世界史

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 世界史
科目番号 0016 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 共通教育科(八代) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 福井憲彦ほか『世界史B』東京書籍
担当教員 伊藤 利明

到達目標

1.前近代の諸文明について理解し、説明できる
2.一体化に向かう世界について理解し、説明できる
3.西欧の工業化とアジア諸国の動揺について理解し、説明できる
4.現代社会の芽生えと世界大戦について理解し、理解できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
前近代の諸文明の理解人類の誕生からアジア・アフリカ・ヨーロッパ・アメリカの前近代の諸文明について、深く理解し、詳しく説明できる。人類の誕生からアジア・アフリカ・ヨーロッパ・アメリカの前近代の諸文明についての概略を理解し、だいたい説明できる。人類の誕生からアジア・アフリカ・ヨーロッパ・アメリカの前近代の諸文明について、ほとんど理解しておらず、説明できない。
アジア諸国の繁栄とヨーロッパ諸国の世界進出の理解モンゴル帝国以後のアジア諸大国の繁栄や大航海時代から始まるヨーロッパ諸国の世界進出など、一体化に向かう世界について、深く理解し、詳しく説明できる。モンゴル帝国以後のアジア諸大国の繁栄や大航海時代から始まるヨーロッパ諸国の世界進出など、一体化に向かう世界についての概略を理解し、だいたい説明できる。モンゴル帝国以後のアジア諸大国の繁栄や大航海時代から始まるヨーロッパ諸国の世界進出など、一体化に向かう世界について、ほとんど理解しておらず、説明できない。
欧米の工業化とアジア諸国の動揺の理解アメリカ独立革命やフランス革命などを初めとする革命の波の広がりと産業革命がもたらした社会変動など、西欧の工業化とアジア諸国の動揺について、深く理解し、詳しく説明できる。アメリカ独立革命やフランス革命などを初めとする革命の波の広がりと産業革命がもたらした社会変動など、西欧の工業化とアジア諸国の動揺についての概略を理解し、だいたい説明できる。アメリカ独立革命やフランス革命などを初めとする革命の波の広がりと産業革命がもたらした社会変動など、西欧の工業化とアジア諸国の動揺について、ほとんど理解しておらず、説明できない。
二つの世界大戦と現代社会の萌芽の理解二度の世界大戦や民族運動の高揚など、現代社会の芽生えと世界大戦について、深く理解し、詳しく説明できる。二度の世界大戦や民族運動の高揚など、現代社会の芽生えと世界大戦についての概略を理解し、だいたい説明できる。二度の世界大戦や民族運動の高揚など、現代社会の芽生えと世界大戦について、ほとんど理解しておらず、説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 3年次での日本史との関連で、古代から現代までの世界史の基礎的知識の習得を主眼におく。社会体制の変遷や東洋と西洋の歴史の発展の共通点・相違点について学ぶ。なお、近現代の日本史に関わるものは3年次の日本史の授業で扱う。
授業の進め方・方法:
 授業は、中学校で習った基礎知識をもとに、配布するプリントに沿って進めていく。学生は、授業を聞きながら、プリントの空欄箇所を穴埋めし、必要に応じてメモをとっていく。この授業の目的は以下の点である。
1.世界史に関する興味・関心を高める。
2.他国や諸地域の歴史的事象について造詣を深め、歴史的思考力を養う。
3.国際社会で主体的に生きる民主的・平和的なエンジニアとしての教養を身につける。
注意点:
 国際社会で主体的に生きる民主的・平和的なエンジニアを養成するための科目であり、コアカリキュラムの地理歴史分野の学習内容を網羅するものである。
 各期の評価は、各定期試験の成績を積算し、平均して評価する。同様に、総合評価は、各定期試験の成績を積算し、平均して評価する。総合評価で60%以上を得点すれば目標達成とみなす。各定期試験(追試験を含む)を受験しなかった場合の当該試験の評価は、0点とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
地上に現れた人類と文明
先史時代から歴史時代へ入っていく過程を理解し説明できる。
2週 中国に生まれる統一国家
東アジアのもう一つの勢力
中国文明の成立から秦・漢の成立過程とその特徴およびそれと対立・抗争する騎馬遊牧民について、理解し説明できる。
3週 東アジアの国際的な大王朝
諸民族によって統治された時代
後漢以降の分裂と隋・唐による統一の過程や東アジア文化圏の成立、および五代十国時代の分裂とそれを統一した宋の特徴、中国を支配した北方民族について、理解し説明できる。
4週 数々の宗教が成立した南アジア
外来文化を吸収した東南アジア
古代インドで誕生したバラモン教や仏教、ジャイナ教、ヒンドゥー教の特徴と王朝との関連、およびインドや中国の影響を受けた東南アジア地域の交易と文化について、理解し説明できる。
5週 オリエントの古代文明
イスラームの誕生と広がり
メソポタミア文明やエジプト文明、およびオリエントの統一王朝の特徴、およびイスラーム世界の成立過程について、理解し説明できる。
6週 イスラームの栄光と分裂
ヨーロッパ文明の源流
イスラーム世界の拡大と分裂、および古代ギリシア・ローマ文明の成立過程について、理解し説明できる。
7週 祈る人・戦う人・働く人
まちとくにの発達
東西ヨーロッパ世界の成立過程と特徴、および十字軍及ぼした影響について、理解し説明できる。
8週 独自の文明を築きあげた南北アメリカ
ユーラシアを結ぶ陸の道・海の道
南北アメリカ文明の成立、およびユーラシア大陸を結ぶ交易路とムスリム商人・中国商人の活躍について、理解し説明できる。
2ndQ
9週 中間試験
10週 答案返却
モンゴル帝国の後におこった諸大国
イスラーム諸国の繁栄
ティムール帝国とムガル帝国、オスマン帝国などの繁栄や宗教政策について、理解し説明できる。
11週 明の繁栄
清の繁栄
漢人王朝の明と征服王朝の清の繁栄と衰退について、理解し説明できる。
12週 交易で結びつく東アジア諸国
ヨーロッパのめざめ
琉球王国の中継貿易や日本の対外政策の変化、および中世ヨーロッパのルネサンスや宗教改革について、理解し説明できる。
13週 大航海時代の始まり
ヨーロッパの新しい国際関係
スペイン・ポルトガルによる大航海時代の幕開けと古代アメリカ文明の崩壊、および世界貿易の中心の変遷と主権国家体制について、理解し説明できる。
14週 ヨーロッパ諸国の国づくりと文化の発展
アジア・アメリカへ進出するヨーロッパ
絶対主義時代から市民革命が起きるまでの過程と啓蒙思想、およびヨーロッパ諸国(特にイギリス)の海外進出と大西洋三角貿易について、理解し説明できる。
15週 定期試験
16週 答案返却
イギリスから独立するアメリカ
フランス革命
アメリカの独立革命の経緯と意義、限界、および旧体制を打倒したフランス革命の過程について、理解し説明できる。
後期
3rdQ
1週 ナポレオンのヨーロッパ支配からウィーン体制へ
フランス革命と社会生活の変化
ナポレオン戦争のヨーロッパ各地への影響とその後のウィーン体制、および国民国家の誕生や社会の変化について、理解し説明できる。
2週 大西洋を越えて広がる革命の波
産業革命という大変革の開始
欧米での革命の影響による中南米諸国の独立の過程とアメリカのモンロー宣言、産業革命と資本主義の成立について、理解し説明できる。
3週 資本主義の発展と社会主義運動の発生
1848年・・・19世紀の転換点
資本家が社会を主導する勢力となっていく過程と労働問題・社会主義運動の発生、およびフランスの二月革命後のウィーン体制の崩壊について、理解し説明できる。
4週 「世界の工場」イギリス
国民国家の発展と列強の成立1
「世界の工場」イギリスの繁栄(特にヴィクトリア時代)と国際的分業体制、およびフランス第三共和政の成立やイタリア統一過程について、理解し説明できる。
5週 国民国家の発展と列強の成立2
ロシアの拡大と改革
ドイツ帝国の成立過程、およびロシアの近代化と南下政策について、理解し説明できる。
6週 南北戦争と戦後の発展
19世紀の文化と第2次産業革命
南北戦争の原因と戦後の帝国主義政策、おおび第2次産業革命を推進した独占資本、それを支えた科学・文化の発展について、理解し説明できる。
7週 オスマン帝国の弱体化 オスマン帝国内での独立運動と列強の干渉により帝国の解体過程と帝国内での改革の動きについて、理解し説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 答案返却
侵略に抵抗するイスラーム諸国
ムガル帝国の崩壊とインド大反乱
イスラーム諸国の列強に対する抵抗運動と植民地化の過程、およびイギリス領インド帝国の成立過程とインド人の抵抗運動について、理解し説明できる。
10週 東南アジアの植民地化
東アジアと欧米列強
列強による東南アジアの植民地化の過程、およびアヘン戦争・アロー戦争による中国の弱体化について、理解し説明できる。
11週 世界を分割する帝国主義
世界の一体化と人口移動
19世紀末の帝国主義台頭の原因と世界分割の過程、および世界規模での人口移動について、理解し説明できる。
12週 ドイツの挑戦とバルカン半島の緊張
総力戦となった第一次世界大戦
ドイツのヴィルヘルム2世の「世界政策」推進を契機とする諸外国の対立、および第一次世界大戦に至る過程と戦争の特色について、理解し説明できる。
13週 ロシア革命と民族の問題
ウィルソンとヴェルサイユ体制
ヨーロッパの荒廃と復興
ロシア革命からソ連成立に至る過程、および第一次世界大戦後のヴェルサイユ体制・ワシントン体制について、理解し説明できる。
14週 アメリカの繁栄と大衆文化
中東・インドの民族運動
第一次世界大戦後の各国状況、およびトルコやイラン、インドでの民族運動の展開について、理解し説明できる。
15週 定期試験
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。3前13,前14,後2,後3,後4
民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前10,前11,前12
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。2前13,前14,後2,後4,後5
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。2後6,後9,後10,後11,後12,後13,後14
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。2後7,後10
工学基礎グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前10,前11,前12,後1,後2
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前16,後2
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前10,前11,前12
それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。1後6

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力100000010
専門的能力800000080
分野横断的能力100000010