情報リテラシー

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 情報リテラシー
科目番号 CI2103 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 制御情報システム工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 稲葉久男「例題30+演習問題70でしっかり学ぶExcel標準テキスト」 技術評 社  「K-SEC 低学年共 教材」 「 K-SEC 情報モラル教材」
担当教員 大塚 弘文,寺田 晋也

到達目標

1. コンピュータの基本的な操作,電子メールの受信方法やネットワーク利用者として 守すべき最低限の情報セキュリティについて説明することができる
2. 文書作成ソフトやプレゼンテーションソフトを使用して 基本的な設定を利用した文書作成や,アニメーションを使用したスライドを作成することができる
3. 表計算ソフトを使用して 基本的な表計算やグラフを作成することができる
4. プログラミング言語で基礎的なプログラムを作成することができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1コンピュータの基本的な操作,電子メールの送受信方法やネットワーク利用者として順守すべき情報セキュリティについて説明することができ,実践することができる. コンピュータの基本的な操作,電子メールの送受信方法やネットワーク利用者として順守すべき最低限の情報セキュリティについて説明することができる. コンピュータの基本的な操作,電子メールの送受信方法やネットワーク利用者として順守すべき最低限の情報セキュリティについて説明することができない.
評価項目2文書作成ソフトやプレゼンテーションソフトを使用して,基本的な設定を効果的に利用した文章作成やアニメーションを効果的に使用したスライドを作成することができる. 文書作成ソフトやプレゼンテーションソフトを使用して,基本的な設定を利用した文書作成や,アニメーションを使用したスライドを作成することができる. 文書作成ソフトやプレゼンテーションソフトを使用して,文書や,スライドを作成することができない.
評価項目3表計算ソフトを使用して複雑な表計算やデータに応じた適切なグラフを作成することができる. 表計算ソフトを使用して,基本的な表計算やグラフを作成することができる. 表計算ソフトを使用して基本的な表計算やグラフを作成することができない.
評価項目4プログラミング言語で自主的に文法を調べ,独自のプログラムを作成することができる. プログラミング言語で基礎的なプログラムを作成することができる.プログラミング言語で基礎的なプログラムを作成することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
「リテラシー」とは本来「読み書きができる能力」のことを意味する.したがって,情報リテラシーでは,情報を適切に扱い活用する能力を身に付けることを目標とする.コンピュータの基本的な扱い方に始まり,インターネットや電子メール利用方法やマナー,セキュリティ対策について学習し,また,オフィスソフトを利用した文書作成,プレゼンテーション,表計算について取り組み,レポートや各種資料を作成するスキルを身に付ける.さらに,プログラミング言語の基礎について取り組み,アプリケーション開発やシステム制御を行う情報系の技術者への第一歩を踏み出す.
授業の進め方・方法:
【前期】
 コンピュータの基本的な使い方,インターネットや電子メールの利用,オフィスソフトを利用した文書作成,プレゼンテーション,表計算について取り組む.演習主体の授業であり,指定された課題の提出によって,その内容に取り組んだものとみなす.早期に課題の提出を終えた学生はTA(ティーチングアシスタント)として,周囲のクラスメイトの理解を促す手助けをしてもらう.人に教えることで自分自身の理解を深めることにもなる.授業の最初に毎回10分程度のタイピング練習を行う.コンピュータを利用する上で,タッチタイピング(キーボードを見ずにキーを押すこと)は非常に重要なスキルである.授業中だけでなく,各自自宅で練習をしておくこと.タイピングソフトのスコアを成績の一部に加味する.
【後期】 
 C言語を用いた基礎的なプログラミング技術について学ぶ.
 学生は事前に配布されたテキストを予習し,授業に臨む.授業では,テキストの解説及び,テキストに沿った課題をレポート形式で出題するので,学生はその課題に着手する.授業中,テキストの解説を行うが,基本的には課題着手の時間に当てるため,予習は必須である.
注意点:
規定授業時数: 60時間(2単位)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業計画や評価方法,コンピュータの利用方法,学校で利用するネットワークシステムのアカウント設定について理解し,要点を説明することができる.
2週 インターネットや電子メール利用上のマナー Webブラウザを用いたWebサイトの閲覧や電子メールの送受信を行うことができる.また,利用上のマナーについて理解し,情報系の学生として自覚を持って行動する.
3週 インターネットや電子メールの仕組みとセキュリティ インターネットや電子メールの仕組みを通して,IPアドレスやサーバ等,重要なIT用語について理解し,説明できる.また,コンピュータウィルス等の脅威の種類や対策法について説明できる.
4週 オフィスソフトを用いた文書作成(文章の入力とレイアウト) 文書作成ソフトを利用して,文章の入力やレイアウト変更を行うことができる.
5週 オフィスソフトを用いた文書作成(画像の挿入と書式の応用) 文書作成ソフトを利用して,画像の挿入や書式の応用を行うことができる.
6週 オフィスソフトを用いた文書作成(表の挿入) 文書作成ソフトを利用して,表の挿入や編集を行うことができる.
7週 オフィスソフトを用いた文書作成(デザイン) 文書作成ソフトを利用して,文字や図形のデザインを行うことができる.
8週 オフィスソフトを利用した表計算(表の編集と計算式の入力) 表計算ソフトを利用して,表の編集や簡単な計算式の入力を行うことができる.
2ndQ
9週 中間評価フィードバック
10週 オフィスソフトを利用した表計算(関数の入力) 表計算ソフトを利用して,SUMやAVERAGE等の簡単な関数の入力を行うことができる.また,相対参照と絶対参照について理解し,使い分けることができる。
11週 オフィスソフトを利用した表計算(応用的な関数) 表計算ソフトを利用して,IFやCOUNTIF等の関数を使った応用的な表を作成することができる.
12週 オフィスソフトを利用した表計算(グラフの作成) 各種グラフの特性を理解し,対象のデータに適したグラフを表計算ソフトによって作成することができる.
13週 オフィスソフトを利用した表計算(データベースの操作) 表計算ソフトを利用して,並び替えや検索等,データベースの操作を行うことができる.
14週 オフィスソフトを利用したプレゼンテーション(スライド作成とアニメーション設定) プレゼンテーションソフトを利用して,アニメーションを含むスライドを作成することができる.
15週 定期試験
16週 答案返却 答案返却と前期のまとめ
後期
3rdQ
1週 Linuxコマンド プログラムの開発環境であるLinuxを操作するためのコマンドを理解し,利用することができる.
2週 プログラム作成,コンパイル,実行 プログラムコードの書き方,コンパイル方法,実行方法を理解し,利用することができる.
3週 printf文 文章を出力するprintf文を理解し,利用することができる.
4週 変数 数値計算を行うための変数の宣言,代入,表示方法を理解し,利用することができる.
5週 変数とデータ型 変数のデータ型を理解し,それぞれの型に対応したプログラムコードが記述できる.
6週 変数演算 変数を用いて四則演算プログラムコードを記述することができる.
7週 scanf文 キーボードからの入力を行うscanf文を理解し,利用することができる.
8週 分岐処理if文 分岐処理を行うif文を理解し,利用することができる.
4thQ
9週 中間試験
10週 分岐処理if文 if文の重複や複数の条件文の記述方法を理解し,利用することができる.
11週 繰り返し処理for文 繰り返し処理を行うfor文を理解し,利用することができる.
12週 繰り返し処理for文 for文の重複やif文との組み合わせによるプログラムを作成することができる.
13週 応用プログラム作成 これまでに学んだプログラミングの道具を用いて,与えられた課題を解決するプログラムを作成することができる.
14週 応用プログラム作成 これまでに学んだプログラミングの道具を用いて,与えられた課題を解決するプログラムを作成することができる.
15週 定期試験
16週 答案返却 答案返却と後期のまとめ.1年間の総括.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。1
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。1
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。1
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3

評価割合

試験演習合計
総合評価割合6040100
基礎的能力000
専門的能力6040100
分野横断的能力000