数学(基礎数学線形代数)

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 数学(基礎数学線形代数)
科目番号 0032 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 共通教育科(熊本) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 高遠節夫ほか「新 基礎数学」大日本図書/高遠節夫ほか「新 線形代数 問題集」大日本図書
担当教員 菊池 耕士

到達目標

・線分の長さ、直線の方程式に関して理解し応用できる。
・楕円、双曲線、放物線の図形的な意味、接線の意味や、不等式の表す領域の図示に関して理解し応用できる。
・場合の数、順列、組合せ、二項定理に関して理解し応用できる。
・等差数列、等比数列、その他の数列の一般項やその和に関して理解し応用できる。また、数学的帰納法を理解し応用できる。
・ベクトルの定義と演算、成分表示、内積の定義と応用、ベクトルの図形への応用(内分・外分点の座標、2直線が平行・直交するための条件を含む)に関して理解し応用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
図形と式・線分の長さ、直線の方程式に関して理解し応用できる。 ・楕円、双曲線、放物線の図形的な意味、接線の意味や、不等式の表す領域の図示に関して理解し応用できる。・線分の長さ、直線の方程式を求めることができる。 ・楕円、双曲線、放物線の方程式、接線の方程式を求めたり、グラフをかくことができる。 ・不等式の表す領域を図示できる。・線分の長さを求める ことや、直線の方程式を求めることができない。 ・楕円、双曲線、放物線の方程式を求めること、接線の方程式を求めることや、不等式の表す領域を図示することができない。
数列・等差数列、等比数列、その他の数列の一般項やその和に関して理解し応用できる。 ・数学的帰納法を理解し応用できる。・等差数列、等比数列、その他の数列の一般項やその和を求めることができる。 ・数学的帰納法を適用できる。・等差数列、等比数列の一般項やその和を求めること、Σ記号を用いて数列の和を計算すること、漸化式から一般項を求めることや、数学的帰納法を利用することができない。
場合の数と数列・場合の数、順列、組合せ、二項定理に関して理解し応用できる。・場合の数、順列、組合せを求めることができる。 ・二項定理を適用できる。・場合の数、順列、組合せを求めること、二項定理を利用することができない。
平面のベクトル・平面上のベクトルの定義と演算、成分表示、内積の定義と応用、ベクトルの図形への応用、線形独立、線形従属に関して理解し応用できる。・平面上のベクトルの演算、成分表示、内積の計算ができる。 ・内分・外分点の座標を求めることができる。 ・2直線が平行・直交するための条件を利用できる。 ・ベクトル方程式を利用して図形の方程式を求めることができる。・平面上のベクトルの演算、成分表示による計算、内積の計算、ベクトルの図形への応用ができない。
空間のベクトル・平面上のベクトルの定義と演算、成分表示、内積の定義と応用、ベクトルの図形への応用(内分・外分点の座標、2直線が平行・直交するための条件)、線形独立、線形従属に関して理解し応用できる。・空間上のベクトルの演算、成分表示、内積の計算ができる。 ・内分・外分点の座標を求めることができる。 ・2直線が平行・直交するための条件を利用できる。 ・ベクトル方程式を利用して図形の方程式を求めることができる。・平面上のベクトルの演算、成分表示による計算、内積の計算、ベクトルの図形への応用ができない。

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)での学習・教育到達目標 3-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1年次開講の数学Iの履修を前提としている。また3年次開講の微分積分、線形代数の基礎科目となる。
まず、数学の基礎をなす事柄として、1年次で学んだ内容に加え、座標平面における直線や2次曲線、離散数学の基礎となる場合の数、数列を取り上げます。
また後期より、線形代数と呼ばれる分野の基礎となる「ベクトル」について学びます。工学や自然科学では、単独の数だけではなく、一度に複数の要素を持つ量「ベクトル」が度々扱います。また、数値計算や統計の分野では、多量の数の組が現れます(詳細は、次学年で「行列」として扱います)。本授業では、そのような「数の組」の体系的な取り扱い方、計算の仕方を学びます。
授業の進め方・方法:
この授業で取り上げた項目について次ができることを目標にする。
(1) 基本的な計算ができる
(2) 定義や定理・公式の意味を理解し応用問題への適用ができる
(3) 自らの力で分析や統合を行い、学習内容を活用できる
(4) 既に学習した内容や他の分野との関連づけができる
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 図形と式 2点間の距離と内分点を求められる。
2週 図形と式 直線の方程式を計算できる。
3週 図形と式 2直線間の平行、垂直関係を調べられる。
4週 図形と式 円の方程式を求められる。
5週 図形と式 楕円の性質を理解し、方程式を求められる。
6週 図形と式 双曲線の性質を理解し、方程式を求められる。
7週 図形と式 放物線の性質を理解し、方程式を求められる。2次曲線の接線を求められる。
8週 図形と式 不等式のグラフとしての意味を理解し、1次直線、2次曲線からなる領域を図示し、基本的な線形計画法を理解する。
2ndQ
9週 数列 数列の基本的性質を理解する。
10週 数列 等差数列の性質を理解し、一般項を求められる。等差数列の和を計算できる。
11週 数列 等比数列の性質を理解し、一般項を求められる。
12週 数列 等比数列の和を計算できる。
13週 数列 階差数列などのその他の数列の性質を理解し、一般項、総和の計算ができる。
14週 数列 Σ記号の意味・性質について習い、自然数の累乗(1〜3乗)の和について理解する。
15週 数列 Σ記号を用いた数列の和について理解する。
16週 数列 漸化式と数学的帰納法について理解する。
後期
3rdQ
1週 場合の数 樹形図を描け、場合の数の積の法則、和の法則を理解する
2週 場合の数 順列について理解し、計算ができる。
3週 場合の数 階乗の性質を理解し、重複順列の計算ができる。
4週 場合の数 組み合わせについて理解し、計算ができる。
5週 場合の数 円順列など、その他順列について理解し、計算ができる。
6週 場合の数 二項定理・多項定理について理解し、2項の展開式の係数を求められる。
7週 平面のベクトル ベクトルとスカラーの違いや基本となる用語について理解する。ベクトルの演算(加法、スカラー積)について理解し、それら性質を用いた計算が行える。
8週 平面のベクトル ベクトルの成分表示を理解し、ベクトルの大きさが求められる。
4thQ
9週 平面のベクトル ベクトルの内積について図形的に理解し、成分による計算も行えるようになる。
10週 平面のベクトル ベクトルの平行と垂直条件について理解し、図形への応用が行える。
11週 平面のベクトル 方向ベクトル、法線ベクトルを理解し、直線のベクトル方程式を求められる。
12週 平面のベクトル 平面ベクトルの線形独立・線形従属について理解し、一次結合でのベクトル表記が行える。
13週 空間のベクトル 空間座標でのベクトルの概念を理解し、ベクトルがどのように用いられるか実例を知る。
14週 空間のベクトル 成分表示を含めた、空間ベクトルの演算が行える。
15週 空間のベクトル 空間座標における方向ベクトルと法線ベクトルを理解し、直線の方程式と平面の方程式、級の方程式を求められる。
16週 空間のベクトル 3個のベクトルの線形独立について理解し、ベクトル方程式の問題が求められる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験その他合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100
専門的能力000