倫理A

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 倫理A
科目番号 0003 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 共通教育科(熊本) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 平木幸二郎ほか編『倫理』東京書籍
担当教員 永野 拓也

到達目標

到達目標1 1.青年期の課題 ①青年期の位置づけと課題 ②共存の重要性と生きがいを探る必要に関する発達心理学の基本的な事項を理解できる。
到達目標2 2-1 古代ギリシアの倫理思想 前ソクラテス期からヘレニズムまでの倫理思想について、①共存の重要性 ②生きがいの重要性 を説明するための基本的概念を理解し、意味を説明できる。2-2 中国の倫理思想 孔子から陽明学にいたる儒学と道家思想について、①共存の重要性 ②生きがいの重要性 を説明するための基本的概念を理解し、意味を説明できる。2-3 インド哲学と仏教の倫理思想 ウパニシャッド哲学から中国の密教の倫理思想について、①共存の重要性 ②生きがいの重要性 を説明するための基本的概念を理解し、意味を説明できる。 2-5 ユダヤ教・キリスト教とイスラームの倫理思想 ユダヤ教、カトリックとプロテスタント、およびキリスト教と対比されるかぎりでのイスラームについて、①共存の重要性 ②生きがいの重要性 を説明するための基本的概念を理解し、意味を説明できる。2-4 前近代日本の倫理思想  古代の神信仰から江戸末期の儒学諸派や国学について、①共存の重要性 ②生きがいの重要性 を説明するための基本的概念を理解し、意味を説明できる。西欧近代社会思想 17世紀の社会契約思想から、カントの道徳論、ヘーゲルの人倫論を経てマルクスの共産主義までについて、 ①共存の重要性 ②生きがいの重要性 を説明するための基本的概念を理解し、意味を説明できる。
到達目標3 2-7 科学技術と人間 近代科学の誕生とともに現れた機械論的自然観・人間観と、それに対立する19世紀以後の全体論的自然観・人間観、また両者にとっての科学技術の役割を説明する上で必要となる、基本的概念を理解し、意味を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1青年期の特徴と課題について、基礎的な語句を概ね判別でき、文章による説明や、それを用いた論述ができる。 青年期の特徴と課題について、基礎的な語句の半数強を判別でき、文章による説明ができる。青年期の特徴と課題について、基礎的な語句の半数弱を判別できるとしても、文章による説明は困難である。
評価項目2西欧、中国、インド、日本の倫理思想と、ユダヤ教・キリスト教・イスラームの倫理思想について、基礎的な語句を概ね判別でき、文章による説明や、それを用いた論述ができる。西欧、中国、インド、日本の倫理思想と、ユダヤ教・キリスト教・イスラームの倫理思想について、基礎的な語句の半数強を判別でき、文章による説明ができる。西欧、中国、インド、日本の倫理思想と、ユダヤ教・キリスト教・イスラームの倫理思想について、基礎的な語句の半数弱を判別できるとしても、文章による説明は困難である。
評価項目3科学技術をめぐる機械論的な理解と全体論的な理解について、基礎的な語句を概ね判別でき、文章による説明や、それを用いた論述ができる。科学技術をめぐる機械論的な理解と全体論的な理解について、基礎的な語句の半数強を判別でき、文章による説明ができる。科学技術をめぐる機械論的な理解と全体論的な理解について、基礎的な語句の半数弱を判別できるとしても、文章による説明は困難である。

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)での学習・教育到達目標 4-1 説明 閉じる
本科(準学士課程)での学習・教育到達目標 4-2 説明 閉じる
本科(準学士課程)での学習・教育到達目標 5-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この授業では、共存と生きがいの重要さという観点から、次の事柄を解説する。
1.青年期の課題 青年期における共存と生きがいの重要さについて
2.さまざまな倫理思想 共存と生きがいの重要さを説くさまざまな考え方
授業の進め方・方法:
1.青年期の課題   ①青年期の位置づけと課題  ②共存の重要性と生きがいを探る必要 これらに関する発達心理学の基本的な考え方について、講義形式で説明する。
2.さまざまな倫理思想   それぞれの思想において、①共存の重要性  ②生きがいの重要性 を説明する上で基本的な事項について、講義形式で説明する。
注意点:
2単位科目 60時間
次々年度における哲学の基礎科目と位置付けられる。
試験問題は、板書した内容と、教科書をもとに作成する。対策として、まず講義を聴きもらさないようにする。板書のノートを整理してとる。これを通読して、講義の内容を理解する。教科書の対応箇所は必ず一読し、ノートと照合すると理解を促すと思われる箇所にはアンダーラインを引く。
この授業は、日常生活、さまざまな人間関係の問題についてみなさんが持つ意見を、きちんと理屈だてて整理し、視野を広げ、問題の根を探るための授業です。「そのために」一定のことがらを覚える必要はありますが、覚えること自体が目的ではありません。授業で知ったことについて、日常的な具体例を自分で考え、考えたことを伝えようとしてみてください。試験で得点できるということは、こういう主体的な応用ができるということを意味します。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.青年期の課題① ①青年期の位置づけと課題 ②共存の重要性と生きがいを探る必要に関する発達心理学の基本的な事項を理解し、説明できる。
2週 1.青年期の課題② 同上
3週 2-1 古代ギリシアの倫理思想① 前ソクラテス期からヘレニズムまでの倫理思想について、①共存の重要性 ②生きがいの重要性 を説明するための基本的概念を理解し、意味を説明できる。
4週 2-1 古代ギリシアの倫理思想② 同上
5週 2-1 古代ギリシアの倫理思想③ 同上
6週 2-1 古代ギリシアの倫理思想④ 同上
7週 2-2 中国の倫理思想① 孔子から陽明学にいたる儒学と道家思想について、①共存の重要性 ②生きがいの重要性 を説明するための基本的概念を理解し、意味を説明できる。
8週 2-2 中国の倫理思想② 同上
2ndQ
9週 中間試験
10週 2-2 中国の倫理思想③ 孔子から陽明学にいたる儒学と道家思想について、①共存の重要性 ②生きがいの重要性 を説明するための基本的概念を理解し、意味を説明できる。
11週 2-2 中国の倫理思想④ 同上
12週 2-3 インド哲学と仏教の倫理思想① ウパニシャッド哲学から中国の密教の倫理思想について、①共存の重要性 ②生きがいの重要性 を説明するための基本的概念を理解し、意味を説明できる。
13週 2-3 インド哲学と仏教の倫理思想② 同上
14週 2-3 インド哲学と仏教の倫理思想③ 同上
15週 2-5 ユダヤ教・キリスト教とイスラームの倫理思想① ユダヤ教、カトリックとプロテスタント、およびキリスト教と対比されるかぎりでのイスラームについて、①共存の重要性 ②生きがいの重要性 を説明するための基本的概念を理解し、意味を説明できる。
16週 定期試験答案返却
後期
3rdQ
1週 2-5 ユダヤ教・キリスト教とイスラームの倫理思想② ユダヤ教、カトリックとプロテスタント、およびキリスト教と対比されるかぎりでのイスラームについて、①共存の重要性 ②生きがいの重要性 を説明するための基本的概念を理解し、意味を説明できる。
2週 2-5 ユダヤ教・キリスト教とイスラームの倫理思想③ 同上
3週 2-5 ユダヤ教・キリスト教とイスラームの倫理思想④ 同上
4週 2-4 前近代日本の倫理思想① 古代の神信仰から江戸末期の儒学諸派や国学について、①共存の重要性 ②生きがいの重要性 を説明するための基本的概念を理解し、意味を説明できる。
5週 2-4 前近代日本の倫理思想② 同上
6週 2-4 前近代日本の倫理思想③ 同上
7週 2-4 前近代日本の倫理思想④ 同上
8週 中間試験 同上
4thQ
9週 2-6 西欧近代社会思想① 17世紀の社会契約思想から、カントの道徳論、ヘーゲルの人倫論を経てマルクスの共産主義までについて、 ①共存の重要性 ②生きがいの重要性 を説明するための基本的概念を理解し、意味を説明できる。
10週 2-6 西欧近代社会思想② 同上
11週 2-6 西欧近代社会思想③ 同上
12週 2-6 西欧近代社会思想④ 同上
13週 2-7 科学技術と人間① 近代科学の誕生とともに現れた機械論的自然観・人間観と、それに対立する19世紀以後の全体論的自然観・人間観、また両者にとっての科学技術の役割を説明する上で必要となる、基本的概念を理解し、意味を説明できる。
14週 2-7 科学技術と人間② 同上
15週 2-7 科学技術と人間③ 同上
16週 定期試験答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会公民哲学者の思想に触れ、人間とはどのような存在と考えられてきたかについて理解できる。2前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
諸思想や諸宗教において、自分が人としていかに生きるべきと考えられてきたかについて理解できる。2前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12
諸思想や諸宗教において、好ましい社会と人間のかかわり方についてどのように考えられてきたかを理解できる。2前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12
地歴・公民現代科学の考え方や科学技術の特質、科学技術が社会や自然環境に与える影響について理解できる。2後13,後14,後15,後16
社会や自然環境に調和し、人類にとって必要な科学技術のあり方についての様々な考え方について理解できる。2後13,後14,後15,後16

評価割合

試験小テスト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000