国語II

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 国語II
科目番号 LK1201 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 共通教育科(熊本) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 坪内稔典他『現代文B』数研出版  『漢字検定プラス』桐原書店  
担当教員 古江 研也

到達目標

1.代表的な文学作品を読み、人物・情景・心情の描写並びに描写意図を理解し、鑑賞の方法を理解できる。
2.論理的な文章を読み、論理の構成や展開を理解して要旨を把握し、人間・社会・自然などへの考察へ広げることができる。
3.代表的な文学作品並びに評論、随筆を読解し、自らの考えや意見を的確に表現できる。
4.代表的な古文、漢文を読み、言葉や表現方法の特徴を理解し、人間・社会・自然などへの考察を広げることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 小説の人物・情景・心情を正確に理解できる人物・情景・心情の描写並びに描写意図を正確に理解し、鑑賞の方法を理解し、自らの考察を表現でき、筆記試験の得点が極めて高い。人物・情景・心情の描写並びに描写意図を概ね理解し、鑑賞の方法に沿って理解でき、筆記試験の得点が平均的な得点である。人物・情景・心情の描写並びに描写意図を理解することができず、筆記試験の得点が極めて低い。
評価項目2 論理的な文章の趣旨を正確に把握し、自らの考察を表現できる。論理的な文章を読み、論理の構成や展開を理解して要旨を正確に把握し、自らのの考察が的確に表現できる。論理的な文章を読み、論理の構成や展開を理解して要旨を概ね把握し、論旨に沿った考察ができる。論理的な文章を読み、論理の構成や展開を理解して要旨を正確に把握することができず、考察が不十分である。
評価項目3 自らの考えや意見を的確に表現できる 文章の構成方法を理解し、課題への独自の考察を踏まえた的確な表現ができる。文意が伝わりやすい構成を理解し、課題に対して要点がはっきりした表現ができる。文章の構成力の理解に欠け、要点の理解が不十分で、意見や考えが的確に説明できない。
代表的な古文、漢文を読み、言葉や評価項目4 代表的な古文、漢文を読み、言葉や特徴を理解できる。代表的な古文、漢文を読み、言葉や表現方法の特徴を正確に理解し、自らの考察を的確に表現できる。代表的な古文、漢文を読み、言葉や表現方法の特徴を概ね理解し、考察を表現できる。代表的な古文、漢文を読み、言葉や表現方法の特徴を正確に理解できず、十分な考察が表現できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1年次の学習を踏まえ、より高度な語彙力、文章読解力、表現力を習得するために、現代文、古文、漢文などの様々なジャンルの教材を学び、内容を的確に理解するとともに、それに対する自分の意見や考察を文章、または口頭で発表できる力を養う。
授業の進め方・方法:
講義では学習プリントを使用し、学習課題に自ら解答をした後で、解答の解説を行っていく。授業は、国語Ⅱと国語Ⅱ演習とを適宜組み合わせながら進めていく。授業への理解を深めるためにも学習プリントを予習しておくなど十分な自学自習の時間を必要とする。評価方法は、試験(中間・定期)80%、小テスト10%、演習10%とし、小テスト、演習は、4段階に評価する。提出物を提出していない場合は、0点とする。総合評価60%以上を合格とする。
注意点:
授業に集中し学習プリントの課題を的確に理解しておくこと。学習プリントを手掛かりに自学する習慣をつけておくこと。新聞やニュース番組を通して現在の課題を把握し、新聞のコラムや書籍を毎日読むことで日ごろから語彙力を高める努力をしてほしい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
「こころ」の概説
全体の構成を把握できる。
2週 「こころ」の省略部分の解説 省略部分の内容とキーセンテンスを把握できる。語句を理解し、物語の展開を的確に把握できる。
3週 「こころ」のグループ発表準備 課題についてグループで話し合い、解答できる。人物・情景・心情を的確に捉え、重要な場面を理解できる。
4週 「こころ」グループ発表とまとめ 課題について解答を説明し、質疑にきちんと応答できる。人物・情景・心情を的確に捉え、重要な場面を理解できる。
5週 「こころ」グループ発表とまとめ 課題について解答を説明し、質疑にきちんと応答できる。人物・情景・心情を的確に捉え、重要な場面を理解できる。
6週 「こころ」グループ発表とまとめ 課題について解答を説明し、質疑にきちんと応答できる。人物・情景・心情を的確に捉え、重要な場面を理解できる。
7週 「こころ」49章以下の解説 重要な場面を把握し、課題の解答を理解できる。人物・情景・心情を的確に捉え、重要な場面を理解できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 答案返却・解説
ガイダンス「こころ」の朗読劇の説明と準備
グループでシナリオを作成し、朗読劇ができる。
10週 「こころ」の朗読劇 テーマに沿ってオリジナルな朗読劇を時間内に発表できる。
11週 5分間プレゼン
中国の古代思想と思想家

テーマに沿ってスライドを作成し、時間内に発表できる。基本となる漢文を理解し、思想の特徴を理解できる。
12週 5分間プレゼン
中国の古代思想と思想家
テーマに沿ってスライドを作成し、時間内に発表できる。基本となる漢文を理解し、思想の特徴を理解できる。
13週 5分間プレゼン
中国の古代思想と思想家
テーマに沿ってスライドを作成し、時間内に発表できる。基本となる漢文を理解し、思想の特徴を理解できる。
14週 5分間プレゼン
中国の古代思想と思想家
テーマに沿ってスライドを作成し、時間内に発表できる。基本となる漢文を理解し、思想の特徴を理解できる。
15週 定期試験
16週 答案返却・解説
夏季休業中の課題説明
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
「胆力について」
全体の構成を把握できる。
2週 「胆力について」 論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、人間・社会・自然などについて考えを深め、広げることができる。
3週 「三月の風」 全体の構成を把握できる。
4週 「三月の風」 人物・情景・心情の描写ならびに描写意図などを理解できる。
5週 「三月の風」 鑑賞にもとづく批評的な文章の執筆をとおして、人間について考えを深め、広げることができる。
6週 「虚構の知恵『ウソ』の効用」 論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解できる。
7週 「虚構の知恵『ウソ』の効用」 論旨の理解に立ち、批評的な文章の執筆をとおして、人間について考えを深め、広げることができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 答案返却・解説
「山月記」
全体の構成を把握できる。
10週 「山月記」 重要語句を理解し、出典との比較をとおしてとキーセンテンスを理解できる。
11週 「山月記」 語句や人物・心情を的確に捉え、重要な場面を理解できる。
12週 「山月記」 重要な場面や言葉を踏まえ、テーマを正確に捉えることができる。
13週 「山月記」 重要な場面や言葉を踏まえ、テーマを正確に捉えることができる。
14週 「山月記」 鑑賞にもとづく批評的な文章の執筆をとおして、人間について考えを深め、広げることができる。
15週 定期試験
16週 答案返却・解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、要約し、意見を表すことができる。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。2後1,後7
代表的な文学作品を読み、人物・情景・心情の描写ならびに描写意図などを理解して味わうとともに、その効果について説明できる。2後3
文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについて考えを深め、広げることができる。2後2,後4
文学作品について、鑑賞の方法を理解できる。また、代表的な文学作品について、日本文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。2
鑑賞にもとづく批評的な文章の執筆や文学的な文章(詩歌、小説など)の創作をとおして、感受性を培うことができる。2後5
読書習慣の形成をとおして感受性を培い、新たな言葉やものの見方を習得して自らの表現の向上に生かすことができる。2
現代日本語の運用、語句の意味、常用漢字、熟語の構成、ことわざ、慣用句、同音同訓異義語、単位呼称、対義語と類義語等の基礎的知識についての理解を深め、その特徴を把握できる。また、それらの知識を適切に活用して表現できる。2
代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。2
古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。2
代表的な古文・漢文について、日本文学史および中国文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。また、それらに親しもうとすることができる。2
教材として取り上げた作品について、用いられている言葉の現代の言葉とのつながりや、時代背景などに関する古文・漢文の基礎的知識を習得できる。2
情報の収集や発想・選択・構成の方法を理解し、論理構成や口頭によるものを含む表現方法を工夫して、科学技術等に関する自らの意見や考えを効果的に伝えることができる。また、信頼性を重視して情報を分析し、図表等を適切に活用・加工してコミュニケーションに生かすことができる。2
他者の口頭によるものを含む表現について、客観的に評価するとともに建設的に助言し、多角的な理解力、柔軟な発想・思考力の涵養に努めるとともに、自己の表現の向上に資することができる。2
相手の意見を理解して要約し、他者の視点を尊重しつつ、建設的かつ論理的に自らの考えを構築し、合意形成にむけて口頭によるコミュニケーションをとることができる。また、自らのコミュニケーションスキルを改善する方法を習得できる。2
社会で使用される言葉を始め広く日本語を習得し、その意味や用法を理解できる。また、それらを適切に用い、社会的コミュニケーションとして実践できる。2

評価割合

試験小テストレポート合計
総合評価割合702010000100
基礎的能力2010500035
専門的能力5010500065
分野横断的能力0000000