組込みシステム基礎論

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 組込みシステム基礎論
科目番号 CI1407 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 制御情報システム工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 情報処理学会 組込みシステム研究会 監修 戸川望編著「組込みシステム概論」CQ出版株式会社、坂巻佳嘉美著「組込みシステムのハードウエア設計入門講座」電波新聞社、(一)組込みシステム技術協会 エンベデッド技術者育成委員会編・著「組込みシステム開発のためのエンベデッド技術」
担当教員 永田 正伸

到達目標

・組込みシステム技術の適用分野や具体的な製品およびその仕組みを知ることで社会とのかかわりを理解し、説明できる.
・組込みシステムに求められる要素技術についてその概要を理解し、説明できる.
・具体的な組込みシステムのハードウエアおよびソフトウエアについての動作を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
組込みシステムのハードウエア技術の基礎知識組込みシステムのハードウエア技術について、その役割や動作について理解し、論理的に説明できる。組込みシステムのハードウエア技術について、その役割や動作について理解し、その概要を説明できる。組込みシステムのハードウエア技術について、その役割や動作について理解し、説明することが できない。
組込みシステムのソフトウエア技術の基礎知識組込みシステムのソフトウエア技術について、その役割や動作について理解し、論理的に説明できる。組込みシステムのソフトウエア技術について、その役割や動作について理解し、その概要を説明できる。組込みシステムのソフトウエア技術について、その役割や動作について理解し、説明することが できない。
組込みシステムのネットワーク技術の基礎知識組込みシステムで使用されるネットワーク技術について理解し、論理的に説明できる。組込みシステムで使用されるネットワーク技術について概要を理解し、説明できる。組込みシステムで使用されるネットワーク技術について理解し、説明ことができない。
ハードウエアシステム開発技術組込みシステムのハードウエア開発技術に関するシステム開発の例題について、必要な情報を提示して自ら論理的に解答を導くことができる。組込みシステムのハードウエア開発技術に関するシステム開発の例題について、解答を導くことができる。組込みシステムのハードウエア開発技術に関するシステム開発の例題について、解答を導くことができない。
ソフトウエアシステム開発技術組込みシステムのソフトウエア開発技術に関するシステム開発の例題について、必要な情報を提示して自ら論理的に解答を導くことができる。組込みシステムのソフトウエア開発技術に関するシステム開発の例題について、解答を導くことができる。組込みシステムのソフトウエア開発技術に関するシステム開発の例題について、解答を導くことができない。
組込みシステムの要素技術組込みシステムの要素技術に関する例題について、資料やWeb情報をグループで協働して検索し、論理的に解答することができる。組込みシステムの要素技術に関する例題について、資料やWeb情報をグループで協働して検索し、解答することができる。組込みシステムの要素技術に関する例題について、資料やWeb情報をグループで協働して検索し、解答することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1.組込みシステムを構成するハードウエア、ソウフトウエア、ネットワーク技術について概説する.2.組込みシステム技術者に求められる知識・情報や組込みシステム構築のための要素技術・スキルを例題を通して学習する.
授業の進め方・方法:
前期前半:講義形式の授業を実施する。
前期後半・後期前半:情報処理技術者試験の「エンベディッドシステムスペシャリスト」試験の例題の解答を論理的に導くことにより、組み込みシステム開発におけるハードウエア設計技術およびソフトウエア設計技術の基礎的能力を学ぶ。
後期後半:情報処理技術者試験の「エンベディッドシステムスペシャリスト」試験の例題を、自ら調査し解答を導くことにより、組込みシステムの要素技術を習得する。
注意点:
・「エンベディッドシステムスペシャリスト」試験の例題を用いた授業では、提示される資料を用いて、事前に解答を考察して授業に臨むことが重要である。
・規定授業時間数:60単位時間
・この科目では、90分の授業に対して90分程度に相当する放課後・家庭での自学自習が求められます。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業内容を理解する。
2週 組込みシステムの概要 組込みシステムの概要、製品例を理解し、説明できる。
3週 組込みシステムのハードウエア技術(1) 組込みシステムのハードウエア構成:マイコンの基礎、MPU回路、メモリ回路の概要について理解し、説明できる.
4週 組込みシステムのハードウエア技術(2) 組込みシステムのハードウエア構成:入出力回路、バス接続、割込みの概要について理解し、説明できる.
5週 組込みシステムのソフトウエア技術(1) 組込みシステムのソフトウエア構成:リアルタイム性、リアルタイムOSの概要について理解し、説明できる.
6週 組込みシステムのソフトウエア技術(2) 組込みシステムのソフトウエア構成:ミドルウエア、デバイスドライバ、開発環境の概要について理解し、説明できる.
7週 組込みシステムの通信ネットワーク技術 組込みシステムで使用されるネットワーク技術の概要について理解し、説明できる.
8週 中間試験 前期前半に学習した内容の問題を解くことができる。
2ndQ
9週 課題解答、前期中間評価返却 答案返却、試験解答、成績開示
10週 ハードウエア設計技術1 「家庭向け室内監視システム」の例題を通して、消費電力の低減や通信技術に関する問題点およびトラブルに対する対応について理解し、解答を論理的に導くことができる。
11週 ハードウエア設計技術1 「家庭向け室内監視システム」の例題を通して、消費電力の低減や通信技術に関する問題点およびトラブルに対する対応について理解し、解答を論理的に導くことができる。
12週 ハードウエア設計技術1 「家庭向け室内監視システム」の例題を通して、消費電力の低減や通信技術に関する問題点およびトラブルに対する対応について理解し、解答を論理的に導くことができる。
13週 ハードウエア設計技術2 「安全運転支援システム」の例題を通して、無線通信の仕様及び通信のタイミングへの対応について理解し、解答を論理的に導くことができる。
14週 ハードウエア設計技術2 「安全運転支援システム」の例題を通して、無線通信の仕様及び通信のタイミングへの対応について理解し、解答を論理的に導くことができる。
15週 定期試験 前期後半に学習した内容の問題を解くことができる。
16週 答案返却、試験解答 試験解答、答案返却、成績開示
後期
3rdQ
1週 ソフトウエア設計技術1 「スマートアダプタ」の例題を通して、通信量計算、タスク管理、不具合解析などの技術を理解し、解答を論理的に導くことができる。
2週 ソフトウエア設計技術1 「スマートアダプタ」の例題を通して、通信量計算、タスク管理、不具合解析などの技術を理解し、解答を論理的に導くことができる。
3週 ソフトウエア設計技術1 「スマートアダプタ」の例題を通して、通信量計算、タスク管理、不具合解析などの技術を理解し、解答を論理的に導くことができる。
4週 ソフトウエア設計技術2 「食券自動販売機」の例題を通して、組込みシステムのソフトウエア構造および要求仕様を実現するソフトウエア設計技術を理解し、解答を論理的に導くことができる。
5週 ソフトウエア設計技術2 「食券自動販売機」の例題を通して、組込みシステムのソフトウエア構造および要求仕様を実現するソフトウエア設計技術を理解し、解答を論理的に導くことができる。
6週 ソフトウエア設計技術2 「食券自動販売機」の例題を通して、組込みシステムのソフトウエア構造および要求仕様を実現するソフトウエア設計技術を理解し、解答を論理的に導くことができる。
7週 ソフトウエア設計技術2 「食券自動販売機」の例題を通して、組込みシステムのソフトウエア構造および要求仕様を実現するソフトウエア設計技術を理解し、解答を論理的に導くことができる。
8週 中間試験 後期前半に学習した内容の問題を解くことができる。
4thQ
9週 答案返却、試験解答
試験解答、答案返却、成績開示
10週 組込みシステムの基本要素技術(1) プロセッサ、メモリ、バス、入出力デバイス、システム構成、タスク管理、記憶管理、ソフトウエア等の組込みシステムの要素技術について、資料、Web等を用いてグループで調査し、関連する問題に解答する事ができる。
11週 組込みシステムの基本要素技術(2) プロセッサ、メモリ、バス、入出力デバイス、システム構成、タスク管理、記憶管理、ソフトウエア等の組込みシステムの要素技術について、資料、Web等を用いてグループで調査し、関連する問題に解答する事ができる。
12週 組込みシステムの基本要素技術(3) プロセッサ、メモリ、バス、入出力デバイス、システム構成、タスク管理、記憶管理、ソフトウエア等の組込みシステムの要素技術について、資料、Web等を用いてグループで調査し、関連する問題に解答する事ができる。
13週 組込みシステムの基本要素技術(4) プロセッサ、メモリ、バス、入出力デバイス、システム構成、タスク管理、記憶管理、ソフトウエア等の組込みシステムの要素技術について、資料、Web等を用いてグループで調査し、関連する問題に解答する事ができる。
14週 組込みシステムの基本要素技術(5) プロセッサ、メモリ、バス、入出力デバイス、システム構成、タスク管理、記憶管理、ソフトウエア等の組込みシステムの要素技術について、資料、Web等を用いてグループで調査し、関連する問題に解答する事ができる。
15週 組込みシステムの基本要素技術(6) プロセッサ、メモリ、バス、入出力デバイス、システム構成、タスク管理、記憶管理、ソフトウエア等の組込みシステムの要素技術について、資料、Web等を用いてグループで調査し、関連する問題に解答する事ができる。
16週 課題解答 課題解答、成績開示

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者の意見を聞き合意形成することができる。2後10,後11,後12,後13,後14,後15
合意形成のために会話を成立させることができる。2後10,後11,後12,後13,後14,後15
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。2後10,後11,後12,後13,後14,後15
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。2前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。2前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7

評価割合

前期中間:課題前期中間:試験前期期末・後期中間:演習前期期末・後期中間:試験後期期末:Gr演習合計
総合評価割合1015252525100
基礎的能力00002525
専門的能力10152525075
分野横断的能力000000