物理II

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 物理II
科目番号 0007 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 共通教育科(熊本) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「総合物理1 力と運動・熱」 数研出版 「総合物理2 波・電気と時期・原子」 数研出版
担当教員 工藤 友裕,岡 智典

到達目標

円運動および,慣性力,単振動,万有引力について関係式を記述できる.
熱力学の基礎を理解し,関係式を記述できる.
一次元の波動の式,一般的な波の性質を理解できる.音,光についての性質を理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
円運動および,慣性力,万有引力について関係式を記述できる.等速でない円運動や一般の曲線上の運動においても円運動で学んだ考え方を応用できる. ケプラーの第2法則が中心力と関係している事,ケプラーの第3法則から万有引力の逆2乗則を導く事ができる. 並進,回転運動の慣性力を用いた運動方程式が作れる.円運動する物体の位置,速度,加速度について,半径,角速度,周期との関連を理解する. ケプラーの3法則を知り,万有引力の法則を用いて簡単な場合の運動方程式を記述できる. 並進運動,回転運動における慣性力をもちいた力のつり合いの問題が解ける.円運動する物体の位置,速度,加速度について,半径,角速度,周期との関連が理解できない. 万有引力の法則を用いて簡単な場合の運動方程式を記述できない. 並進運動,回転運動における慣性力を記述できない.
熱力学の基礎を理解し,関係式を記述できる.標準的到達レベルはもとより,熱力学の第1法則を用いたやや複雑な問題を解く事ができる. モル比熱を使った問題を解く事ができる.熱容量,比熱の概念が理解でき,計算できる. 熱力学の第1法則を理解でき,熱,内部エネルギー,気体のする仕事を用いて等圧変化,定積変化,等温変化,断熱変化の問題を解く事ができる. 気体の分子運動論を理解できる. 熱機関の効率について計算できる.熱容量,比熱の概念が理解できない. 熱力学の第1法則を理解できない. 気体の分子運動論を理解できない. 熱機関の効率について計算できない.
一次元の波動の式,一般的な波の性質を理解できる.音,光についての性質を理解できる.一次元の波動の式から位相と媒質の変位の関係を記述できる. 縦波の横波表現が記述できる. 定常波について重ね合わせの原理や干渉と合わせて記述できる. 音について,ドップラー効果が,気柱の共鳴が作図でき,計算できる. 光について,光路長を用いた複雑な干渉の計算ができる.一次元の波動の式を読み解き,振幅,振動数,波長,初期位相などを理解できる. 縦波,横波の概念が理解できる. 定常波について理解できる. 音について,ドップラー効果が,気柱の共鳴が理解でき,計算できる. 光について,反射,屈折が作図でき,屈折率を計算できる.一次元の波動の式が記述できない. 定常波が理解できない. 音のドップラー効果が理解できない. 光の反射,屈折,回折が理解できない.

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)での学習・教育到達目標 6-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
初等物理の力学,および,熱力学,波動について学習する.
授業の進め方・方法:
教科書にそって講義を行い,それに関連した問題の演習を行う.円運動および万有引力,慣性力について学ぶ.熱力学の基礎を学び,変化に関する関係式の記述を行う.一次元の波動の式,一般的な波の性質を学ぶ.音,光についての性質を学ぶ.学んだ事を元に問題演習を通じ,理解を進める.
注意点:
2年生の物理(3単位)の継続科目であると共に,応用物理学の基礎となる科目であるので,暗記するのではなく,原理・法則を十分理解できるように思考することや探求する姿勢が大切である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,
単振動
単振動について学び,円運動との関係を理解する.
2週 単振動,単振り子 単振動,復元力と周期の関係について理解する.
3週 単振動の実験 実験を通じ,理解を深める.
4週 万有引力
ケプラーの法則と万有引力
ケプラーの法則について学び,ニュートンの万有引力の法則との関係を理解する.
5週 万有引力問題演習 問題演習を通じ理解を深める.
6週 熱と気体
熱と熱量,熱と仕事
熱,熱容量,比熱の関係を理解する.
7週 気体の法則
気体の分子運動論
ボイルシャルルの法則
気体の分子運動論を学び,計算できるようになる.
8週 問題演習 問題演習を通じ理解を深める.
2ndQ
9週 中間試験 中間試験にて達成度を測る
10週 気体の状態変化
熱力学第一法則
気体の状態変化,内部エネルギーについて理解する.熱力学第一法則について理解する.
11週 等圧変化,等積変化,等温変化,断熱変化,気体のモル比熱, 状態変化について学び,熱力学第一法則や気体の状態変化の法則を用いて問題を解く事ができる.
12週 不可逆変化と熱機関 不可逆変化と熱機関について理解し,熱効率の計算ができる.
13週 問題演習 熱に関する問題演習を通じ,理解を深める.
14週 小テスト
問題演習
小テストで簡単な公式の使い方が理解できているか測る.
問題演習にて理解を深める.
15週 定期試験 定期試験にて達成度を測る
16週 答案返却
波動について概略説明

波動についての概略を理解する.
後期
3rdQ
1週 波と媒質の運動 波動と波源,媒質の関係,パルス波と連続波,媒質の変位,正弦波の発生,周期,振動数,振幅について理解する.
波の要素,波のグラフについて理解する.
2週 正弦波の式 正弦波の式について理解し,グラフとの関連付けができるようになる.
3週 横波縦波
波の伝わり方
横波と縦波の違いについて理解する.
波の伝わり方について,重ね合わせの原理や波の独立性について理解する.
4週 定常波 進行波と定常波について学び,自由端,固定端反射により定常波が発生することを理解する.
5週 波の波面,干渉,反射,屈折,回折 波の干渉,反射,屈折について理解し,ホイヘンスの原理から説明づけられることを理解する.
波の回折について理解する.

6週 問題演習 問題演習により,理解を深める.
7週 音波 音の波の性質について,学ぶ.
音の速さと温度の関係,伝わり方について理解する.音の干渉について計算ができる.
音のうなりについて理解する.
8週 問題演習 問題演習により理解を深める.
4thQ
9週 中間試験 中間試験により到達度を測る
10週 発音体の共振と共鳴 弦の振動について理解する.
気柱の振動について理解する.
共振,共鳴について理解する.
11週 音のドップラー効果 ドップラー効果について,音源の速さ,観測者の速さとの関係を理解する.観測される振動数の計算ができる.
12週 問題演習 問題演習により理解を深める
13週 光の性質 光の波長による分類,光の速さについて理解する.光の反射,屈折について理解する.光路長の計算ができる.全反射が理解できる.
14週 光の分散とスペクトル 光の分散とスペクトルが理解できる.光の散乱,変更について理解できる.
15週 定期試験 定期試験により達成度を測る
16週 答案返却
簡単な屈折の実験
簡単な屈折の実験により理解を深める.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テスト課題提出合計
総合評価割合701020100
基礎的能力60101080
専門的能力1001020
分野横断的能力0000