総合理科I

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 総合理科I
科目番号 LK1105 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報通信エレクトロニクス工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「改訂版 化学基礎」 数研出版,「改訂版 化学」 数研出版,「改訂版 新編生物基礎」 東京書籍 /「ニューサポート 新編生物基礎」 東京書籍
担当教員 松上 優,小林 敏夫

到達目標

【化学分野】
化学的な事象・現象についての観察,実験などを行い,自然に対する関心や探究心を高めるための実験からなる教育領域であり,以下を到達目標とする。
・安全に実験が行えるように,薬品や火気の取り扱いなどを理解し,代表的な器具の取り扱い,基本操作(気体発生、ろ過等)ができる。
・中和滴定および電池の実験を適切に行うことができる。
・測定データをもとに必要な計算や考察をしてレポートを作成できる。
【生物分野】
自然の事物・現象に関する観察,実験などを通して,「生物とそれを取り巻く気球環境を中心に,自然の事物・現象について理解し,人間と自然とのかかわりについて考え,自然に対する総合的な見方や考え方を養う」ことを基本目標とし,以下を到達目標とする。
・生物分野と人間生活とのかかわりについて理解することができる。
・自然,環境,科学技術に対する興味・関心を高める教育領域である,ライフサイエンスの立場から,「ものづくり」で必要となる環境への配慮ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
安全実験の基礎知識として安全防具の使用法,薬品の取り扱い,火気の取り扱い,整理整頓を行うことができる。また,事故が起きた際に適切な対処ができる。実験の基礎知識として安全防具の使用法,薬品の取り扱い,火気の取り扱い,整理整頓を知っている。また,事故が起きた際に適切な対処法を知っている。実験の基礎知識として安全防具の使用法,薬品の取り扱い,火気の取り扱い,整理整頓を行うことができない。また,事故が起きた際に適切な対処ができない。
レポート作成化学実験に対する適切な測定と測定値の取り扱いができる。有効数字の概念・測定器具の精度が理解できる。レポート作成の手順を理解し,レポートを作成できる。化学実験に対する適切な測定と測定値の取り扱いを知っている。有効数字の概念・測定器具の精度が理解できる。レポート作成の手順を理解し,レポートを作成する方法を知っている。化学実験に対する適切な測定と測定値の取り扱いができない。有効数字の概念・測定器具の精度が理解できない。レポート作成の手順を理解し,レポートを作成できない。
基本操作ガラス器具の取り扱いができる。基本的な実験器具に関して,目的に応じて選択し,正しく使うことができる。試薬の調整ができる。代表的な気体の発生の実験ができる。代表的な無機化学反応により沈殿を作り,ろ過ができる。ガラス器具の取り扱いを知っている。基本的な実験器具に関して,目的に応じて選択することができる。試薬の調整法を知っている。代表的な気体の発生の実験を知っている。代表的な無機化学反応を知っている。ガラス器具の取り扱いができない。基本的な実験器具に関して,目的に応じて選択し,正しく使うことができない。試薬の調整ができない。代表的な気体の発生の実験ができない。代表的な無機化学反応により沈殿を作り,ろ過ができない。
生物の多様性と共通性地球上の生物の多様性について理解して,説明できる。生物の共通性と進化の関係について理解して,説明できる。生物に共通する性質を理解して,説明できる。地球上の生物の多様性について理解している。生物の共通性と進化の関係について理解している。生物に共通する性質を理解している。地球上の生物の多様性について理解していない。生物の共通性と進化の関係について理解していない。生物に共通する性質を理解していない。
地球上の植生森林の階層構造を理解し,森林・草原・荒原の違いについて説明できる。植生を理解し,その仕組みについて説明できる。世界のバイオームとその分布について説明できる。日本のバイオームの水平分布,垂直分布について説明できる。森林の階層構造を理解し,森林・草原・荒原の違いについて理解している。植生の遷移について説明でき,その仕組みについて理解している。世界のバイオームとその分布について理解している。日本のバイオームの水平分布,垂直分布について理解している。森林の階層構造を理解し,森林・草原・荒原の違いについて理解していない。植生の遷移について説明でき,その仕組みについて理解していない。世界のバイオームとその分布について理解していない。日本のバイオームの水平分布,垂直分布について理解していない。
生態系生態系の構成要素とその関係について説明できる。生態ピラミッドについて説明できる。生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。生態系の構成要素とその関係を理解している。生態ピラミッドについて理解している。生態系における炭素の循環とエネルギーの流れを理解している。生態系の構成要素とその関係について説明できない。生態ピラミッドについて説明できない。生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できない。
人間活動と地球環境の保全熱帯林の減少と生物多様性の喪失について理解し,説明できる。有害物質の生物濃縮について理解し,説明できる。地球温暖化の問題点,原因と対策について理解し,説明できる。熱帯林の減少と生物多様性の喪失について理解している。有害物質の生物濃縮について理解している。地球温暖化の問題点,原因と対策について理解している。熱帯林の減少と生物多様性の喪失について理解していない。有害物質の生物濃縮について理解していない。地球温暖化の問題点,原因と対策について理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
【化学分野】
(1)安全
  器具・薬品・火気の取り扱いなどを理解し,安全に実験を行うことができる。
(2)レポート作成
  測定データをもとに必要な計算や考察をしてレポートを作成できる。
(3)基本操作
  基本的な実験器具に関して,目的に応じて選択し正しく使うことができる。
  試薬の調整ができる。
【生物分野】
(1)生物の共通性と多様性
  地球上の生物が多様であり,かつ共通性があることを理解する。
(2)地球上の植生,生態系
  地球には様々なバイオームがあることを知り,その成因について理解する。
  生態系の成り立ちについて理解する。
(3)人間活動と地球環境の保全
  人間活動と地球環境の保全について考えることができる。
授業の進め方・方法:
本科目の化学分野は実験を行うための安全教育・実験レポート作成について講義を行う。生物分野は教科書に従い講義を中心に進める。
注意点:
1単位 30時間 (後期:1コマ)
化学分野は主に実験に関する内容なので,座学の内容をしっかり自学自習すること。
生物分野は座学のため授業内容を問題集を利用して自学自習すること。
試験の成績が60点に達しない場合は,再試験を行なうことがある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス / 安全 ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。
2週 基本操作(実験) ガラス器具の取り扱いができる。
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。
試薬の調製ができる。
代表的な気体の発生の実験ができる。
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。
3週 レポート作成 測定と測定値の取り扱いができる。
有効数字の概念・測定器具の精度が理解できる。
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。
4週 中和滴定(実験) 中和反応がどのような反応であるか説明できる。また、中和滴定の計算ができる。
5週 ダニエル電池(実験) ダニエル電池についてその反応が説明できる。
6週 気体の法則(1) ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。
7週 気体の法則(2) 気体の状態方程式が説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 生物の多様性と共通性(1) 地球上の生物の多様性について理解している。
10週 生物の多様性と共通性(2) 生物の共通性と進化の関係について理解している。
生物に共通する性質について理解している。
11週 地球上の植生(1) 森林の階層構造を理解し、森林・草原・荒原の違いについて理解している。
植生の遷移について説明でき、そのしくみについて理解している。
12週 地球上の植生(2) 世界のバイオームとその分布について理解している。
日本のバイオームの水平分布、垂直分布について理解している。
13週 生態系(1) 生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。
14週 生態系(2) 生態ピラミッドについて理解している。
生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。
15週 人間活動と地球環境の保全 熱帯林の減少と生物多様性の喪失について理解している。
有害物質の生物濃縮について理解している。
地球温暖化の問題点、原因と対策について理解している。
16週 定期試験答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。2後1,後6
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。2後7
ダニエル電池についてその反応を説明できる。2後5
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3後1
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3後1
測定と測定値の取り扱いができる。3後3
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3後3
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3後3
ガラス器具の取り扱いができる。3後2
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3後2
試薬の調製ができる。3後2
代表的な気体発生の実験ができる。3後2
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。3後2
ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス地球上の生物の多様性について説明できる。3後9
生物の共通性と進化の関係について説明できる。3後10
生物に共通する性質について説明できる。3後10
植生の遷移について説明でき、そのしくみについて説明できる。3後11
世界のバイオームとその分布について説明できる。3後12
日本のバイオームの水平分布、垂直分布について説明できる。3後12
生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。3後13
生態ピラミッドについて説明できる。3後14
生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。3後14
熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。3後15
有害物質の生物濃縮について説明できる。3後15
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。3後15

評価割合

試験(生物分野)実験・実験レポート(化学分野)合計
総合評価割合5050100
基礎的能力5050100
専門的能力000
分野横断的能力000