概要:
1~3年次で蓄積されてきた「リベラルアーツ」スキルの集大成として、4年次から始まる課題研究ならびに5年次の卒業研究に向けて、デザインシンキング(デザイン思考)を培う。
デザインシンキングとは、製品を作り出すプロセスにおいて常にユーザーの視点に立ち、ユーザーの目線で考えることで背景や課題を見つけるものである。中でも重要となるのは、ユーザーインタビューによって潜在的なニーズを見つけることであり、本科目では「ユーザー(依頼者)のニーズを解決する」といった視点で重点的に取り組む。
授業の進め方・方法:
基本的に、グループによるPBL活動を行う。各グループで設定したテーマに基づき、ユーザー目線での問題解決に向けたソリューションを提案・実装することを最終目的とする。グループごとに毎週ディスカッションやソリューションの検討、実装の準備を進め、授業の中間時点では中間発表、終了時点では取組みをまとめた成果報告資料を提出してもらい、その成果を確認する。3~5名からなるグループそれぞれに教員がアドバイザーとして進行状況や検討内容について相談に乗る。必要に応じて、上級生メンターにもアドバイザーを担当してもらう。
注意点:
〇自学について
(事前学習)
授業計画の授業内容および到達目標、チームでのこれまでの取組について把握しておくこと。
(事後学習)
チームで決めた活動スケジュールおよび役割分担に従って演習に取組み,授業内容についてのより深い理解および実践力の涵養に努めること。
〇その他
別途連絡するスケジュールに従い15コマを1年間で実施します。
主体的な活動を前提としているため、積極的な授業参加をお願いします。
効果的なグループワークのため、情報の共有に努めてください。
取り組みの検証に際しては、依頼者の評価を高めるために、製品を作り出すプロセスにおいて常にユーザーの視点に立ち、ユーザーの目線で考えることで課題の裏にある本質的な気付き(インサイト)を見つけることが大事です。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | コミュニケーションスキル | コミュニケーションスキル | 他者の意見を聞き合意形成することができる。 | 3 | 前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15 |
合意形成のために会話を成立させることができる。 | 3 | 前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15 |
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。 | 3 | 前3,前6,前7,前10,前11,前12,前14,前15 |
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 3 | 前5,前6,前7,前10,前11,前12,前13,前14,前15 |
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。 | 3 | 前5,前6,前7,前10,前11,前12,前13,前14,前15 |
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる | 3 | 前2 |
複数の情報を整理・構造化できる。 | 3 | 前2,前3 |
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。 | 3 | 前2,前3 |
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 3 | 前2,前3 |
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。 | 3 | 前3,前6,前7,前10,前11,前12,前14,前15 |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 3 | 前8,前9,前16 |
創造性・デザイン能力 | 創造性 | 創造性 | 工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。 | 3 | 前4,前6,前7,前10,前11,前12,前14,前15 |
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。 | 3 | 前4 |
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。 | 3 | 前4 |
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。 | 3 | 前2,前4,前6,前7,前10,前11,前12,前14,前15 |
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。 | 3 | 前2,前4,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前14,前15 |
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。 | 3 | 前2,前4 |