1.コンピュータのハードウェアに用いられる論理回路の基本動作が理解でき,コンピュータの基本構成および処理の基礎的流れを把握し,コンピュータを動作させるために必要な機械語のプログラムができる.
2.仮想コンピュータを用いたシミュレーションにより,アセンブラ言語の必要性と機械語への変換,各種レジスタ,フラグレジスタなどの基礎的な計算機構成の仕組みと操作ができる.
3.論理集積回路を用いた計算機の設計と回路シミュレータによる検証ができる.
概要:
ハードウェア記述言語に(Verilog-HDL)によるディジタル回路の設計について学ぶ.まずVerilogの基本文法から回路記述について学ぶ.次に,コンピュータの基本構成,各回路の動作原理,教育用の小規模な仮想コンピュータにより計算機のアーキテクチャの実例を解説する.この仮想コンピュータを題材に,Verilogを用いて設計演習を行う.
授業の進め方・方法:
関連科目 本科目は3年で使い方を学んだマイクロコンピュータが実際にどのように作られているかを学ぶ.5年時のディジタルシステムに続く科目である.
定期試験では,試験期毎に学習した内容について試験する.試験毎に,基礎的問題から応用問題までを出題する.適宜課題を出し,レポートを提出させる.10%を上限としてレポート点を総合評価に含める.4回の定期試験毎の評価平均を年間総合評価とする. 60点以上の評点で目標達成とする.
注意点:
1単位当たり20時間の自学自習を要する.自学自習時間相当の課題を課す.
質問は授業中でも教員室でも随時受け付ける.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
本授業の概要,学習の進め方,本科目の評価法などの全体的ガイダンスを行う.
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2週 |
ハードウェア記述言語の学習(1)Verilogの基本文法 |
ハードウェア記述言語について理解し,簡単なデジタル回路の設計ができる.
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3週 |
ハードウェア記述言語の学習(2)組み合わせ回路の記述 |
ハードウェア記述言語について理解し,簡単なデジタル回路の設計ができる.
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4週 |
ハードウェア記述言語の学習(2)組み合わせ回路の記述 |
ハードウェア記述言語について理解し,簡単なデジタル回路の設計ができる.
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5週 |
ハードウェア記述言語の学習(3)フリップフロップと応用回路の記述 |
ハードウェア記述言語について理解し,簡単なデジタル回路の設計ができる.
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6週 |
ハードウェア記述言語の学習(3)フリップフロップと応用回路の記述 |
ハードウェア記述言語について理解し,簡単なデジタル回路の設計ができる.
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7週 |
ハードウェア記述言語の学習(4)同期式順序回路の記述 |
ハードウェア記述言語について理解し,簡単なデジタル回路の設計ができる.
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8週 |
ハードウェア記述言語の学習(4)同期式順序回路の記述 |
ハードウェア記述言語について理解し,簡単なデジタル回路の設計ができる.
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2ndQ |
9週 |
中間試験 |
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10週 |
ハードウェア記述言語の学習(5)Verilog HDLで複雑なシステムを表記する方法 |
ハードウェア記述言語について理解し,簡単なデジタル回路の設計ができる.
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11週 |
ハードウェア記述言語の学習(5)Verilog HDLで複雑なシステムを表記する方法 |
ハードウェア記述言語について理解し,簡単なデジタル回路の設計ができる.
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12週 |
ハードウェア記述言語の学習(6)Verilog HDLとシミュレーション |
ハードウェア記述言語について理解し,簡単なデジタル回路の設計ができる.
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13週 |
ハードウェア記述言語の学習(6)Verilog HDLとシミュレーション |
ハードウェア記述言語について理解し,簡単なデジタル回路の設計ができる.
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14週 |
ハードウェア記述言語の学習(7) 論理合成・配置配線とCPLD実装テスト |
ハードウェア記述言語について理解し,簡単なデジタル回路の設計ができる.
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15週 |
定期試験 |
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16週 |
答案返却 |
試験の解答と解説を行い正答で来なかった問題について正しく理解する.
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後期 |
3rdQ |
1週 |
ハードウェア記述言語の学習(7) 論理合成・配置配線とCPLD実装テスト |
ハードウェア記述言語について理解し,簡単なデジタル回路の設計ができる.
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2週 |
ハードウェア記述言語の学習(8)Verilog HDLによる記述の注意点とノウハウ |
ハードウェア記述言語について理解し,簡単なデジタル回路の設計ができる.
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3週 |
ハードウェア記述言語の学習(8)Verilog HDLによる記述の注意点とノウハウ |
ハードウェア記述言語について理解し,簡単なデジタル回路の設計ができる.
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4週 |
ハードウェア記述言語の学習(9)本格的な応用回路の記述と実装 |
ハードウェア記述言語について理解し,簡単なデジタル回路の設計ができる.
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5週 |
ハードウェア記述言語の学習(9)本格的な応用回路の記述と実装 |
ハードウェア記述言語について理解し,簡単なデジタル回路の設計ができる.
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6週 |
コンピュータの基礎(1) |
計算機を構成する論理素子の基本動作を理解し,情報を処理するためのデータの内部表現である2進数,16進数の基本演算ができる.
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7週 |
コンピュータの基礎(2) |
計算機を構成する論理素子の基本動作を理解し,情報を処理するためのデータの内部表現である2進数,16進数の基本演算ができる.
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
エミュレータによる8ビットCPUの動作理解(1) |
エミュレータを使って教育用に設計された8ビットCPUの具体的な動作を学び,CPUの各種構成要素間の命令やデータの流れについて理解し,動作確認できる.
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10週 |
エミュレータによる8ビットCPUの動作理解(2) |
エミュレータを使って教育用に設計された8ビットCPUの具体的な動作を学び,CPUの各種構成要素間の命令やデータの流れについて理解し,動作確認できる.
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11週 |
ハードウェア記述言語を用いた8ビットCPUの設計(1) |
ハードウェア記述言語を使った8ビットCPUの設計例を理解し,動作確認することができる.
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12週 |
ハードウェア記述言語を用いた8ビットCPUの設計(2) |
ハードウェア記述言語を使った8ビットCPUの設計例を理解し,動作確認することができる.
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13週 |
ハードウェア記述言語を用いた8ビットCPUの設計(3) |
ハードウェア記述言語を使った8ビットCPUの設計例を理解し,動作確認することができる.
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14週 |
ハードウェア記述言語を用いた8ビットCPUの設計(4) |
ハードウェア記述言語を使った8ビットCPUの設計例を理解し,動作確認することができる.
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15週 |
定期試験 |
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16週 |
答案返却 |
試験の解答と解説を行い正答で来なかった問題について正しく理解する.
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 情報 | 基本的な論理演算を行うことができる。 | 3 | 前2 |
基本的な論理演算を組み合わせて任意の論理関数を論理式として表現できる。 | 3 | 前2 |
MIL記号またはJIS記号を使って図示された組み合わせ論理回路を論理式で表現できる。 | 3 | 前3 |
論理式から真理値表を作ることができる。 | 3 | 前3 |
論理式をMIL記号またはJIS記号を使って図示できる。 | 3 | 前4 |
情報系分野 | 計算機工学 | 整数・小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 2 | |
整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。 | 2 | |
基数が異なる数の間で相互に変換できる。 | 3 | |
基本的な論理演算を行うことができる。 | 3 | |
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。 | 3 | |
論理式の簡単化の概念を説明できる。 | 3 | |
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。 | 3 | |
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。 | 3 | |
組合せ論理回路を設計することができる。 | 3 | |
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。 | 3 | |
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。 | 3 | |
与えられた順序回路の機能を説明することができる。 | 3 | |
順序回路を設計することができる。 | 3 | |
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。 | 3 | |
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 3 | |
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 3 | |
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 3 | |
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。 | 3 | |
ハードウェア記述言語など標準的な手法を用いてハードウェアの設計、検証を行うことができる。 | 3 | |