コミュニケーション装置工学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 コミュニケーション装置工学
科目番号 TE507 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報通信エレクトロニクス工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 一之瀬 優,「一陸技 無線工学A【無線機器】完全マスター,第3版」,情報通信振興会/横山・吉川,「1・2陸技受験教室2 無線工学A」,東京電機大学出版局,「無線従事者国家試験問題集 第1級陸上無線技術士」,電気通信振興会
担当教員 西山 英治

到達目標

現在用いられている様々な通信システムについて,
1. システムを構成する基本的な原理・技術を理解し説明できる.
2. システム内の通信機器に使用される回路の動作原理を説明できる.
3. 通信機器の測定に使用される機器の原理および使用法について理解し説明できる.
4. 有線通信システムの概要を説明できる.
ことを目標とする.システムや回路の仕組みをきちんと理解することを目標とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
多重通信方式 デジタル無線伝送・FDM方式,TDM方式の仕組みについて理解し,説明できる. ・各種デジタル変調方式を説明し,計算ができる. ・符号間干渉とフィルタ,伝送品質の評価,誤り検出と誤り訂正について特徴なども含め説明できる. ・多元接続,中継方式について理解し,説明できる. ・FDM方式,TDM方式の仕組みについて理解し,説明できる. ・各種デジタル変調方式の原理を理解し,説明できる. ・符号間干渉とフィルタ,伝送品質の評価,誤り検出と誤り訂正について理解し,説明できる. ・多元接続,中継方式について理解できる. ・FDM方式,TDM方式を知らない. ・各種デジタル変調方式の原理を知らない. ・符号間干渉,伝送品質,誤り検出,誤り訂正などを知らない. ・多元接続,中継方式を知らない.
放送用送受信機・AM,FMステレオ放送,FM多重放送について,特徴なども含め説明できる. ・地上デジタルテレビジョン放送,衛星放送について,原理等を数式を用いて理解できる. ・AM,FMステレオ放送,FM多重放送について理解し,説明できる. ・地上デジタルテレビジョン放送,衛星放送について,説明できる.・AM,FMステレオ放送,FM多重放送について知らない. ・地上デジタルテレビジョン放送,衛星放送について知らない.
衛星通信 航行支援システム ・衛星通信の特徴,衛星通信回線のネットワーク構成について,特徴等も含め説明できる. ・衛星通信の多元接続,衛星中継器(トランスポンダ)について説明し,数式による計算もできる. ・測位システム,レーダについて説明でき,数式で問題を解くことができる. ・航空支援システム,GMDSSについて,特徴等も含め説明できる. ・衛星通信の特徴,衛星通信回線のネットワーク構成について理解し,説明できる. ・衛星通信の多元接続,衛星中継器(トランスポンダ)について理解し,説明できる. ・測位システム,レーダの仕組みについて理解し,説明できる. ・航空支援システム,GMDSSの仕組みについて理解し,説明できる・衛星通信の特徴,衛星通信回線のネットワーク構成について知らない. ・衛星通信の多元接続,衛星中継器(トランスポンダ)について知らない. ・測位システム,レーダについて知らない. ・航空支援システムについて知らない
測定用機器 測 定・測定信号源,周波数カウンタについて理解し,説明できる. ・スペクトラムアナライザ,FFTアナライザ,ネットワークアナライザについて説明でき,数式による計算もできる. ・送信機・受信機の測定について説明でき,評価もできる. ・データ伝送品質の測定について説明でき,評価もできる.・測定信号源,周波数カウンタについて理解し,説明できる. ・スペクトラムアナライザ,FFTアナライザ,ネットワークアナライザについて理解し,説明できる. ・送信機・受信機の測定について理解し,説明できる. ・データ伝送品質の測定について理解し,説明できる.・測定信号源,周波数カウンタについて知らない. ・スペクトラムアナライザ,FFTアナライザ,ネットワークアナライザについて知らない. ・送信機・受信機の測定について知らない. ・データ伝送品質の測定について知らない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気通信システムで使用される様々な通信機器,およびこれらで構成される通信システムについて学習する.通信システムとしてはマイクロ波通信,移動体通信,衛星通信,テレビジョン放送,航行援助無線などがある.本講義では,これらのシステムを構成する技術や使用される回路について解説する.また,これらで使用される通信装置の測定法および測定機器についても解説する.
授業の進め方・方法:
・基本的に,講義形式で行う.
・教科書をよく読み,国家試験の問題も参考に課題を解いてみること.
・本科目は,各種の通信システムがどのように構成されているか,またどのような原理で動いているかを知ることができる.通信系の仕事に従事したい学生にはぜひ受講して欲しい.
・評価は,授業の都度提出する課題と年4回のレポートで評価する.
注意点:
・本科目は90分の授業に対して放課後・家庭で90分程度の自学自習が求められます.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 講義概要,評価基準の説明 講義概要,評価基準を理解する.
2週 FDM通信方式 FDM方式の仕組みについて理解し.説明できる.
3週 TDM通信方式 TDM方式の仕組みについて理解し.説明できる.
4週 ASK,FSK変調方式 ASK,FSK変調方式の原理を理解し,方式の説明ができる.
5週 PSK,QPSK,QAM通信方式 PSK,QPSK,QAM変調方式の原理を理解し,方式の説明ができる.
6週 SS変調方式 SS変調方式の原理を理解し,方式の説明ができる.
7週 ベースバンド伝送方式 符号間干渉とフィルタ,伝送品質の評価,誤り検出と誤り訂正について理解し,説明できる.
8週 中間試験 学習した内容について,理解できているかを確認する.
2ndQ
9週 各種多元接続,中継方式 多元接続,中継方式について理解し,説明できる.
10週 マイクロ波中継方式 多元接続,中継方式について理解し,説明できる.
11週 衛星通信方式概要 衛星通信の仕組み,特徴について理解し,説明できる.
12週 衛星通信回線の多元接続方式 衛星通信回線の多元接続方式について理解し,説明できる.
13週 衛星通信回線設計,衛星中継器 衛星通信回線設計,衛星中継器(トランスポンダ)について理解し,説明できる.
14週 FMステレオ放送,多重放送 AM,FMステレオ放送,FM多重放送について理解し,説明できる.
15週 期末試験
16週 答案返却
後期
3rdQ
1週 地デジサービス概要 地上デジタルテレビジョン放送について理解し,説明できる.
2週 OFDM通信方式 OFDMについて理解し,説明できる.
3週 衛星放送 衛星放送について理解し,説明できる.
4週 測位システム 測位システムについて理解し,説明できる.
5週 レーダ レーダについて理解し,説明できる.
6週 航空支援システム 航空支援システム,GMDSSについて理解し,説明できる.
7週 オシロスコープ オシロスコープについて理解し,説明できる
8週 中間試験 学習した内容について,理解できているかを確認する.
4thQ
9週 信号発生器,周波数カウンタ 測定信号源,周波数カウンタについて理解し,説明できる.
10週 スペクトラムアナライザ,FFTアナライザ スペクトラムアナライザ,FFTアナライザについて理解し,説明できる.
11週 ネットワークアナライザ,Sパラメータ ネットワークアナライザについて理解し,説明できる.
Sパラメータについて理解し,説明できる
12週 送信機測定 送信機の測定について理解し,説明できる.
13週 受信機測定 受信機の測定について理解し,説明できる.
14週 データ伝送品質測定 アイパターン,ジッタなどのデータ伝送品質の測定について理解し,説明できる.
15週 期末試験
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。2
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。2
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。2

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合01000000100
基礎的能力0000000
専門的能力01000000100
分野横断的能力0000000