リベラルアーツ実践 III

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 リベラルアーツ実践 III
科目番号 0056 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 共通教育科(八代) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 特に指定しない。適宜配布する。
担当教員 上久保 祐志,村山 浩一,中島 晃,森山 学,二見 能資,山下 徹

到達目標

①デザインシンキング(デザイン思考)について理解し,顧客の要望を傾聴・理解・実行することができる。
②社会協働やグループ活動・ディスカッションを通じて、専門的な知識を用いて問題解決に向けた方策を検討することができる。
③問題解決に向けたソリューションを提案し、プロトタイプを作成することができる。
④分野横断的能力に関する自分の特性の経年的変化を把握することができ、自己分析ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
①デザインシンキング(デザイン思考)について理解し、顧客の要望を傾聴・理解・実行することができる。専門的な知識を駆使して、顧客の要望を傾聴し、理解し、解決に向けた行動を実施することができる。顧客の要望を傾聴し、理解し、解決に向けた行動を実施することができる。顧客の要望を傾聴・理解することができない。
②社会協働やグループ活動・ディスカッションを通じて、専門的な知識を用いて問題解決に向けた方策を検討することができる。問題解決,課題達成を目指すグループワークなどを通して、チーム内またはチーム外の人と良好な関係を構築し、専門的な知識を用いた検討をすることができる。問題解決,課題達成を目指すグループワークなどを通して、チーム内またはチーム外の人と良好な関係を構築した検討をすることができる。問題解決,課題達成を目指すグループワークなどを通して、チーム内またはチーム外の人と良好な関係を構築した検討をすることができない。
③問題解決に向けたソリューションを提案し、プロトタイプを作成することができる。 問題解決に向けた専門性が高いソリューションを提案し、プロトタイプを作成することができる。 問題解決に向けたソリューションを提案し、プロトタイプを作成することができる。 問題解決に向けたソリューションを提案し、プロトタイプを作成することができない。
④分野横断的能力に関する自分の特性の経年的変化を把握することができ、自己分析ができる。客観的な自己分析をし、自分の成長を確認することができる。客観的な自己分析をすることができる。自己分析をすることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1~3年次で蓄積されてきた「リベラルアーツ」スキルの集大成として、4年次から始まる課題研究ならびに5年次の卒業研究に向けて、デザインシンキング(デザイン思考)を培う。デザインシンキングとは、製品を作り出すプロセスにおいて常にユーザーの視点に立ち、ユーザーの目線で考えることで背景や課題を見つけるものであり、特に重要となるのはユーザーインタビューによって潜在的なニーズを見つけることであるため「ユーザー(依頼者)のニーズを解決する」といった視点を重点的に取り組む。
授業の進め方・方法:
基本的に、グループによるPBL活動を行う。各グループで設定したテーマに基づき、ユーザー目線での問題解決に向けたソリューションを提案・実装することを最終目的とする。グループごとに毎週ディスカッションやソリューションの検討、実装の準備を進め、授業の中間時点では中間発表、終了時点では最終成果プレゼンを実施し、その成果を確認する。4~5グループあたりに1人の教員がアドバイザーを担当し、進行状況や検討内容について相談に乗る。必要に応じて、上級生メンターにもアドバイザーを担当してもらう。毎週の活動については、「活動実施報告書」をグループ担当教員に提出することによって確認する。
注意点:
主体的な活動を前提としているため、積極的な授業参加をお願いします。

取り組みの検証に際しては、
①分野横断的能力アセスメント指標
②依頼者の評価
を用いる。依頼者の評価を高めるためには、製品を作り出すプロセスにおいて常にユーザーの視点に立ち、ユーザーの目線で考えることで背景や課題を見つけることが大事である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、デザインシンキングについて、顧客の要望
2週 「ニーズ」の確認、グループ分け 顧客のニーズを確認する。
3週 グループワーク グループごとに、これまでのリベラルアーツ科目で身につけた知識・スキルを活用しながら検討を進める。
4週 グループワーク グループごとに、これまでのリベラルアーツ科目で身につけた知識・スキルを活用しながら検討を進める。
5週 グループワーク グループごとに、これまでのリベラルアーツ科目で身につけた知識・スキルを活用しながら検討を進める。
6週 グループワーク グループごとに、これまでのリベラルアーツ科目で身につけた知識・スキルを活用しながら検討を進める。
7週 中間発表 これまでの検討内容を発表し、意見交換を行う。
8週 振り返り 中間発表での意見を元に、方向性を確認する。
2ndQ
9週 グループワーク グループごとに、これまでのリベラルアーツ科目で身につけた知識・スキルを活用しながら検討を進める。
10週 グループワーク グループごとに、これまでのリベラルアーツ科目で身につけた知識・スキルを活用しながら検討を進める。
11週 グループワーク グループごとに、これまでのリベラルアーツ科目で身につけた知識・スキルを活用しながら検討を進める。
12週 グループワーク グループごとに、これまでのリベラルアーツ科目で身につけた知識・スキルを活用しながら検討を進める。
13週 グループワーク グループごとに、これまでのリベラルアーツ科目で身につけた知識・スキルを活用しながら検討を進める。
14週 最終発表(1) 報告会を実施し、依頼者から評価を受ける
15週 最終発表(2) 報告会を実施し、依頼者から評価を受ける
16週 振り返り

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3
企業には社会的責任があることを認識している。3
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ依頼者の評価合計
総合評価割合020003050100
基礎的能力0000000
専門的能力0000000
分野横断的能力020003050100