応用数学II

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 応用数学II
科目番号 TE515 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報通信エレクトロニクス工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材
担当教員 石原 秀樹

到達目標

この授業では、3年次までのベクトル、行列の計算の内容をさらに深めるために、現代数学で多用される線形空間の概念を導入し、行列の標準化、内積空間を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
線形空間・線形写像線形空間・線形写像を理解し、基底・行列表示・核・像の計算ができ応用できる。線形空間・線形写像を理解し、基底・行列表示・核・像の計算ができる。線形空間・線形写像を理解し、基底・行列表示・核・像の計算ができない。
固有値・行列の標準化固有値・行列の標準化を理解し応用できる。固有値・行列の標準化を理解し計算できる。固有値・行列の標準化を理解し計算できない。
内積空間と正規直交系・直交変換内積空間と正規直交系・直交変換を理解し応用できる。内積空間と正規直交系・直交変換を理解し計算できる。内積空間と正規直交系・直交変換を理解し計算できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
3年次までのベクトル、行列の計算の内容をさらに深めるために、線形空間を定義し、行列の標準化、内積空間を学習する。
授業の進め方・方法:
授業は、教科書の単元に従い、基本事項を解説した後、ピア・ラーニングによって、問題演習を行う。
注意点:
本科目の到達度レベルは、標準的な学生が30時間の自学自習を要するものとする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ベクトルの演算と内積 ベクトルの演算、内積について理解し、計算ができる。
2週 行列の演算、連立1次方程式と消去法 行列の演算、連立1次方程式と消去法について理解し、計算ができる。
3週 逆行列、行列式 逆行列、行列式について理解し、計算ができる。
4週 行列の正則性、ベクトルの線形独立・線形従属 行列の正則性、ベクトルの線形独立・線形従属について理解し、計算ができる。
5週 数線形空間、線形独立 数線形空間、線形独立について理解し、計算ができる。
6週 固有値と固有ベクトルの定義と性質、行列の対角化 固有値と固有ベクトルの定義と性質、行列の対角化について理解し、計算ができる。
7週 演習 具体的な問題演習により復習する。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 集合、一般の線形空間 集合、一般の線形空間について理解し、計算ができる。
10週 基底、基底の変換 一般の線形空間における基底、基底の変換について理解し、計算ができる。
11週 線形写像、線形変換 線形写像、線形変換について理解し、計算ができる。
12週 部分空間の定義、部分空間と基底と次元 部分空間の定義、部分空間と基底と次元について理解し、計算ができる。
13週 線形写像と部分空間 線形写像と部分空間について理解し、計算ができる。
14週 基底の変換、変換行列 基底の変換、変換行列について理解し、計算できる。
15週 演習 具体的な問題演習により復習する。
16週 前期定期試験および答案返却
後期
3rdQ
1週 固有値と固有空間 固有値と固有空間について理解し、計算できる。
2週 一般固有空間 一般固有空間について理解し、計算できる。
3週 固有多項式とCayley-Hamiltonの定理 固有多項式とCayley-Hamiltonの定理について理解し、計算できる。
4週 最小多項式 最小多項式について理解し、計算できる。
5週 べき零変換とその標準化 べき零変換とその標準化について理解し、計算できる。
6週 ジョルダン標準形 ジョルダン標準形について理解し、計算できる。
7週 演習 具体的な問題演習により復習する。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 内積、内積空間 内積、内積空間について理解し、計算できる。
10週 複素数線形空間の定義と性質、C^nにおける内積 複素数線形空間の定義と性質、C^nにおける内積について理解し、計算できる。
11週 正規直交基底、直交補空間 正規直交基底、直交補空間について理解し、計算ができる。
12週 エルミート行列、ユニタリ行列 エルミート行列、ユニタリ行列について理解し、計算できる。
13週 エルミート行列のユニタリ行列による対角化 エルミート行列のユニタリ行列による対角化について理解し、計算できる。
14週 対称行列の直交行列による対角化 対称行列の直交行列による対角化について理解し、計算ができる。
15週 演習 具体的な問題演習により復習する。
16週 後期定期試験および答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3前2
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3前3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3前3
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3前5
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3前5
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3

評価割合

試験課題その他合計
総合評価割合504010100
基礎的能力30201060
専門的能力2020040
分野横断的能力0000