リベラルアーツ実践 III

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 リベラルアーツ実践 III
科目番号 0049 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 共通教育科(八代) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 特に指定しない。適宜配布する。
担当教員 山下 徹,村山 浩一,森山 学,上久保 祐志,脇中 康太,二見 能資,中島 晃,木原 久美子,池田 翼,川尾 勇達

到達目標

①デザインシンキング(デザイン思考)について理解し、実践することができる。
②グループワークに必要なブレインストーミング、ファシリテーション等のツールや考え方、行動のあり方について理解し、実践することができる。
③問題解決に向けたソリューションを提案し、アントレプレナーへと繋がるプロトタイプを作成することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
①デザインシンキング(デザイン思考)について理解し、実践することができる。専門的な知識を駆使して、顧客の要望を傾聴、理解し、解決に向けた具体的な行動を実施することができる。専門的な知識の活用は不十分ながらも、顧客の要望を傾聴、理解し、解決に向けた具体的な行動を実施することができる。顧客の要望を傾聴・理解することができない。
②グループワークに必要なブレインストーミング、ファシリテーションについて理解し、実行することができる。ブレインストーミング、ファシリテーション等のスキルを用いてチーム内またはチーム外の人と良好な関係を構築し、専門的な知識を用いた検討をすることができる。ブレインストーミング、ファシリテーション等のスキルを用いることができる。ブレインストーミング、ファシリテーション等のスキルを用いることができない。
③問題解決に向けたソリューションを提案し、アントレプレナーへと繋がるプロトタイプを作成することができる。 問題解決に向けたソリューションを提案し、アントレプレナーへと繋がるプロトタイプを作成することができる。 問題解決に向けたソリューションを提案し、プロトタイプを作成することができる。 問題解決に向けたソリューションを提案し、プロトタイプを作成することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1~3年次で蓄積されてきた「リベラルアーツ」スキルの集大成として、4年次から始まる課題研究ならびに5年次の卒業研究に向けて、デザインシンキング(デザイン思考)を培う。
デザインシンキングとは、製品を作り出すプロセスにおいて常にユーザーの視点に立ち、ユーザーの目線で考えることで背景や課題を見つけるものである。中でも重要となるのは、ユーザーインタビューによって潜在的なニーズを見つけることであり、本科目では「ユーザー(依頼者)のニーズを解決する」といった視点で重点的に取り組む。
授業の進め方・方法:
基本的に、グループによるPBL活動を行う。各グループで設定したテーマに基づき、ユーザー目線での問題解決に向けたソリューションを提案・実装することを最終目的とする。グループごとに毎週ディスカッションやソリューションの検討、実装の準備を進め、授業の中間時点では中間発表、終了時点では取組みをまとめた成果報告資料を提出してもらい、その成果を確認する。3~5名からなるグループそれぞれに教員がアドバイザーとして進行状況や検討内容について相談に乗る。必要に応じて、上級生メンターにもアドバイザーを担当してもらう。
注意点:
〇自学について
(事前学習)
授業計画の授業内容および到達目標、チームでのこれまでの取組について把握しておくこと。
(事後学習)
チームで決めた活動スケジュールおよび役割分担に従って演習に取組み,授業内容についてのより深い理解および実践力の涵養に努めること。
〇その他
別途連絡するスケジュールに従い15コマを1年間で実施します。
主体的な活動を前提としているため、積極的な授業参加をお願いします。
効果的なグループワークのため、情報の共有に努めてください。
取り組みの検証に際しては、依頼者の評価を高めるために、製品を作り出すプロセスにおいて常にユーザーの視点に立ち、ユーザーの目線で考えることで課題の裏にある本質的な気付き(インサイト)を見つけることが大事です。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,デザインシンキング,アントレプレナー(ET&A,リーダーシップ),分野決めの説明 デザインシンキングとアントレプレナーについて説明することができる。
2週 DT講義・演習 共感・定義 UI,共感M,POV,HMWQ,4象限M デザインシンキングについて説明することができる。
3週 DT講義・演習 発想法 ブレスト,意思決定M デザインシンキングについて説明することができる。
4週 DT講義・演習 発想・(試作・試験) 1PP2PD,QB,UR デザインシンキングについて説明することができる。
5週 DT演習 テーマ探索,プロジェクト計画立案 グループごとに、これまでのリベラルアーツ科目で身につけた知識・スキルを活用しながら検討を進める。
6週 DT演習 共感・定義・発想・試作・試験 グループごとに、これまでのリベラルアーツ科目で身につけた知識・スキルを活用しながら検討を進める。
7週 DT演習 共感・定義・発想・試作・試験 グループごとに、これまでのリベラルアーツ科目で身につけた知識・スキルを活用しながら検討を進める。
8週 DT演習 進捗ヒアリング&計画見直し グループごとに、これまでのリベラルアーツ科目で身につけた知識・スキルを活用しながら検討を進める。
2ndQ
9週 DT演習 中間報告会 これまでの取組みをまとめ、説明することができる。
10週 DT演習 共感・定義・発想・試作・試験 グループごとに、これまでのリベラルアーツ科目で身につけた知識・スキルを活用しながら検討を進める。
11週 DT演習 共感・定義・発想・試作・試験 グループごとに、これまでのリベラルアーツ科目で身につけた知識・スキルを活用しながら検討を進める。
12週 DT演習 共感・定義・発想・試作・試験 グループごとに、これまでのリベラルアーツ科目で身につけた知識・スキルを活用しながら検討を進める。
13週 DT演習 進捗ヒアリング&計画見直し グループごとに、これまでのリベラルアーツ科目で身につけた知識・スキルを活用しながら検討を進める。
14週 DT演習 共感・定義・発想・試作・試験 グループごとに、これまでのリベラルアーツ科目で身につけた知識・スキルを活用しながら検討を進める。
15週 DT演習 共感・定義・発想・試作・試験 グループごとに、これまでのリベラルアーツ科目で身につけた知識・スキルを活用しながら検討を進める。
16週 DT演習 最終報告会 これまでの取組みをまとめ、説明することができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能コミュニケーションスキルコミュニケーションスキル他者の意見を聞き合意形成することができる。3前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
合意形成のために会話を成立させることができる。3前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3前3,前6,前7,前10,前11,前12,前14,前15
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3前5,前6,前7,前10,前11,前12,前13,前14,前15
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3前5,前6,前7,前10,前11,前12,前13,前14,前15
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3前2
複数の情報を整理・構造化できる。3前2,前3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3前2,前3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3前2,前3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3前3,前6,前7,前10,前11,前12,前14,前15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3前8,前9,前16
創造性・デザイン能力創造性創造性工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3前4,前6,前7,前10,前11,前12,前14,前15
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3前4
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3前4
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3前2,前4,前6,前7,前10,前11,前12,前14,前15
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3前2,前4,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前14,前15
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3前2,前4

評価割合

グループワーク個人レポート理解度チェック中間報告会合計
総合評価割合60201010100
分野横断的能力60201010100