| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
伝送線路の基礎 | 電信方程式を導き,その解として電圧と電流を求め,伝送線路における電圧と電流の伝搬特性(分布定数理論)を理解できる.
また,伝送特性を示す諸量(波長,速度,伝搬定数,特性インピーダンス,反射係数など)の物理的意味を理解し,線路の特性評価や設計に利用することができる. | 伝送線路の電圧と電流を波動として理解し,集中定数線路との違いを定性的に説明できる.
そして,与えられた条件から伝送特性を示す諸量(波長,速度,伝搬定数,特性インピーダンス,反射係数など)を計算して,線路の伝搬特性を定量的に説明できる. | 分布定数理論,つまり伝送線路の電圧と電流を波動として理解することができない.
伝送特性を示す諸量(波長,速度,伝搬定数,特性インピーダンス,反射係数など)の式が与えられても,その物理的意味が分からず,伝送特性の評価に利用することができない. |
電磁波の基礎
| Maxwellの方程式から波動方程式を導き,その解として平面波の数式表現を導くことができる.そして,平面波の数式表現から電波の伝搬に関する基本的性質(媒質定数,波長,速度,偏波,ポインチング電力)を定量的に説明できる.
また,各種媒質(真空,誘電体,導体,完全導体)中での平面波の伝搬特性(の違い)を理解できる. | 電波を電磁波つまり電界と磁界の振動を伴う波動として理解し,平面波の数式表現から,電波の伝搬に関する基本的性質(媒質定数,波長,速度,偏波,ポインチング電力)の意味を説明することができる.
また,各種媒質(真空,誘電体,導体,完全導体)における平面波の伝搬特性(の違い)を定性的に説明できる. | 電磁波(電波)を電界と磁界の振動を伴う波動として理解できない.また,電波の伝搬に関する基本的性質(媒質定数,波長,速度,偏波,ポインチング電力)の数式表現が与えられても,その伝搬特性の評価に利用できない.各種媒質(真空,誘電体,導体,完全導体)の媒質定数による違いを理解していない. |
給電線と整合回路 | 平行2線式線路及び同軸線路の伝送特性を電圧電流とともに電波の伝搬から説明することができる.また,整合回路の働きを理解し,集中定数整合回路やバランの仕組みを説明できる.導波管における電波の伝送特性を定量的に説明できる. | 平行2線式線路及び同軸線路の伝送特性を電圧と電流の伝搬から説明できる.また,整合回路の働きを知り,集中定数整合回路における整合条件を導くことができる.また,導波管の構造を説明できる. | 平行2線式線路及び同軸線路の伝搬特性として特性インピーダンス及び速度)を説明することができない.集中定数整合回路における整合条件を導くことができない. |
アンテナの基礎 | 線状アンテナ上での電流分布を理解し,各種線状アンテナからの電波放射を理解できる.
実効長や利得などアンテナの特性や性能を表す諸量について,その量を定義する必要性を理解し,アンテナの特性評価をすることができる. | ダイポールアンテナからの電波放射を理解し,その応用として半波長アンテナやλ/4垂直接地アンテナの電波放射を説明できる.
実効長や利得などアンテナの特性や性能を表す諸量を与えられたパラメータから計算できる. | ダイポールアンテナや半波長アンテナなど基本的な線状アンテナからの電波放射の仕組みを説明することができない.
実効長や利得などアンテナの特性や性能を表す諸量の数式表現が与えられても,アンテナの特性評価に利用することができない. |
アンテナの実際と高周波計測 | 代表的なアンテナの動作機構や放射特性を自ら調べることができる.また,各種アンテナの分類を通して,アンテナの特性を俯瞰的に把握できる.
アンテナの利得や指向性パターンの計測法を通して,高周波計測の独自性を理解できる. | 授業で取り上げるアンテナに対してその動作機構や放射特性を説明できる.また,アンテナの動作機構や放射特性からアンテナが分類されることを説明できる.
アンテナの利得や指向性パターンの計測など高周波計測の具体例に関する知識がある. | 授業で取り上げるアンテナに対してその動作機構や放射特性を説明できない.また,アンテナの動作機構や放射特性による分類が理解できない.
伝送線路やアンテナの特性(利得や指向性パターン)など,高周波計測の独自性が理解できない. |
無線通信システムと電波伝搬 | 無線通信の基本的なシステム構成を説明できる.電波の各種伝搬様式を理解し,電波伝搬への応用を説明できる. | 無線通信の基本的なシステム構成例の説明ができる.電波の各種伝搬様式の違いを説明できる. | 電波の各種伝搬様式(フリスの伝搬公式,地上波伝搬,対流圏伝搬,電離層伝搬)が理解できてない. |