,その他時間が空いている時はいつでも可
※到達目標の( )内の記号はJABEE学習・教育到達目標
※電気電子系,情報系の学生も履修することができる

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 状態方程式 システムを状態方程式と出力方程式で表すことができる
2週 行列理論 行列に関する様々な演算を行うことができる
3週 行列理論 行列に関する様々な演算を行うことができる
4週 状態方程式と伝達関数 状態方程式と伝達関数を相互に変換できる
5週 座標変換 座標を変換した状態方程式の意味を理解できる
6週 可制御性と可観測性 可制御性・可観測性によりシステムの基本的特性を評価できる
7週 システムの応答 状態方程式の解を導出することでシステムの応答を計算できる
8週 中間試験 第1週から第7週目までの授業内容に到達できる
2ndQ
9週 システムの安定性 システムの安定性をシステム行列を用いて評価できる
10週 状態フィードバック 状態フィードバックによりシステムを安定化できる
11週 出力フィードバック 出力フィードバックを併用してシステムを安定化できる
12週 制御系CAD 数値処理言語であるMaTXを利用できる
13週 システム解析 倒立振子系の状態方程式を導出・解析できる
14週 システムのパラメータ同定,および実験 数値処理により倒立振子系の物理パラメータを同定できる
15週 安定化制御器設計,および実験 実験により倒立振子系を安定化できる
16週 期末試験 第9週から第11週,第13週目までの授業内容に到達できる

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100
分野横断的能力00