生物科学-CI

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 生物科学-CI
科目番号 0023 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 共通教育科(熊本) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 鈴木 範男 著,「初歩からの生物学」,三共出版
担当教員 井越 敬司

到達目標

1. 専門用語を用い,生物の特質、生物と非生物の違いを説明できる。細胞の構造と増殖について説明できる。
2. 生体の構成成分の説明ができる。生物を構成する物質とはたらきについて生物が生きているという視点から説明できる。
3. 食(生体)を食べる意味について説明できる。
4. 微生物のはたらきについて,生物の一つ微生物がヒトの生活の中で、どのように関わっているか,生物が抱えている問題を挙げ、それを解決する方法について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1学習した専門用語の全てと、その関連内容についても説明できる。専門用語を説明できる。専門用語の説明ができない。
評価項目2生体成分の構造と働きについて説明できる生体成分の働きについて説明できる生体成分の構造と働きについて説明できない。
評価項目3食(生体)を食べる意味を生命の維持機能に必要なエネルギーの獲得と生体構築成分の確保の視点から説明できる。食(生体)を食べる意味を生命の維持機能に必要な視点から説明できる。食(生体)を食べる意味を生命の維持機能に必要なエネルギーの獲得と生体構築成分の確保の視点から説明できる。
評価項目4微生物がヒトの生活どのように関わっているかについて、腐敗、感染等のマイナスと発酵や環境浄化等のプラスの視点の両者から説明ができる。微生物がヒトの生活どのように関わっているかについて、腐敗、感染等のマイナスと発酵や環境浄化等のプラスの視点のどちらから説明ができる。微生物がヒトの生活どのように関わっているかについて、腐敗、感染等のマイナスと発酵や環境浄化等のプラスの視点の両者から説明ができない。

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)での学習・教育到達目標 3-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
技術者として必要な生物科学についての基本的な知識を習得し,人間や生物の特性について理解を深めると共に高学年における専門科目や技術と関連させることで自由な発想や独創的な着想を得ていく。
授業の進め方・方法:
生物とは何か。生物の最も基本的単位、細胞が生きているということはどのようなことなのか。この命題を生物の構成する物質とはたらきの視点から講義をする。また、生命現象を視覚的に捉えるように、適宜視聴覚を使用し、さらに生体物質の性質等の理解を深めるために簡単な実験を行う。これら講義を通じて、生物が生きていく上で必要なエネルギーの獲得、細胞の増殖等、生物の特質、特徴について理解を深める。
注意点:
ノートをとることや授業の説明を聞くことも大事だが、疑問に思うこと、何故そのようなことが起きたのか(原因と結果)について感じることが重要。そして、その原因と結果を専門用語で説明できるように心がけて欲しい。そのためには復習を忘れないでいただきたい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス:生物の特質・定義 生物のもつ特質について説明ができる。
2週 生体の構造:ヒトを例に 人体の構成器官と細胞小器官のはたらきについて説明ができる。
3週 生体の構造:消化器官の構造と消化液のはたらき 人体の消化器官とその役割を消化の視点から説明できる。
4週 生体の応答:食成分による消化液の調節 食(生体)成分による消化液(胃液、膵液)の分泌調節を内分泌成分(ホルモン)から説明できる。
5週 生きるための物質:糖質の種類とその機能 食(生体)成分の一つ糖質の種類と構造について説明できる。
6週 生きるための物質:糖質の消化・吸収とエネルギー生産 糖質が消化・吸収され化学的エネルギーATPに変換されるプロセスを説明できる。
7週 生体の恒常性の維持:血糖とその調節 吸収された糖質・血糖がホルモンによりその量が調節されることを説明できる。
8週 生体の恒常性の破綻:疾病(糖尿病)の誘発 血糖量の調節の不具合が疾病(糖尿病)を誘発すること、またどのような方法によってその誘発を未然に防げるか説明できる。
2ndQ
9週 (前期中間試験またはレポート)にて,前期途中の達成度を測る。
10週 生きるための物質:1脂質の種類とその機能 中性脂肪と脂肪酸の構造とそのはたらきについて説明できる。
11週 生きるための物質:2脂質の種類とその機能 リン脂質とコレステロールの構造とそのはたらきについて膜構造の視点から説明できる。
12週 生体の恒常性の維持:脂質の消化・吸収と代謝調節 脂質がどのように消化・吸収され、各組織細胞にどのようにして運搬され、供給されるかについて説明できる。
13週 生体の恒常性の破綻:疾病(動脈硬化)の誘発 脂質代謝の異常が動脈硬化等の疾病にどのように関わるかについて説明できる。
14週 生体の恒常性の回復:疾病予防(動脈硬化の予防) 動脈硬化予防としてどのような方法があるのか、説明できる。
15週 定期試験
16週 答案返却
後期
3rdQ
1週 生きるための物質:タンパク質の種類とそのはたらき 生体に含まれるタンパク質の種類と構造およびはたらきについて説明ができる。
2週 生きるための物質:タンパク質の消化 ヒトは何故タンパク質を食べるのか、またタンパク質をどのように消化して、吸収するかについて説明できる。
3週 生体の複製:遺伝情報とタンパク質の合成 アミノ酸はどのようにしてタンパク質の合成に利用されるかについて説明できる。
4週 生体の複製:遺伝子の種類と構造 遺伝子の種類と構成成分ならびにはたらきについて説明できる。
5週 生体防御:糖質と腸内細菌 消化できない糖質、食物繊維とオリゴ糖の働きを腸内細菌に関連付けて説明できる。
6週 生体防御:腸内細菌と健康 腸内細菌と健康の関係について説明できる。
7週 生活と微生物 どのような微生物がヒトの生活に関わっているのか説明できる。
8週 微生物の定義と特徴 生物の一つである微生物の特徴と種類について説明できる。
4thQ
9週 後期中間試験により途中の達成度を測る。
10週 微生物の発酵現象 歴史的背景を基に微生物の発酵現象から何が明らかにされたかを説明できる。
11週 微生物の代謝と発酵 抗生物質やアミノ酸等、発酵・代謝を利用した微生物生産物について説明できる。
12週 酵素のはたらきと利用 酵素の種類と触媒を理解し、どのような酵素が生活中で利用されているかについて説明できる。
13週 微生物と発酵食品 発酵食品にはどのような微生物が利用されているかについて説明できる。
14週 発酵食品と酵素 発酵熟成によって発酵食品はどのように美味しくなるのか酵素利用の視点から説明できる。
15週 定期試験
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。2
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。2
分数式の加減乗除の計算ができる。2
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。2
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。2
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。2
1元連立1次不等式を解くことができる。2
基本的な2次不等式を解くことができる。2
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。2
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。2
簡単な連立方程式を解くことができる。2
無理方程式・分数方程式を解くことができる。2
1次不等式や2次不等式を解くことができる。2
恒等式と方程式の違いを区別できる。2
無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。2
関数のグラフと座標軸との共有点を求めることができる。2
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。2
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。2
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。2
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。2
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。2
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。2
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。2
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。2
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。2
三角比を理解し、三角関数表を用いて三角比を求めることができる。一般角の三角関数の値を求めることができる。2
角を弧度法で表現することができる。2
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。2
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。2
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。2

評価割合

試験課題レポート受講態度合計
総合評価割合751510100
基礎的能力3551050
専門的能力155020
分野横断的能力255030