概要:
電子材料の性質を理解するために必要な知識である、結晶構造や原子の結合力などについて学習する。また、電子材料の中で、磁性体材料の概略を定性的に説明する。それぞれの性質を利用した電子材料の実用例を紹介する。また、新しく開発されている電子材料について各自調査し、材料のどのような特長が利用されているのかを理解する。
授業の進め方・方法:
・磁性体、誘電体及び半導体材料など電子材料の基本的性質を理解する。
・各々の材料の性質を定性的に説明できる。
・材料の性質を背景にして、様々な電子材料が各種素子に利用されていることを理解する。
注意点:
規定授業時間数:60
物質の性質を理解し、応用分野を見出すためには、多くの物理現象を知っておく必要がある。覚えることが中心の作業になってしまいがちであるが、物質(物事)を多方面から眺めることができる力を身につけてほしい。本科目は、これまで電子工学で学んできた各素子が材料の種類及び性質を理解することが重要であり、電気磁気学や化学、電子工学などの科目を十分に理解している必要がある。また、半期ごとに電子材料について各自調査し、報告・提出することとする。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
結晶構造と化学結合(1) |
固体材料の基礎となる、結晶の分類及び結晶欠陥について説明できる。 固体の結合力を化学結合の観点から説明できる。 結晶構造を原子配列により分類でき、電子軌道への電子占有状態を説明できる。
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2週 |
結晶構造と化学結合(2) |
同上
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3週 |
導電材料と絶縁材料(1) |
電子回路や部品に使用される導電材料、抵抗材料について説明できる。具体的な材料・特徴をあげることができる。
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4週 |
導電材料と絶縁材料(2) |
同上
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5週 |
誘電材料(1) |
誘電分極現象が起こる原因を説明できる。 圧電効果が発現する現象を誘電分極により説明できる。また、その材料例と特徴を挙げられる。 具体的な材料・特徴をあげることができる。
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6週 |
誘電材料(2) |
同上
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7週 |
発表(1) |
特定の電子材料について、材料の特徴や利用例などを調査し、集約した情報をまとめ、公表することができる。
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
圧電材料と電歪材料(1) |
圧電効果が発現する現象を誘電分極により説明できる。また、その材料例と特徴を挙げられる。 具体的な材料・特徴をあげることができる。
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10週 |
圧電材料と電歪材料(2) |
同上
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11週 |
磁気材料(1) |
磁性材料の特長と作製方法を説明できる。 具体的な材料・特徴をあげることができる。
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12週 |
磁気材料(2) |
同上
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13週 |
磁気記録材料(1)
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様々な磁性素子の動作を利用されている磁性材料の性質をもとに説明できる。 具体的な材料・特徴をあげることができる。
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14週 |
磁気記録材料(2) |
同上
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15週 |
発表(2) |
特定の電子材料について、材料の特徴や利用例などを調査し、集約した情報をまとめ、公表することができる。
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16週 |
定期試験答案返却 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
半導体素子(1) |
半導体素子の基本動作を説明することができる。 具体的な材料・特徴をあげることができる。
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2週 |
半導体素子(2) |
同上
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3週 |
半導体素子の製造(1) |
半導体材料ならびに素子の製造方法を、説明することができる。
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4週 |
半導体素子の製造(2) |
同上
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5週 |
光材料(1) |
発光ダイオード、光ファイバ、など光を利用した素子の概要を説明することができる。 具体的な材料・特徴をあげることができる。
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6週 |
光材料(2) |
同上
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7週 |
発表(3) |
特定の電子材料について、材料の特徴や利用例などを調査し、集約した情報をまとめ、公表することができる。
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8週 |
中間試験 |
同上
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4thQ |
9週 |
ディスプレイと光記録(1) |
種々ディスプレイの動作原理を説明できる。 具体的な材料・特徴をあげることができる。
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10週 |
ディスプレイと光記録(2) |
同上
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11週 |
エネルギー材料(1) |
種々電池の動作原理を説明できる。 具体的な材料・特徴をあげることができる。
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12週 |
エネルギー材料(2) |
同上
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13週 |
超伝導材料(1) |
超伝導体で観察される現象及び原理を説明できる。 具体的な材料・特徴をあげることができる。
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14週 |
超伝導材料(2) |
同上
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15週 |
発表(4) |
特定の電子材料について、材料の特徴や利用例などを調査し、集約した情報をまとめ、公表することができる。
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16週 |
定期試験答案返却 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 電荷と電流、電圧を説明できる。 | 1 | 前3,前4 |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 1 | 前3,前4 |
電磁気 | 電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。 | 1 | 前1,前2 |
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。 | 1 | 前5,前6,後9,後10 |
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。 | 1 | 前5,前6 |
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。 | 1 | 前3,前4 |
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。 | 1 | 前5,前6,前9,前10 |
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。 | 1 | 前5,前6 |
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。 | 1 | 前11,前12,前13,前14,後13,後14 |
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。 | 1 | 前11,前12,前13,前14,後11,後12 |
電子回路 | ダイオードの特徴を説明できる。 | 1 | 後1,後2,後5,後6,後9,後10,後11,後12 |
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。 | 1 | 後1,後2 |
FETの特徴と等価回路を説明できる。 | 1 | 後1,後2 |
電子工学 | 電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。 | 2 | 前1,前2 |
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。 | 1 | 後1,後2 |
原子の構造を説明できる。 | 2 | 前1,前2 |
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。 | 1 | 前1,前2 |
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。 | 1 | 後1,後2 |
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。 | 1 | 前3,前4 |
真性半導体と不純物半導体を説明できる。 | 1 | 後1,後2 |
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。 | 1 | 後1,後2,後5,後6 |
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。 | 1 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6 |
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。 | 1 | 後1,後2,後3,後4 |
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。 | 1 | 後1,後2,後3,後4 |
計測 | SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。 | 1 | 前1,前2 |