電気回路学Ⅱ

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気回路学Ⅱ
科目番号 CI1404 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 制御情報システム工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 Schaum's Outline of Electric Circuits, Sixth Edition
担当教員 卜 楠

到達目標

本科目は3年次の電気回路学Ⅰで学習した直流・交流回路の基礎知識をベースに、より複雑な電気回路分析知識について下記評価項目の理解と説明能力の獲得を目標とする。
評価項目1:電気回路の過渡現象について理解し説明できる。
評価項目2:三相交流回路について理解し説明できる。
評価項目3:磁気結合回路について理解し説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電気回路の過渡現象の概念を理解し、実用問題を解ける。電気回路の過渡現象の概念を理解し、教科書の例題と教科書の演習問題を解ける。電気回路の過渡現象について教科書の例題と教科書の演習問題を解くことができない。
評価項目2三相交流の概念を理解し、実用問題を解ける。三相交流の概念を理解し、教科書の例題と教科書の演習問題を解ける。三相交流について教科書の例題と教科書の演習問題を解くことができない。
評価項目3磁気結合回路の概念を理解し、実用問題を解ける。磁気結合回路の概念を理解し、教科書の例題と教科書の演習問題を解ける。磁気結合回路について教科書の例題と教科書の演習問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気回路学Ⅱは、電気回路学Ⅰで学習した直流・交流回路の基礎知識をベースにして、より複雑な電気回路分析の知識を習得し、理解を深めることを基本的なねらいとしている。主に、電気回路の過渡現象と平衡三相回路について学習する。
授業の進め方・方法:
講義内容を理解し、積極的に問題集や教科書の例題,問題を解き、理解を深める.本科目は英語の教材を利用するため、授業内容の予習と復習が重要である。
注意点:
本科目の演習問題などを解く場合,行列や複素数,三角関数,微分,積分などを用いた計算ができることを前提としている。規定授業時間数:60単位時間。本科目は、90分の授業に対して放課後・家庭で90分程度の自学自習が求められる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 Guidance 授業の内容, 方法,評価の方法を理解する.
2週 First-Order Circuits - Source-Free RC(1) 直流回路の過渡現象の回路解析問題について理解できる
3週 First-Order Circuits - Source-Free RC(2) 直流回路の過渡現象の回路解析問題について理解できる
4週 First-Order Circuits - Source-Free RC(3) 直流回路の過渡現象の回路解析問題について理解できる
5週 First-Order Circuits - Source-Free RL(1) 直流回路の過渡現象の回路解析問題について理解できる
6週 First-Order Circuits - Source-Free RL(2) 直流回路の過渡現象の回路解析問題について理解できる
7週 First-Order Circuits - Singularity Functions(1) 直流回路の過渡現象の回路解析問題について理解できる
8週 中間試験
2ndQ
9週 First-Order Circuits - Singularity Functions(2) 直流回路の過渡現象の回路解析問題について理解できる
10週 Step Response of an RC Circuit(1) 直流回路の過渡現象の回路解析問題について理解できる
11週 Step Response of an RC Circuit(2) 直流回路の過渡現象の回路解析問題について理解できる
12週 Step Response of an RL Circuit(1) 直流回路の過渡現象の回路解析問題について理解できる
13週 Step Response of an RL Circuit(2) 直流回路の過渡現象の回路解析問題について理解できる
14週 Transient Voltages and Currents of RLC Circuit 直流回路の過渡現象の回路解析問題について理解できる
15週 定期試験
16週 定期試験解答返却
後期
3rdQ
1週 Three-Phase Circuits 三相交流回路について理解し,関連した問題について説明できる
2週 Balanced Three-Phase Voltages 三相交流回路について理解し,関連した問題について説明できる
3週 Balanced Wye-Wye Connection 三相交流回路について理解し,関連した問題について説明できる
4週 Balanced Wye-Delta Connection(1) 三相交流回路について理解し,関連した問題について説明できる
5週 Balanced Wye-Delta Connection(2) 三相交流回路について理解し,関連した問題について説明できる
6週 Balanced Delta-Delta Connection 三相交流回路について理解し,関連した問題について説明できる
7週 Balanced Delta-Wye Connection(1)
8週 中間試験
4thQ
9週 Balanced Delta-Wye Connection(2) 三相回路の電力について理解し,関連した問題について説明できる
10週 Power in a Balanced System(1) 三相回路の電力について理解し,関連した問題について説明できる
11週 Power in a Balanced System(2) 三相回路の電力について理解し,関連した問題について説明できる
12週 Magnetically Coupled Circuits 結合回路について理解し,関連した問題について説明できる
13週 Mutual Inductance 結合回路について理解し,関連した問題について説明できる
14週 Linear Transformers 結合回路について理解し,関連した問題について説明できる
15週 定期試験
16週 定期試験解答返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4前2,前3,前4,前5
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4前2,前3,前4,前5
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4前2,前3,前4,前5
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4前2,前3,前4,前5
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4前1
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4前4,前7
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4後1,後2
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。4前2,前3,前4,前5,後3,後4,後5
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。4前2,前3,前4,前5,後3,後4,後5
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。4後12,後13
理想変成器を説明できる。4後14
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4前14
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。4前14
網目電流法を用いて回路の計算ができる。4前10,前12,後3
節点電位法を用いて回路の計算ができる。4前10,前12,後3
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。4前14
電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。4後2,後4,後5,後6
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。4後7
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。3後12,後13

評価割合

試験レポート課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力301545
専門的能力301040
分野横断的能力10515