線形代数-HI

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 線形代数-HI
科目番号 0053 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 共通教育科(熊本) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「新訂 線形代数」大日本図書、「線形代数問題集」大日本図書
担当教員 石原 秀樹

到達目標

1. 行列に関する和,差,積,逆行列を計算できるようになる
2. 行列式を求めることができ,連立一次方程式の解法などの様々な行列に関する計算ができる
3. 線形変換を理解し,図形の線形変換などができるようになる
4. 固有値,固有ベクトルを求め,対角化を行うことができ,応用を行うことができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1行列と数との演算の違いを理解し,線形代数の構造を理解する数の四則演算と同様に行列の演算を行うことができる対角化を行うことができ,2次形式の標準形や行列のn乗の計算ができるようになる
評価項目2平行四辺形の面積と行列との関係などから,線形代数と幾何学との関連を理解する数の四則演算と同様に行列の演算を行う行列式を求めることができない
評価項目3線形変換の基本性質を理解し,n次元ベクトルの線形変換などを考えることができるようになる平面,空間ベクトルの線形変換について,合成変換,逆変換などを求めることができ,回転を表す線形変換や直交変換を理解する線形変換に関する計算を行うことができない
評価項目4固有ベクトルの幾何学的な意味や,直交行列による対角化の意味を理解する対角化を行うことができ,2次形式の標準形や行列のn乗の計算ができるようになる固有値,固有ベクトルを求めることができず,対角化を行うことができない

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)での学習・教育到達目標 3-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
行列と行列式の基本的な性質を調べ,それらの性質の連立方程式や固有値問題への応用を学習する.このことにより線形代数の基礎をなすベクトル空間と線形写像についての理解を図る
授業の進め方・方法:
講義と演習を組み合わせて行う.講義前日までに予習を行い,次回講義までに理解を深めるよう努力すること.
注意点:
本科目は90分の授業に対して放課後,家庭で90分程度の自学自習が求められる

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 行列の定義 行列の定義と用語の解説
2週 行列の演算 行列の和,差,積の定義を理解する
3週 行列の積の性質 行列の席に関する演算法則を理解する
4週 転置行列 転置行列の定義を理解する
5週 逆行列 逆行列の定義を理解し,求めることができるようになる
6週 連立方程式と行列 ガウスの消去法を理解する
7週 逆行列と連立方程式 逆行列を用いた連立方程式の解法を習得する
8週 行列の階数 行列の階数を求めることができるようになる
2ndQ
9週 中間試験
10週 行列式 行列式の定義を理解し,サラスの方法を習得する
11週 行列式の性質 行列式の定義を確認する
12週 行列式の計算 行列式の性質を用いて高次の行列に関する行列式を計算できるようになる
13週 行列式の展開 行列式の行と列による展開を学習する
14週 行列式と逆行列 余因子行列を用いた逆行列を求める方法を学習する
15週 定期試験
16週 答案返却
後期
3rdQ
1週 連立方程式と行列式 連立方程式の行列式を用いた解法を学習する
2週 行列式の幾何学的意味(1) 行列式と平行四辺形の面積との関係を理解する
3週 行列式の幾何学的意味(2) 行列式と平行六面体の体積との関係を理解する
4週 線形変換 線形変換の定義を理解する
5週 線形変換の基本性質 線形変換の基本性質を確認し,行列がベクトルの線形変換を表していることを理解する
6週 合成変換と逆変換 合成変換と逆変換を理解する
7週 回転を表す線形変換 回転を表す線形変換と直交変換を理解する
8週 中間試験
4thQ
9週 固有値,固有ベクトル 固有値,固有ベクトルの定義を確認し,計算できるようになる
10週 対角化 固有ベクトルを用いて対角化ができるようになる
11週 対称行列の直交行列による対角化(1) 対称行列は必ず直交行列によって対角化できることを確認し,計算できるようになる
12週 対称行列の直交行列による対角化(2) シュミットの直交化法を理解する
13週 2次形式の標準形 2次形式を対角化を用いて標準形に変換できるようになる
14週 行列の冪の計算 行列式の冪を対角化を用いて求めれるようになる
15週 定期試験
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テスト及びレポート合計
総合評価割合6040100
基礎的能力402060
専門的能力202040
分野横断的能力000