ディジタルシステム

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 ディジタルシステム
科目番号 TE1510 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報通信エレクトロニクス工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 FPGAプログラミング大全[Xilinx編]【第2版】小林優著,秀和システム
担当教員 本木 実

到達目標

ディジタルシステムは,今日,身近に広く普及している.解説による理解と演習による体験を併せて身につける.
①HDLを用いて基本的なディジタル回路を設計しFPGAボードに実装できる.
②ディジタル回路設計開発ツールを使うことができる.
③ディジタル回路検証について理解し説明できる.
④Hw/Sw協調設計によるディジタルシステム回路を設計,実装できる.
⑤各種ディジタルインターフェース技術について理解し,説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
HDLによるディジタルシステム設計HDLを用いて基本的なディジタル回路を自分で設計し,FPGAボードに実装できる.HDLを用いて基本的なディジタル回路をテキストに従って設計し,FPGAボードに実装できる.HDLを用いて基本的なディジタル回路をテキストに従って設計,FPGAボードに実装することができない.
ディジタル回路設計開発ツールディジタル回路設計開発ツールを応用的に使うことができる.ディジタル回路設計開発ツールを使うことができる.ディジタル回路設計開発ツールを使うことができない.
ディジタル回路検証ディジタル回路検証について詳しく理解し説明できる.ディジタル回路検証について理解し説明できる.ディジタル回路検証について理解し説明できない.
Hw/Sw協調設計Hw/Sw協調設計によるディジタルシステムの回路を自分で設計,実装できるHw/Sw協調設計によるディジタルシステム回路をテキストに従って設計,実装できる.Hw/Sw協調設計によるディジタルシステム回路をテキストに従って設計,実装できない.
各種ディジタルインターフェースI2C,SPI,Ethernetなどの汎用ディジタルインターフェース技術について詳細に理解し,詳しく具体的に説明できる.I2C,SPI,Ethernetなどの汎用ディジタルインターフェース技術について理解し,説明できる.I2C,SPI,Ethernetなどの汎用ディジタルインターフェース技術について説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
IoT 社会の到来とともに,近年非常に需要が高まっているソフトウエアとハードウエア接続技術の要である各種ディジタルシステム,ディジタル制御システムについて解説する.まず,HDLとFPGAによるディジタルシステムの回路設計について,回路設計ツールを用いて演習する.設計した回路の検証についても理解し,実践する.次にHw/Sw協調設計として,Zynqプロセッサを用いたシステムについて演習を行う.シリアル通信としてI2C,SPI,Ethernetなどの各種汎用のディジタルインターフェース技術について学習する.
※実務との関係
実務で必要な科学的なデバッグ能力および設計能力をつけるため,「理解演習」と「設計演習」を意識して区別して演習課題とする.
授業の進め方・方法:
本科目は,計算機工学,計算機工学Ⅱ,ディジタル設計の流れの科目の最後の科目に相当し,これら全科目の応用的な位置づけとなる.
講義,演習,レポートを通じ理解を深める.教科書について講義により,理解を深める.また,演習により,実際にディジタル回路設計,論理合成ツールによるプロジェクトを作成・実行することによって,実装技法も学ぶ.
定期試験と平常点(講義中の課題,レポート)で評価する.定期試験(60%),平常点(40%)を総合して総合評価とする。総合評価の60%以上を合格基準とする。
注意点:
本科目は,幅広いディジタルシステムの基礎と一部の応用とを学ぶ.各自,興味と問題意識を持った自主的な取り組みにより,理解と創造性が培われる.質問は,講義中はもちろん,教員室,電子メールなどでも受け付ける. 
規定授業時間数は60時間である.90分の授業に対して放課後・家庭で90分程度の自学自習が求められる.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 本科目の全体の概要を理解できる.
2週 HDLによるディジタルシステム設計(1) ディジタル回路設計開発ツールの概要,ディジタル回路設計開発工程を理解する.プロジェクトを作成できる.
3週 HDLによるディジタルシステム設計(2) LED点滅回路プロジェクトを作成し,実装できる.
4週 HDLによるディジタルシステム設計(3) LED点滅回路プロジェクトを作成し,実装できる.
5週 HDLによるディジタルシステム設計(4) LED点滅回路,速度変更のプロジェクトを作成,実装できる.
6週 HDLによるディジタルシステム設計(5) LED点滅回路,速度変更のプロジェクトを作成,実装できる.
7週 HDLによるディジタルシステム設計(6) PC用ディスプレイへパターンを表示するプロジェクトを作成し,実装できる.
8週 HDLによるディジタルシステム設計(7) PC用ディスプレイへパターンを表示するプロジェクトを作成し,実装できる.
2ndQ
9週 中間試験
10週 HDLによるディジタルシステム設計(8) 基本的な組み合わせ回路,順序回路に関する任意のプロジェクトを作成し,実装できる.
11週 HDLによるディジタルシステム設計(9) シミュレーションによる検証について理解し,実施できる.
12週 HDLによるディジタルシステム設計(10) シミュレーションによる検証について理解し,実施できる.
13週 HDLによるディジタルシステム設計(11) シミュレーションによる検証について理解し,実施できる.
14週 Hw/Sw協調設計によるディジタルシステム設計(1) Zynqプロセッサについて理解し説明できる.
15週 定期試験
16週 答案返却 試験の解答と解説を行い正答できなかった問題について正しく理解する.
後期
3rdQ
1週 Hw/Sw協調設計によるディジタルシステム設計(2) Zynqシステムの開発手順について理解し説明できる.
LED点滅制御プロジェクトをVivado,Vitisを用いて実装できる
2週 Hw/Sw協調設計によるディジタルシステム設計(3) Zynqシステムの開発手順について理解し説明できる.
LED点滅制御プロジェクトをVivado,Vitisを用いて実装できる
3週 Hw/Sw協調設計によるディジタルシステム設計(4) Zynqシステムの開発手順について理解し説明できる.
LED点滅制御プロジェクトをVivado,Vitisを用いて実装できる
4週 Hw/Sw協調設計によるディジタルシステム設計(5) Zynqシステムのタイマー割込みプロジェクトをVivado,Vitisを用いて実装できる.
5週 Hw/Sw協調設計によるディジタルシステム設計(6) Zynqシステムのタイマー割込みプロジェクトをVivado,Vitisを用いて実装できる.
6週 Hw/Sw協調設計によるディジタルシステム設計(7) Zynqシステムのグラフィック表示回路プロジェクトをVivado,Vitisを用いて実装できる.
7週 Hw/Sw協調設計によるディジタルシステム設計(8) Zynqシステムのグラフィック表示回路プロジェクトをVivado,Vitisを用いて実装できる.
8週 中間試験
4thQ
9週 Hw/Sw協調設計によるディジタルシステム設計(9) Zynqシステムのグラフィック表示回路プロジェクトをVivado,Vitisを用いて実装できる.
10週 各種ディジタルインターフェース(1) I2C,SPI,Ethernetなどの汎用ディジタルインターフェース技術について理解し,説明できる.
11週 各種ディジタルインターフェース(2) I2C,SPI,Ethernetなどの汎用ディジタルインターフェース技術について理解し,説明できる.
12週 各種ディジタルインターフェース(3) I2C,SPI,Ethernetなどの汎用ディジタルインターフェース技術について理解し,説明できる.
13週 各種ディジタルインターフェース(4) I2C,SPI,Ethernetなどの汎用ディジタルインターフェース技術について理解し,説明できる.
14週 各種ディジタルインターフェース(5) I2C,SPI,Ethernetなどの汎用ディジタルインターフェース技術について理解し,説明できる.
15週 定期試験
16週 答案返却 試験の解答と解説を行い正答できなかった問題について正しく理解する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオ合計
総合評価割合6040000100
基礎的能力302000050
専門的能力302000050
分野横断的能力000000