応用数学II

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 応用数学II
科目番号 CI1501 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 制御情報システム工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 「新訂 確率統計」大日本図書
担当教員 菊池 耕士

到達目標

1. 確率の基本性質を理解し,いろいろな確率の計算ができる
2. データの整理ができ,散布図や回帰直線などを求めることができる
3. 確率分布を理解し,各種統計量と標本分布を理解することができる
4. 推定と検定を理解し,様々な仮説に関する検定を行うことができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1複雑な事象における確率の計算ができる反復試行やベイズの定理を理解し,確率を計算できる基本的な事象における確率を求めることができない
評価項目2データの処理ができ,データの傾向などを適切に読み取ることができる与えられた1次元データや2次元データをもとに散布図や回帰直線を求めることができるデータの整理ができない
評価項目3より現実的な設問に置いて確率統計の考えを用いて答えを導くことができる二項分布,正規分布などの各種統計分布における平均,分散などを求めることができる様々な確率分布における平均,分散などを求めることができない
評価項目4独立性の検定などの複雑な検定を行うことができる様々な母集団における母平均や母分散などの基本的な母数についての検定を行うことができる推定と検定が行うことができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
確率の数学的定義から出発し,次に確率の性質および様々な確率の計算や確率分布を取り扱う.二項分布,ポアソン分布,正規分布が大事であり,さらに2変数の確率分布を取り扱う.平均と分散の他に2変数特有の共分散,相関関数も一般的に扱う.統計では母集団の各母数について推定,検定を行えるようになることを目指す.
授業の進め方・方法:
講義と演習を組み合わせて行う.講義前日までに予習を行い,次回講義までに理解を深めるよう努力すること.
注意点:
本科目は90分の授業に対して放課後,家庭で90分程度の自学自習が求められる

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 確率の定義 確率の数学定義を確認する
2週 確率の基本性質、期待値 加法定理等の基本性質を理解する
期待値の定義を確認し,求めれるようになる
3週 条件付き確率
事象の独立
確率の乗法定理を理解する
事象の独立の概念を理解し、式で表せられる
4週 反復試行 復元試行・非復元試行の違いを理解し、式で表せられる
5週 ベイズの定理 事前確率・事後確率を理解し、ベイズの定理を用いられる
6週 1次元データの解析 平均・中央値・最頻値・範囲・標準偏差などの代表値を理解する
7週 2次元データの解析(1) 散布図の意味を理解する。共分散、相関係数の意味を理解する
8週 2次元データの解析(2) 共分散、相関係数の計算を行え、回帰分析の計算を理解する
2ndQ
9週 中間試験 中間試験
10週 確率分布(1) 確率分布の意味を理解する
11週 確率分布(2) 二項定理の使われ方を理解し、計算が行える
12週 ポアソン分布 ポアソン分布の使われ方を理解し、計算が行える
13週 確率密度関数 確率密度関数を理解し、計算が行える
14週 正規分布 正規分布の使われ方を理解し、計算が行える
15週 定期試験 定期試験
16週 答案返却 答案返却
後期
3rdQ
1週 母集団と標本
統計量と標本分布
標本、不偏分散について理解する
2週 中心極限定理 母集団の標本分布について理解し、中心極限定理を扱える
3週 様々な確率分布 χ^2分布やF分布の使われ方を理解し、計算が行える
4週 母数の推定(1) 点推定の意味を理解する
5週 母平均の区間推定(1) 区間推定を理解し、信頼区間を求められる
6週 母平均の区間推定(2) 母分散が未知の場合の母平均の区間推定が行える
7週 母分散の区間推定 母分散の区間推定が行える
8週 中間試験 中間試験
4thQ
9週 仮説検定(1) 仮説検定について理解する
10週 仮説検定(2) 仮説検定が行える
11週 仮説検定(3) 仮説検定が行える
12週 仮説検定(4) χ^2検定について理解し、基本的な計算が行える
13週 仮説検定(5) 独立性の検定などが行える
14週 発展的内容の紹介 その他の統計的仮説検定について理解する
15週 定期試験 定期試験
16週 答案返却 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3前1,前2,前3,前4,前5
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3前1,前2,前3,前4,前5
独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。3前1,前2,前3,前4,前5
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。3前1,前2,前3,前4,前5
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3前6
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。3前7,前8

評価割合

試験課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100
専門的能力000
分野横断的能力000