知識情報工学

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 知識情報工学
科目番号 0063 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 複合工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 スライド形式の資料を配布する(有用な参考書について講義中適宜紹介する)
担当教員 佐藤 直之

到達目標

1.知的システムの問題解決プロセスを理解し、探索によって問題を解決できる。(A4)
2.ミニマックス法を説明でき、プログラムを作ることができる。(A4)
3.強化学習を理解し、エージェントの動きを最適化できる。(A4)
4.パターン認識の基本技法を説明でき、プログラムを作ることができる。(A4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 (到達目標1、2)知的システムの問題解決プロセスを理解し、また、ミニマックス探索プログラムの作成によって問題を解決できる。知的システムの問題解決プロセスをある程度理解し、また、ミニマックス探索プログラムの作成によって問題をある程度解決できる。知的システムの問題解決プロセスを理解できない。また、ミニマックス探索プログラムの作成ができない。
評価項目2 (到達目標3)探索の仕組みを理解し、状況に応じた使い分けができる。探索の仕組みを理解し、実装できる。探索の仕組みを理解できない。
評価項目3 (到達目標4、5)パターン認識の基本技法を説明でき、データを分類するプログラムが作成できる。パターン認識の基本技法をある程度説明でき、深層学習によって画像を識別するプログラムがある程度作成できる。パターン認識の基本技法を説明できない。深層学習によって画像を識別するプログラムが作成できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
知的システム設計の基盤となるソーティングの理論を学び、プログラミングにより理解を深める。また、探索や強化学習やパターン認識の基本的な手法を理解し、プログラミングを通じて実践的にパターン認識技術について学ぶ。
授業の進め方・方法:
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポートやオンラインテスト等を実施する。
予備知識:特に必要としない。
講義室:専攻科棟1F演習室
授業形態:講義と演習
学生が用意するもの:特になし
参考書・補助教材:必要に応じて適宜指示する
注意点:
評価方法:口頭試問を30%、演習の成果物およびレポートを60%、演習時の態度(チームへの協力)など講義への貢献度を10%の割合でそれぞれ評価し、60点以上を合格とする。
自己学習の指針:授業後の復習をしっかり行い知識の定着に努めること。また,講義は基礎的な部分までしか紹介しないが発展的な内容まで自主的に学習する態度が望ましい。
オフィスアワー:月曜日の16:00~17:00

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 知識工学概論とソーティング(1) 知的システムの問題解決プロセスを理解し、整列アルゴリズムを説明できる。
2週 ソーティング(2) ソーティングの様々な手法とその計算量の違いについて説明できる。
3週 マルコフ決定過程の導入 探索や強化学習の前提知識となるマルコフ決定過程について説明できる。
4週 ミニマックス法の基礎 ミニマックス法の基礎およびαβ法について説明できる。
5週 モンテカルロ木探索の基礎 原始モンテカルロ法およびモンテカルロ木探索について説明できる。
6週 強化学習 基礎的な強化学習手法について説明できる。
7週 教師あり学習 教師あり学習の前提である入力・出力・特徴量といった概念や、学習手法の原理について説明できる。
8週 プレゼンテーション 探索や強化学習、教師あり学習の原理を発表によって他人に伝える事できる。
2ndQ
9週 手法の実装 探索や強化学習、教師あり学習について有用な活用例を想定しながらコーディングできる。
10週 開発プロセス ウォーターフォールモデル・アジャイル開発等の主要なソフトウェア開発モデルについて説明できる。
11週 UML UMLに即した各種図法であるシーケンス図やクラス図について説明および活用できる。
12週 リファクタリング(1) ソースコードのコメントや変数名の適切な使い方を実践できる。
13週 リファクタリング(2) ソースコードのモジュールの分割法や制御フローの適切な整理法について実践できる。
14週 リファクタリング(3) 講義で習った知識を活用して、既存のプロジェクトコードを読み解き、適切な書き換え方を提案できる。
15週 成果物発表 講義で習った知識を用いて実装したソフトウェアの挙動について、その原理も含め発表によって他人に内容を示す事ができる。
16週 口頭試問 講義で扱った知識に関する質問に対し、適切かつ明確な答え方をすることができる。

評価割合

試験課題・演習その他合計
総合評価割合306010100
基礎的能力0000
専門的能力306010100
分野横断的能力0000