応用数学I

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 応用数学I
科目番号 0102 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報通信エレクトロニクス工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 高遠節夫他「新微分積分II」「新微分積分II問題集」(大日本図書)・「線形空間における射影」に関しては資料を配布
担当教員 山崎 充裕,菊池 耕士,教務係 (または非常勤講師)

到達目標

2変数関数の偏微分、2重積分、2重積分の変数変換、線形空間における射影の概念に関する基本的な概念を理解し、基本的な計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目12変数関数の偏微分に関する概念について、幾何学的解釈を用いて説明することができる。2変数関数の偏微分に関する基本的な計算をすることができる。2変数関数の偏微分に関する基本的な計算をすることができない。
評価項目22重積分に関する概念について、幾何学的解釈を用いて説明することができる。2重積分に関する基本的な計算をすることができる。2重積分に関する基本的な計算をすることができない。
評価項目32重積分の極座標変換や変数変換について、幾何学的解釈を用いて説明することができる。2重積分の極座標や変数変換に関する基本的な計算をすることができる。2重積分の極座標や変数変換に関する基本的な計算をすることができない。
評価項目4線形空間における射影の概念について、幾何学的解釈を用いて説明することができる。線形空間における射影の概念に関する基本的な計算ができる。線形空間における射影の概念に関する基本的な計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
3年次までに既習の内容について理解していることを前提とし、偏微分、重積分、線形空間における射影の概念について学習する。
授業の進め方・方法:
教科書の単元に従い、基本事項を解説した後、ピア・ラーニングによる問題演習を行う。
理解不明な部分については、友人や授業担当者に質問すること。
毎回、前回の内容に関する確認テストを行う。
注意点:
本科目の未到達度レベルは、基本的な計算問題(教科書の例題や問と同程度の問題)が正解できないこととする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 2変数関数 2変数関数の特徴を定義域、値域、極限、連続の概念を用いて調べることができる。
2週 偏導関数 偏導関数の概念を幾何学的解釈を用いて説明し、計算することができる。
3週 全微分 全微分可能の概念を説明し、曲面の接平面の方程式を求めることができる。
4週 合成関数の微分法 偏微分の意味を説明し、合成関数の導関数を求めることができる。
5週 高次偏導関数 高次偏導関数を求めることができる。
6週 問題演習
7週 問題演習
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 極大・極小 2変数関数の極大、極小の概念を幾何学的解釈を用いて説明し、求めることができる。
10週 陰関数の微分法 陰関数の微分を幾何学的解釈を用いて説明し、計算することができる。
11週 条件つき極値問題 条件付き極値を幾何学的解釈を用いて説明し、求めることができる。
12週 包絡線 包絡線の概念を幾何学的解釈を用いて説明し、方程式を求めることができる。
13週 2重積分の定義 2重積分の定義、2重積分の性質を、幾何学的解釈を用いて説明することができる。
14週 2重積分の計算(1) 2重積分の値を求めることができる。
15週 問題演習
16週 答案返却 前期定期試験の答案を返却する。
後期
3rdQ
1週 2重積分の計算(2) 2重積分の値を求めることができる。
2週 極座標による2重積分 極座標による2重積分を求めることができる。
3週 変数変換 変数変換を用いて、2重積分を求めることができる。
4週 広義積分 広義積分を計算することができる。
5週 2重積分のいろいろな応用 2重積分を用いて、曲面積、平均、重心を求めることができる。
6週 3重積分 3重積分を計算することができる。
7週 問題演習
8週 後期中間試験
4thQ
9週 行列に関する基本事項(1) 行列の基本変形を用いて同次連立1次方程式Ax=0(Aは正方行列)の解を求めることができる。
10週 行列に関する基本事項(2) 拡大係数行列の行に関する基本変形を施す(消去法)ことにより連立1次方程式の解を求めることができる。
11週 数ベクトルの線形独立と直交性 Gram-Schmidtの直交化法を用いて正規直交基底を求めることができる。また、部分空間への射影を用いて説明することができる。
12週 実対称行列の対角化 実対称行列の対角化を求めることができる。また、部分空間への射影を用いて説明することができる。
13週 解空間 同次連立方程式の解空間の次元と1組の基本解を求めることができる。
14週 部分空間の基底と次元 部分空間の基底と次元を求めることができる。
15週 問題演習
16週 答案返却 後期定期試験の答案を返却する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3

評価割合

定期試験確認テスト合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100
専門的能力000
分野横断的能力000