有機化学特論

科目基礎情報

学校	佐世保工業高等専門学校	開講年度	平成29年度 (2017年度)
授業科目	有機化学特論
科目番号	0073	科目区分	専門 / 必修
授業形態	講義	単位の種別と単位数	学修単位: 2
開設学科	複合工学専攻	対象学年	専2
開設期	前期	週時間数	2
教科書/教材	有機化学演習３、豊田真司著、東京化学同人
担当教員	平山 俊一

到達目標

1.有機化合物に体系的名称を与えることができる。(A3)
2.分子構造論が理解できる。(A3)
3.置換・付加・脱離・転位反応が説明できる。(A3)
4.人名反応について理解し、反応機構が書ける。(A3)
5.合成反応がデザインできる。(A3)

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1 （到達目標１）	複雑な有機化合物について、IUPAC命名法に基づいて命名することができる。	主要な有機化合物について、IUPAC命名法に基づいて命名することができる。	有機化合物について、IUPAC命名法に基づいて命名することができない。
評価項目2 （到達目標２）	軌道概念を理解し、共有結合・混成軌道の形成について説明ができる。	共有結合とイオン結合の違い、３種の混成軌道の違いが説明できる。	共有結合とイオン結合の違い、３種の混成軌道の違いが説明できない。
評価項目3 （到達目標３、４）	様々な人名反応について反応機構を書くことができる。	主要な人名反応について反応機構を書くことができる。	主要な人名反応について反応機構を書くことができない。
評価項目４ （到達目標５）	複雑な有機化合物を合成するための反応をデザインすることができる。	簡単な有機化合物を合成するための反応をデザインすることができる。	簡単な有機化合物を合成するための反応をデザインすることができない。

教育方法等

概要:

これまでに学習した「有機化学」を体系的に学び直し、分子構造論の基礎を学習する。

授業の進め方・方法:

予備知識：本科での有機化学・理論有機化学。基本的な有機反応とその機構が理解できていること。
講義室：物質工学科棟ゼミ室
授業形式：講義、演習
学生が用意するもの：

注意点:

評価方法：試験(中間、定期)により評価し、60点以上を合格とする。
自己学習の指針：予習では本科で使用した教科書も合わせて読み、問題を予め解いておくこと。復習では講義中に 扱えなかった演習問題を解き、理解すること。本科で使用した教科書も合わせて復習し、十分な自主学習を行うこと。
オフィスアワー：水曜日 16:00~17:00 金曜日 16:00~17:00
※到達目標の( )内の記号はJABEE学習・教育到達目標

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	命名法，結合、構造と異性	有機化合物が命名できる。イオン結合・共有結合、σ結合・π結合、混成軌道について説明できる。
		2週	酸・塩基、立体化学	酸・塩基の定義（ブレンステッド・ローリー、ルイス）を説明できる。R配置とS配置を四面体表示で書くことができる。エナンチオマー・ジアステレオマー・メソ化合物・ラセミ体を説明できる。
		3週	反応機構	巻き矢印を用いて有機反応機構を書くことができる。
		4週	アルカン、アルケン、アルキン	アルカンの立体配座異性体および反応について説明できる。アルケンとアルキンの合成法および反応について説明できる。
		5週	芳香族化合物	一置換ベンゼンの求電子置換反応における配向性を説明できる。
		6週	ハロゲン化アルキル	ハロゲン化アルキルのSN1、SN2、E1、E2反応機構を書くことができる。
		7週	アルコール，フェノール，エーテルおよび硫黄類縁体	アルコールの性質や合成法が説明できる。アルコールの反応機構を書くことができる。エーテルの性質や反応性が説明できる。エポキシドの開裂反応機構を書くことができる。
		8週	中間試験	第１〜９章の内容に関する問題を解くことができる。
	2ndQ
		9週	アルデヒド、ケトン	アルデヒドおよびケトンの合成法を説明できる。カルボニル基の反応性を説明できる。
		10週	カルボン酸とその誘導体	カルボン酸の合成法を説明できる。カルボン酸誘導体の反応について反応機構を書くことができる。マロン酸エステル合成・アルドール反応・クライゼン縮合・マイケル付加反応機構を書くことができる。
		11週	アミンと含窒素化合物	アミンの合成法と反応について説明することができる。
		12週	有機金属化合物	有機金属化合物を用いた合成について説明できる。
		13週	ペリ環状反応	各種ペリ環状反応について反応機構を書くことができる。
		14週	スペクトルによる構造解析	NMRスペクトルを読むことができる。
		15週	総合問題	大学院入試問題を解くことができる。
		16週

評価割合

	試験	発表	相互評価	態度	ポートフォリオ	その他	合計
総合評価割合	100	0	0	0	0	0	100
基礎的能力	0	0	0	0	0	0	0
専門的能力	100	0	0	0	0	0	100
分野横断的能力	0	0	0	0	0	0	0