オぺレーティングシステム

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 オぺレーティングシステム
科目番号 CI406 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 制御情報システム工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 菱田隆彰,オペレーティングシステム,共立出版
担当教員 博多 哲也

到達目標

1.オペレーティングシステムの基本的な役割,機能や構成の概要を理解する.
2.プロセス管理とプロセス間通信について原理や技術を理解する.
3.メモリ管理について,領域の管理や空間的管理,仮想記憶,ファイル管理の原理や技術を理解する.
4.デバイス管理について,外部装置の制御や通信制御の原理や技術を理解する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 OSの基本的な概念と機構およびそれらの関係を説明できる.  OSの目的や機能について説明できる. OSの用語について説明ができない.
評価項目2 割り込み発生後の割り込み処理プログラムについて説明できる.プロセススケジューリングアルゴリズムの代表的な手法を説明できる. 割り込み,プロセスの状態および排他制御について説明できる. 実行管理の用語について説明ができない.
評価項目3 ページングや仮想記憶について説明できる. 記憶管理の手法をいくつか説明できる. 記憶管理の用語について説明ができない.
評価項目4 外部装置の制御や通信制御の原理や技術について説明できる. デバイス管理の手法をいくつか説明できる. デバイス管理の用語について説明ができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
オペレーティングシステムはコンピュータの最も基本的なソフトウエアであり,ハードウエア技術やコンピュータ利用技術に直接関係する.オペレーティングシステムの動作の仕組みや構成について理解することはコンピュータを使いこなすためにも重要である.本科目ではオペレーティングシステムおよび関連するソフトウエアの概要,ユーザからみた使用法,プロセス,メモリ管理,デバイス管理について学ぶ.また,適宜,講義内容に関連したプログラムを自ら作成し,動作確認を行なうレポートを課す.
授業の進め方・方法:
演習でプログラムを作成する課題を出題する場合がある.C言語などでプログラムが作成できること.
注意点:
規定授業時数:60単位時間
この科目では、調査活動やレポート作成などで年間に30時間の自学自習を課します。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 学習項目、到達目標、授業の進め方を理解する
2週 オペレーティングシステムの概要(1) OSの基本的な概念と機構およびそれらの関係を理解し,説明できる
3週 オペレーティングシステムの概要(2) OSの基本的な概念と機構およびそれらの関係を理解し,説明できる
4週 実行管理(1) マルチタスキングの概念とそれを実現する仕組みおよび特徴を理解し,説明できる
5週 実行管理(2) マルチタスキングの概念とそれを実現する仕組みおよび特徴を理解し,説明できる
6週 実行管理(3) マルチタスキングの概念とそれを実現する仕組みおよび特徴を理解し,説明できる
7週 実行管理(4) マルチタスキングの概念とそれを実現する仕組みおよび特徴を理解し,説明できる
8週 中間試験 前期中間までの学習内容の理解度を確認する
2ndQ
9週 同期・通信(1) 複数のプロセスが協調するために利用される機能および協調を行う際の問題点とその解決方法について理解し,説明できる
10週 同期・通信(2) 複数のプロセスが協調するために利用される機能および協調を行う際の問題点とその解決方法について理解し,説明できる
11週 同期・通信(3) 複数のプロセスが協調するために利用される機能および協調を行う際の問題点とその解決方法について理解し,説明できる
12週 記憶領域管理(1) 記憶領域の動的割り当て技法とその特徴および動的割り当てで生じる問題とその解決方法について理解し,説明できる
13週 記憶領域管理(2) 記憶領域の動的割り当て技法とその特徴および動的割り当てで生じる問題とその解決方法について理解し,説明できる
14週 記憶領域管理(3) 記憶領域の動的割り当て技法とその特徴および動的割り当てで生じる問題とその解決方法について理解し,説明できる
15週 定期試験
16週 答案返却
後期
3rdQ
1週 仮想記憶(1) 仮想記憶を実現する技法と機構について理解し,説明できる
2週 仮想記憶(2) 仮想記憶を実現する技法と機構について理解し,説明できる
3週 ファイルシステム(1) ファイル管理の仕組みについて理解し,説明できる
4週 ファイルシステム(2) ファイル管理の仕組みについて理解し,説明できる
5週 ファイルシステム(3) ファイル管理の仕組みについて理解し,説明できる
6週 デバイス管理(1) 入出力装置を管理する仕組みと効率的な入出力の技法について理解し,説明できる
7週 デバイス管理(2) 入出力装置を管理する仕組みと効率的な入出力の技法について理解し,説明できる
8週 中間試験 後期中間までの学習内容の理解度を確認する
4thQ
9週 デッドロック(1) デッドロックが発生する仕組み,検出と回復,回避方法,防止方法について理解し,説明できる
10週 デッドロック(2) デッドロックが発生する仕組み,検出と回復,回避方法,防止方法について理解し,説明できる
11週 デッドロック(3) デッドロックが発生する仕組み,検出と回復,回避方法,防止方法について理解し,説明できる
12週 保護とセキュリティ(1) コンピュータ内の資源の保護とセキュリティの基礎について理解し,説明できる
13週 保護とセキュリティ(2) コンピュータ内の資源の保護とセキュリティの基礎について理解し,説明できる
14週 保護とセキュリティ(3) コンピュータ内の資源の保護とセキュリティの基礎について理解し,説明できる
15週 定期試験
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野コンピュータシステムネットワークコンピューティングや組込みシステムなど、実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できる。2
デュアルシステムやマルチプロセッサシステムなど、コンピュータシステムの信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できる。2
システムプログラムコンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。2
プロセス管理やスケジューリングなどCPUの仮想化について説明できる。2

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000